◆スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

◆ξ゚⊿゚)ξと全力発電所のようです その2

前の話/インデックスページ/次の話

164 :◆s7L3t1zRvU:2009/08/27(木) 01:18:43.33 ID:8jrBdPtEO
目覚めました。
保守ありがとうございます。
書いていきます。



166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 01:25:40.94 ID:8jrBdPtEO
 水を差されてみるみる長岡の火がしずまっていくのが分かった。
 俺は頭のどこかでほっとし、胸のどこかで物足りなさを覚える。


ξ゚⊿゚)ξ「帰るぞ」


 長岡は、着いて来なかった。


ξ゚⊿゚)ξ「下働きがいなけりゃ芹澤が困る」


 一人にしてくれ、と長岡が手を振る。


ξ゚⊿゚)ξ「……ふん」

川 ゚ -゚)『文化とは、鑑ることでより一層の輝きを呈します。またのお越しを』


 数百パターンある別れの挨拶の一つは、皮肉にしか聴こえない。
 俺は夕暮れの下を一人、歩く。



169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 01:35:47.84 ID:8jrBdPtEO
ξ゚⊿゚)ξ「はァ」

『娯楽品の要求、もう少し減らせませんかね?』

ξ゚⊿゚)ξ「そうは言っても、うちからは電力出してるのに逆に電波止められてますしねェ」


 超のつく古典通信機器、無線。
 電波放送、ラジオ。

 加えてその兄弟、テレビすら俺達の発電所には通じてない。
 あらゆる外部情報を遮断しておいて何を言うのか。

 俺達は明日の天気すらろくに知らされないんだぞ。



171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 01:45:24.51 ID:8jrBdPtEO
ξ゚⊿゚)ξ「ジャミング止めてくれたら考えますよ」

『ははは、電波妨害だなんてまさか』


 タヌキめ。
 とっくにネタはあがってんだよ。

 何がメタトロンの影響で電波に乱れだ。


ξ゚⊿゚)ξ「まあ、大目に見てやってくださいよ、このとーり」

『良いでしょう。ただし調達に時間がかかりますよ』


 まだもったいぶりやがる。
 くたばるかメタトロンを浴びればいい。



173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 01:55:47.84 ID:8jrBdPtEO
从 ゚∀从「やっとみつけた。所長。ちょっとこれ、見てもらえませんか?」

ξ゚⊿゚)ξ「わりィな。ムナクソ悪い通信したばっかで早く休みたいんだ」


 運動不足解消のためにあえてモーターを止めている伝導スロープで高岡が声をかけてきた。
 手には2080年代にそぐわない紙媒体。


从 ゚∀从「これ、なんっかおかしいんすよ」

ξ゚⊿゚)ξ「だから休ませてくれって」


 と、そこで俺も意図に気付く。


ξ゚⊿゚)ξ「あァ? なんだこれ?」



177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:04:10.19 ID:8jrBdPtEO
 喧嘩別れした(俺にその自覚はなかったが)長岡に会わなければならなくなった。
 それも早急に。

 瓦礫の街を走り、俺は叫んだ。
 鍛えたつもりはなくとも、体力に不足はなかった。

 ひとえにメタトロンの恩恵だ。


ξ;゚⊿゚)ξ「どこだ長岡! 出てこい!」


 抜かった。
 長岡には外のことを一切訊かなかった。

 万に一つでもあってはならない可能性が芽を出している。
 馬鹿にできない危険が。

 道端に砕けた携帯端末が落ちていた。


ξ#゚⊿゚)ξ「肝心な時に使えねェ機械が!」


 吐いた唾が液晶を打った。



178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:15:15.89 ID:8jrBdPtEO
川 ゚ -゚)『もう一時間十六分五十九秒前に美術館を出ている』


 美術館にはいない。


ξ;゚⊿゚)ξ「長岡!」


 集合住宅にも、いない。


(´・ω・`)「いや、見てないね」

ξ;゚⊿゚)ξ「どこに行ったんだよあいつァ!」

(´・ω・`)「どうしたんだい一体」


 諸本は馬鹿じゃない。
 彼にも説明しておくべきだろう。



180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:21:01.59 ID:8jrBdPtEO
(;´・ω・`)「マジで?」

ξ;゚⊿゚)ξ「高岡の見込みに間違いはほぼあり得ねェ」

(;´・ω・`)「でも、僕のネットワークでもそんなこと」

ξ;゚⊿゚)ξ「隠すことばっか上手くなりやがったんだよ。あいつらは!」


 夜闇に焚火の煙を見付けたのは、それから数十分だ。


ξ;゚⊿゚)ξ「長岡ッ!」



182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:31:33.68 ID:8jrBdPtEO
  _
( ゚∀゚)「アンタか」

ξ;゚⊿゚)ξ「訊かせろ!」
  _
( ゚∀゚)「なんだよ薮から棒に。見ろよ、食事中だ」

ξ;゚⊿゚)ξ「下手するとその飯もメタトロンまみれになる!」


 長岡の眉間に寄った皺には、疎ましさ八割、興味二割が含まれていた。
 俺が息を整えるまでに、長岡はゆっくりとスープをすすっていた。

 長岡が回答するまでに、有り余った勢いで破壊衝動に駆られた。
 こんな身体になってから、過剰な運動は暴力沙汰を誘引することを知った。

 それは、今はどうでもいいことでもあったのだが。



184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:39:36.10 ID:8jrBdPtEO
  _
( ゚∀゚)「一昨年、あんたらの会社はEUに買収されてる」


 ファーストアタックから俺は泡を食った。
 俺の勤める電力会社は、ある巨大な企業の子会社だ。

 ある大企業。
 日本という名の。


ξ;゚⊿゚)ξ「つまり、それは」
  _
( ゚∀゚)「日本は吸収合併されたのさ。もはや飼い犬だよ」


 浦島太郎は幸福のうちにいたため外界の変化を知らなかった。



185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:46:06.43 ID:8jrBdPtEO
 じゃあ俺達は?


ξ#゚⊿゚)ξ「逆転島流しかよ」
  _
( ゚∀゚)「それを言うなら、とっくの昔にアンタらは死刑さ」

ξ#゚⊿゚)ξ「あァ?」
  _
( ゚∀゚)「この街、衛星で見るとどうなってるか知ってるか? 知らないよな」
  _
( ゚∀゚)「ないんだよ」

ξ゚⊿゚)ξ