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◆( ^ω^)ブーンがヒトガタ兵器のパイロットになるようです 第五話

前の話/インデックスページ/次の話

2 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:24:20.32 ID:vB2vzxHj0
到着した島は、直径が一キロメートルという巨大な人工島だ。
その中心からすこし北西よりに、その面積の半分を占める山がそびえていた。

船はその山の方向へ向かった。
海に面した洞窟があり、内部が入江になっている。
どうやらそこから中に入ることができるらしい。

|  ^o^ |「VIPへ ようこそ」

( ゚ω゚)「う、うわぁ・・・・・・!」



3 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:26:09.25 ID:vB2vzxHj0
それは、要塞だった。

外観はどうみても無人島だが、山の中はドーム状に開けた空間だった。
壁は天然のもので、何本もの柱がそれを支えている。
そして、天井が吹き抜けになっており、そこから月が見えた。

まるで火山の中に入り込んだようだった。

('A`)「すっげー。まるっきり秘密基地じゃねーか」

船を降りながら、ドクオが感心していた。

( ・∀・)「本人もそんなこと言ってたな。ここまでとは思わなかったが」

( ^ω^)「本人?」



4 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:29:34.80 ID:vB2vzxHj0
  _
( ゚∀゚)「よーっす! 待ったぜー!」

向こうから大柄な男があちらから手を振りながら歩いてきた。
年齢は推測するに、モララーと同じくらい。

髪は黒く、挨拶も日本語だったが、顔は日本人ではなかった。
真っ黒に日焼けした大男は、並ぶと自分達より頭ひとつ分背が高い。

( ・∀・)「久しぶりだな、ジョルジュ。十年ぶりか?」
  _
( ゚∀゚)「話は聞いたぜ。UFOなんだってな」



5 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:31:38.16 ID:vB2vzxHj0
( ・∀・)「そうだな。今は、そんなことより飯の心配しないといけないんだが」
  _
( ゚∀゚)「珍しいな、お前がそんなこと言うなんて」

( ・∀・)「昔と違って、今はこいつらがいるからな」

(*゚ー゚)「はじめまして。しぃって言います」

('A`)「ドクオだ」

( ^ω^)「ブーンですお」
  _
( ゚∀゚)「俺はジョルジュってんだ。よろしくな!」

( ・∀・)「こいつが、例の俺の友人でVIPの責任者だ」
  _
( ゚∀゚)「おいおい、責任者ってのは硬くていけねー。
お頭って呼んでくれた方が気が楽だぜ!」

かなりおおらかな性格のようだ。
少し・・・・・・反応に困る。



6 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:33:54.60 ID:vB2vzxHj0
  _
( ゚∀゚)「ああ、それから、
ここで日本語を話せるのは俺ぐらいだ。あとブームか。
他の奴らはほとんど英語で話してるから気をつけな」

(;^ω^)「げえっ! ブーンは英語全くわからないお」
  _
( ゚∀゚)「なら、スペイン語を話すんだな。
英語の次に話せる人間が多いぜ」

(;^ω^)「・・・・・・」

(*゚ー゚)「あたしもそんなに話せないんだけど・・・・・・」
  _
( ゚∀゚)「お、可愛いねーちゃんだな! よーっし、俺が面倒見てやるぜ」

( ;ω;)「・・・・・・」

('∀`)「元気だせw お前には俺がついててやるよ」

( ;ω;)「おっ・・・・・・」



7 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:36:27.73 ID:vB2vzxHj0
  _
( ゚∀゚)「まあ、冗談はそれくらいにして・・・・・・件のヒトガタってのは、どれだ?」

( ・∀・)「ブーン。見せてやれ」

( ^ω^)「ロック中だお。所長が自分で言ってましたお」

(;・∀・)「あ、あれ?そうだったっけ」

それを聞いて、ジョルジュが急に笑い出した。
 _
(*゚∀゚)「あーっはっは! あのお前が今は所長って呼ばれてんのかww
あっはっはっは! ゆ、夢が叶ってよかったなw」

(;・∀・)「なんだよ、思い出させるなよ」

モララーが焦っているのを見るのは珍しい。
それだけ、旧知の仲なのだろう。

ブーンはコックピットに入り込み、電源を入れた。



8 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:40:06.18 ID:vB2vzxHj0
( ^ω^)『そこちょっと危ないですお』

操作一つで箱型からヒトガタに変形する。
港で作業をしていたVIPの面々が、手を止めてこちらに注目していた。
  _
(;゚∀゚)「すっげー! これがお前の言ってた超技術ってやつか」

( ・∀・)「見た目より中身のほうがもっと凄い。燃料が要らないんだ」
  _
(;゚∀゚)「なんだって!? それじゃ、どうやってこれ、動いてんだ!?」

( ・∀・)「こいつの中央部に、ジェネレータが搭載されているんだ」

このジェネレータは、有機燃料を一切必要としない。
充電されたエネルギーだけで、戦闘も移動もこなすのである。
その充電すら、ジェネレータがやってしまうのだ。
  _
(;゚∀゚)「それって、お前が言ってた超電導・・・・・・とやらよりもすごいのか?」

( ・∀・)「すごいなんてものじゃない。これが実用化されれば、エネルギー問題はすべて解決さ」

('A`)「敵さんも、攻めて来ないでノーベル賞取りにくればよかったのにな」



9 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:42:44.81 ID:vB2vzxHj0
VIPの面々が、野次馬よろしく98の周りに集まってきた。
口々にこれはなんだ、などと話すのは、世界各国の言語だった。
  _
( ゚∀゚)「そうだなあ。ここに置いておくわけにもいかねえしなあ」

ジョルジュは集まってきた人間の一人を捕まえて何事か話し、ブーンのほうへ向いた。
  _
( ゚∀゚)「よーっし、ギコに案内させる。こいつの後をついていってくれ」

(,,゚Д゚)<よろしくッス!>

ギコと呼ばれた男も、ジョルジュより背は低いがガタイのいい男だった。
作業服を着こなした姿は、どうやら技術者らしい。

( ^ω^)「了解ですお」

98を操作して、ギコの後をついていく。
野次馬のほとんどが、それについてきた。
  _
( ゚∀゚)「さて、こっちは荷下ろしといくかね。
     部屋は用意してあるぜ、お嬢さん方」



11 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:45:03.96 ID:vB2vzxHj0
建物から少し離れたところに、こちらも大きな格納庫があった。
ギコがついて来た野次馬達を手で追い払うと、VIPの人間はつまらなそうに散っていった。

( ゚ω゚)「すごいお・・・・・・」

こちらはさらに秘密基地のようだった。
天井に点けられている白い明かりが、まるで体育館のようだ。
そこに照らされているのは二機の戦闘機。

( ゚ω゚)(VIPって、とんでもないところかもしれないお・・・・・・)

(,,゚Д゚)<ここッス>

ギコのジェスチャーで理解したブーンは、そこで箱型に戻した。
電源を切って、外に出る。



13 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:47:41.52 ID:vB2vzxHj0
オイルのにおいがした。
よく見るとこの部屋は工具だらけで、壁には車も何台か停まっていた。
格納庫というより、工場のイメージを受ける。

(,,゚Д゚)<んで、アンタ。こいつはなんッスか?>

( ゚ω゚)「あ・・・・・・え・・・・・・」

(,,゚Д゚)<オイラこんな不思議な機械、見たことがねぇッス>

急に英語で話し掛けられて、ブーンはびっくりした。
ブームも、ジョルジュもいないので、何を言っているのかわからない。
すっかりテンパってしまった。

(,,゚Д゚)<聞けばこいつが世間を騒がした巨人だって。オイラてっきり・・・・・・>

(;゚ω゚)「でぃ・・・・・・でぃすいず は ぺん!あいあむ は あっぽー!」

(,,゚Д゚)

(;゚ω゚)

(,,゚Д゚)(・・・・・・?)



それからしばらく、ブーンはアップルさんと呼ばれることになる。



14 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:50:04.06 ID:vB2vzxHj0
・・・・・・・・・・・・

VIP島は、地下に展開していた。
そこには店、教会、病院などなんでもあった。
居住スペースはさらに下にあって、客船とホテルを足して二で割ったような空間が広がっていた。

案内された部屋は窓がないことを除けば、アパートの一室のようだった。
お客用に空けておいたらしいが、相当前から手をつけられていないのだろう、汚れ放題だった。
隅っこに粗末な二段ベッドがちょこんと置いてあるだけの、殺風景な部屋。

そして、ドクオと相部屋だった。

(;^ω^)「・・・・・・」

部屋割としては、一番妥当な線なのは間違いない。
しかし、昨日のことがあった手前、ドクオと顔を合わせるのはなんとも落ち着かない。

('A`)「・・・・・・荷物、運んでおいたから」

(;^ω^)「ありがとうだお」

沈黙。



15 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:52:44.05 ID:vB2vzxHj0
ブーンはずっと立っているわけにもいかず、自分のベッドに腰を下ろした。
先に口火を切ったのは、ドクオだった。

('A`)「・・・・・・なあ」

( ^ω^)「・・・・・・お?」

('A`)「悪かった。少し言いすぎた」

(;^ω^)「そ、そんなことないお。冷静に考えたらドクオの言う通りだったお」

あの場所から出撃したとしても、飛行中でエネルギーが切れてしまう。
本当は、とても戦闘どころではなかった。

( ^ω^)「でも、何もしないではいられなかったお。それに・・・・・・」

('A`)「?」

( ^ω^)「痛かったお。それで頭に血が上っちゃったお」

('∀`)「ああ、そりゃすまんかったw」



16 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:55:25.79 ID:vB2vzxHj0
考えてみると不思議なものだ。
笑っているうちに馬鹿馬鹿しさが先に立ち、それ以上いがみ合うこともなかった。


しばらくして、ジョルジュが入ってきた。
  _
( ゚∀゚)「よっと。おつかれさん。
     どーだ?広くはないが、なんとか暮らせそうだろ」

( ^ω^)「十分広いですお。研究所では布団だったから暑苦しかったお」
  _
( ゚∀゚)「そうかそうか、気に入ってくれたなら良かったぜ」
  _
( ゚∀゚)「それじゃ、俺しぃにも挨拶してくるわ。また明日な、おやすみ」

それだけ言い残して去っていった。
二人は忘れていた眠気に襲われて、眠りについた。



17 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:57:46.21 ID:vB2vzxHj0
・・・・・・・・・・・・

寝心地が良かったのだろう、非常にすっきりした目覚めだ。
・・・・・・と、思ったらすでに九時半を回っていたのだった。


('A`)「よっ。遅かったな」

(;^ω^)「おはようだお。よく眠れたっていうか、寝過ぎたお」

('∀`)「実は、俺もさっき起きたところだ」

( ^ω^)「他のみんなはもう起きてるかもしれないお」

昨日もらった地図をたよりに、ブーン達はエレベーターを使った。
居住スペースは基本的に下層にあって、食堂や広場など人がたくさん集まる場所は、上層にあるのだった。

(*゚ー゚)「二人とも、おはよう。遅かったね」

( ^ω^)「疲れてたんだお」

食堂にはしぃとジョルジュがいた。
ほかにもちらほらと見かけるが、その人達はこちらに興味を示してはいなかった。



18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/19(水) 22:58:44.44 ID:KMxowURIO
来てたか(*゚∀゚)支援!


19 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 22:59:50.01 ID:vB2vzxHj0
  _
( ゚∀゚)「うめえっ!なんだこれ、めっちゃうめえっ!」

(*゚ー゚)「ふふふ」
  _
( ゚∀゚)「一体どんな材料使ったんだ!?これほんとに冷蔵室にあった食料か!?」

ジョルジュがしぃの手料理を食べながら絶叫している。
ブーンはそれに、デジャブを感じた。

( ^ω^)「所長と同じ反応だお」

こちらもしぃの朝食を食べながら、ほのぼのと見ていた。
台所から戻ってくるたびに、やたらとしぃに話し掛けているジョルジュ。
すこし、微笑ましかった。

  _
( ゚∀゚)「なあ!俺の嫁になる気はないか!
     飯はうまいし性格はいいし、童顔だけどおっぱいおっぱい・・・・・・ってああ! 待ってくれー」

(;^ω^)「・・・・・・」
('A`;)「・・・・・・」



20 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:02:53.49 ID:vB2vzxHj0
モララーは研究室にいた。
研究室は格納庫のすぐそばにあって、やたらハイスペックなパソコンが並んでいた。

ブーンは施設もそうだが、そこに格納されている戦闘機にも興味が沸いた。
  _
( ゚∀゚)「ん?ああ、これか?
     たいしたものじゃねーよ。ひとつは壊れてるし、もうひとつは旧式だ」

( ^ω^)「それでも十分すごいですお。戦闘機は個人が持てるようなものじゃないお」
  _
( ゚∀゚)「俺からすれば、お前らのヒトガタ兵器のほうが凄いと思うけどな」


( ・∀・)「おーい、ジョルジュ! VIPにある資材について聞きたいんだが」
  _
( ゚∀゚)「おーっす。今行くぞ
     それじゃあな。好きに回ってていいぞ」



21 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:04:30.92 ID:vB2vzxHj0
朝からぽつぽつと降っていた雨が、昼頃には豪雨に変わっていた。
好きに回れと言われたものの、外に出ることはできなかった。
よって、屋内を探検することになった。


ところが、建物の中も凄かった。
食堂や病院ほかに、娯楽施設、トレーニングルーム、なんとゲームコーナーまであった。

居住スペースはかなりゆとりがあって、三千人程度が永住できてしまうほどだった。
そこに客室まで加わるのだから、ジョルジュはこの人数で何をする気だったのだろう、と思わざるを得ない。

最下層は、地熱をエネルギーに変える施設があった。
なるほど、陸地から電気などは一切ひいていない。



22 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:07:02.02 ID:vB2vzxHj0
残念なのは、むしろ外のほうだった。
内陸部にちょこんとビニールハウスがあるぐらいで、他にはなにもない事を知った時のがっかり感といったら。
無いのは野球場ぐらいだ、とジョルジュがしぃに話していたのを聞いたが、それもちょっと残念だった。

しかし、食料以外はすべて自給自足で、まるでひとつの国のようだった。
どうして建国しなかったのか尋ねたら、あっさり答えが返ってきた。
  _
( ゚∀゚)「だってさ、"国"になったらさ、法律作んなきゃいけねーだろ」

もともとはずれ者の集まりであるVIPでは、そういうものが無いほうがいいのかもしれなかった。



23 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:09:55.79 ID:vB2vzxHj0
VIPを歩き回って気づいたのは、新参者にあまり優しくない場所だ、ということだ。
人とすれ違うたびに、なんとも言えない排斥のオーラのようなものを感じてしまう。
それは思い過ごしかもしれないが、気分のよいものではなかった。

だから、ブーンとドクオは娯楽室でボーリングをして過ごした。
ドクオもブーンもボーリングなど久しぶりだが、意外にドクオが上手いことにブーンは感心していた。

(;^ω^)「ブーンがやると思った方向にいかないお・・・・・・
      ブーンには才能がなさそうだお・・・・・・」

('A`)「玉がどこへ転がるかなんとなくイメージしてみるんだ。
    そんでその方向に向かってスピンをこう、と」

ドクオが投げた。
ストライクである。

(;^ω^)「な、なんでそんな上手くいくんだお。
      言ってることがうまく理解できないお」

なんだかんだ言って、それなりに楽しかった。



25 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:12:55.05 ID:vB2vzxHj0
二ゲーム目に入ったあたりだった。
突然、ジョルジュの英語で放送が入った。
  _
( ゚∀゚)『~~~!』

あまりに流暢なので、ブーンには聞き取れなかった。
ドクオが放送を聞いて、腹を抱えて笑っているので理由を聞いてみる。

('∀`)「だってさ、今の放送、おやつの時間だって言ってたぜw」

これにはブーンも笑った。
娯楽室にいた人達が大真面目な顔で出ていったのを見て、さらに笑ってしまった。



26 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:15:03.81 ID:vB2vzxHj0
ふたりは娯楽室から出て、部屋に戻ろうとした。
そのとき、向こうから走ってきた男とぶつかってしまった。

やけに慌てた様子で立ち去ろうとしている。

( ^ω^)「様子がおかしいお。なんかあったのかお?」

('∀`)「俺が聞いてやるよ」

('∀`)<やあ、なんでそんなに急いでるんだい?>

ドクオに尋ねられ、しぶしぶといった感じの男。
返ってきた答えを聞いて、ドクオの表情が真剣になった。

( ^ω^)「どうしたんだお?」

('A`)「さっきの放送、あれは暗号だったらしい・・・・・・
    緊急事態なんだそうだ」

男の姿は、もう、なかった。



28 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:17:51.65 ID:vB2vzxHj0
指令室とやらに行ってみると、もうみんな揃っていた。
  _
( ゚∀゚)「おせーぞ。放送から10分は経ってる」

('A`)「暗号使っておいてそんなこと言うなよ・・・・・・」

画面には戦闘機のようなものが映っている。
その前に座っているのは、知らない人だった。

ハハ ロ -ロ)ハ<状況を報告します。
        データにない機体が、時速1000kmで急速南下中です。
        約20分後に、VIP上空を通過する模様です>
  _
( ゚∀゚)<どっかの国の新型か? 確認を急げ>



29 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:19:59.47 ID:vB2vzxHj0
( ・∀・)<いや、これはヒトガタ兵器だ。98と形は違うが、特徴が共通している>
  _
( ゚∀゚)<それってエネミーか? おまえらが戦ってるっていうインベーダー?>

( ・∀・)<まちがいない。目的はわからんが、いずれにしても歓迎すべき客じゃあない>
  _
( ゚∀゚)<わかった>

そう言って今度はマイクに向かって、指示を出した。
  _
( ゚∀゚)《国籍不明機接近。ヒトガタだそうだ。
     各員第一戦闘配置。指示があるまで動くな》

しかし、そこをモララーが遮った。

( ・∀・)<待て。ヒトガタには通常兵器は効かない。
       ここはブーンにまかせてくれ>



30 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:22:25.65 ID:CDNudLKA0
  _
( ゚∀゚)<・・・・・・そうか。お前がそういうんなら、そうなんだろうな>

再びマイクに向かった。
  _
( ゚∀゚)《指示を変更する。各員第二戦闘配置。奴には機銃は無意味だそうだ。
     運が良かったな、ヒトガタ同士の戦闘が見られるぞ。》

放送を切って、ブーンのほうを向いた。
  _
( ゚∀゚)「あとは任せたぞ、ブーン」

ブーンは英語こそわからなかったが、雰囲気で状況は伝わった。
だから、黙って頷く。



31 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:25:00.88 ID:CDNudLKA0
コックピットに乗り込み電源を入れる。
ヒトガタへ変形して、戦闘機用のエレベーターの上まで歩行した。

( ^ω^)「準備できたお。98、出ますお!」

( ・∀・)『せっかく完成したシールド、忘れず持ってけよ』

天井が開いた。同時に、98の乗った床が上昇する。
その間に、シールドの操作を確認。
しばらくして、エレベーターの上昇が止まり、地上に出た。

雨が物凄い勢いで降り注いでいるせいで、視界が悪い。

ハハ ロ -ロ)ハ《異常ありません。幸運を》

ブーンは地面を蹴った。
木の生えていない平地を見つけて、そこに着地する。



32 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:27:50.56 ID:CDNudLKA0
( ・∀・)『あと2分だ。2分後に、真北から侵入してくる。
      ・・・・・・ぬかるなよ』

(*゚ー゚)『ブーン君、がんばって!』

( ^ω^)「了解ですお」

息を整える時間はある。
マシンガンを構え、北方へ向けた。


この機体のレーダーは10km先まで有効だ。
しかし、マシンガンの有効射程はそれより狭く、
計算では敵機はわずか6秒で通過してしまう。

世界一長い2分。
心臓が、叫んでいるかのように激しく鳴っていた。



33 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:31:13.91 ID:CDNudLKA0
──来た。
レーダー上を信じられない速度で横切ってくる。

(;^ω^)「1、2、3、──今!」

戦闘機を視認したところで、予測進路上に弾幕を張った。
このまま直進すればいくつかの弾に当たるはず、だった。
しかし。

(;^ω^)「え・・・・・・!」

消えた、と思った。
弾幕を張った位置に機影がない。



34 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:34:04.12 ID:CDNudLKA0
慌てて探すが、視線を動かすだけで再確認できた。
だが、それはすでに戦闘機の形をしていなかった。

 _
(;゚∀゚)『変形した・・・・・・』


人の形をしている。
良くは見えないが、98と違う形をしているのは判った。
降りしきる雨でよく見えない──



36 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:37:00.50 ID:CDNudLKA0
原因はふたつあった。
ひとつは、雨で視界が良くなかったこと。
ふたつめは、マシンガンとは比較にならない速度だったこと。


98の右腕が、破壊された。

(;゚ω゚)「!?」

画面に警告ウィンドウが並んで、結果だけを伝えてきた。

(;゚-゚)『いやぁぁっ!』

しぃが悲鳴をあげた。
ブーンには、何が起こったのか、全くわからない。


(;・∀・)『ビーム兵器だ!気をつけろ!』

モララーの助言を遠くに聞いて、真っ白になった頭がようやく持ち直す。



37 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:40:01.36 ID:CDNudLKA0
そのとき、雨はブーンにも味方していた。
ビームはコックピットから僅かに逸れて、右腕に当たったのだ。

だが、次はこう上手くはいかない。

(;^ω^)「ぐっ!」

とっさにシールドを構える。
コックピットを正確に狙ったビームは、寸前でシールドに防がれた。

98の右腕はマシンガンを持っていた。
それが破壊された今、ブーンに攻撃手段はなにもない。


さらにもう一発、シールドにビームが命中する。
シールドの出力ががりがりと削られていく表示を見ながら、しかし出来ることはなかった。
ただ、防ぐのみ。



38 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:43:00.47 ID:CDNudLKA0
(;゚ー゚)「ブーン・・・・・・死んじゃダメ・・・・・・死んじゃダメ・・・・・・」

震え、怯えるしぃを、ジョルジュがなだめた。

VIPにある砲台は空中のヒトガタを捉えていた。
しかし下手に撃てば、今度はここにいる全員が危険になる。
ジョルジュ自身も、苦虫をかみつぶしたような顔で画面を睨みつけている。



39 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:44:59.90 ID:CDNudLKA0
攻撃が通らないことに恐れをなしたか、それとも戦闘自体を無意味と感じたか。
敵はしばらく睨み合うように静止した後、再び変形して北へ帰って行った。

(;゚ω゚)『ハア、ハアッ・・・・・・』

ブーンも98も無事だった。
少なくとも、パイロットも機体も生きている。

(;・∀・)「ブーン、戻れ。お前はよくやったよ」

(;^ω^)『ハアッ・・・・・・も、戻りますお・・・・・・』

負けた。
全く歯が立たなかった。



41 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:50:45.06 ID:CDNudLKA0
攻撃が通らないことに恐れをなしたか、それとも戦闘自体を無意味と感じたか。
敵はしばらく睨み合うように静止した後、再び変形して北へ帰って行った。

(;゚ω゚)『ハア、ハアッ・・・・・・』

ブーンも98も無事だった。
少なくとも、パイロットも機体も生きている。

(;・∀・)「ブーン、戻れ。お前はよくやったよ」

(;^ω^)『ハアッ・・・・・・も、戻りますお・・・・・・』

負けた。
全く歯が立たなかった。



42 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:52:17.15 ID:CDNudLKA0
・・・・・・

( ・∀・)「あれは、正確にはビームじゃない。今、わかることはそれだけだ」

('A`)「じゃあなんだって言うんだ。花火だとでも言うのか?」

( ・∀・)「本物の光線だったら、鏡でも持って行けばいいだろう。
      だがこれは・・・・・・原理が分からん。光線じゃあないのは確かだ」

ブーンを回収し、再び指令室に集合した。
先程の襲撃の映像をスローで何度も再生して、分析をしている。



44 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:56:36.75 ID:CDNudLKA0
  _
( ゚∀゚)「なんか俺、目が覚めたわ。こんな奴らと戦ってるんだな、お前らって。
     俺に出来ることがあったらなんでも言ってくれ」

( ・∀・)「それは助かる。今回の戦闘で判ったのは、98一機じゃ勝てないってことだ。
      急遽もう一機、新しく製造するつもりなんだが」

  _
( ゚∀゚)「よーっし、まかせとけ。必要なのは人手か、それとも資金か?」

両方だ、と返答して、モララーは早速研究室へと消えていった。



45 :◆GowvUi6MAY:2009/08/19(水) 23:59:40.40 ID:CDNudLKA0
それからしばらくは大忙しだった。
モララーはギコを従えて研究室と格納庫を行ったりきたりしている。
どうやらギコのほうも、モララーが気に入ったらしく進んで手を貸していた。

ドクオは先日のデータをシミュレータに組み込んだ。
対戦機能をつけたことにより、血の通った相手と訓練することができるようになった。

だが、ブーンの98に勝てる者はいなかった。
さすがアップルさんだぜ、と茶化されるが、当のブーンには英語が理解できない。


もはや、VIPの人間に完全に溶け込んだと言ってもいいだろう。
でも、ブーンは話し掛けられても返答できないので、終始にへらにへら笑っていた。
それがかえって面白がられて、ますます弄られていた。



46 :◆GowvUi6MAY:2009/08/20(木) 00:02:41.10 ID:lvIhJCqj0
('∀`)「よっ。人気者」

(;^ω^)「ああ、ドクオ。みんなやたら話し掛けてくるけど、何言ってるかわからないお」

('∀`)「みんなブーンのこと尊敬してるぜw 神様のように崇めてる奴もいるってw」

(;^ω^)「嘘っぽいお・・・・・・さすがに雰囲気でそれはわかるお」

('∀`)「それにしても、操縦上手くなったな。俺のおかげだけど」

( ^ω^)「ドクオだってなかなか上手いお。この前負けそうになったお」

ドクオは、ブーンの次に上手かった。
ブーンのように機動性を活かした戦いはできなかったが、射撃の腕はピカイチだ。



48 :◆GowvUi6MAY:2009/08/20(木) 00:05:10.30 ID:lvIhJCqj0
ともあれ、ドクオのおかげでVIPとフレンドリーになれた。
それについて、ブーンは本当に感謝している。

('∀`)「役に立ったみたいでなによりだぜ」


相変わらずジョルジュはしぃに求婚していた。
毎回あしらわれているが、まったく気にしていないようだった。


つかの間の平穏。一時の安息。
しかし、時代は、未来へ向かって確実に動き出していた。

それは、まだ一ヶ月、先のことである。


続く





49 :◆GowvUi6MAY:2009/08/20(木) 00:09:51.94 ID:lvIhJCqj0
二話分を急遽一話にまとめたので『さらりと読める』はどこへやら。
これで一応説明パートが終わりです。
支援や、まとめサイト様に感謝します、ありがとう。

三国志中に投下すると間違いなく埋もれるので、
次回は終わってからぼちぼちやりたいと思います。
というかもう始まってるんですかね?




51 :◆GowvUi6MAY:2009/08/20(木) 00:13:11.16 ID:lvIhJCqj0
途中送信乙

とりあえず三国志期間中は支援や感想に回ります。
作者のみなさん、もしこのスレにいたら頑張ってください。

それではまた次回よろしくおねがいします。



52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/20(木) 00:14:47.15 ID:FzT14FwrO
乙でした!
三国志はどうだろね?
次も楽しみに待ってるw


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/20(木) 00:21:09.49 ID:bJrnyjZmO
>>1お疲れ様


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/20(木) 00:32:54.63 ID:uXy2WOSEO

武器にパイルバンカーとかドリルとか出ないかな
(´・ω・`)ワクワク


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/20(木) 00:33:31.57 ID:s9Us3WyVP
終わってたか

好きだよー




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■この記事へのコメント

  1. ■ [くるくる名無しさん]

    ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
    98についFをつけてF98としたくなる
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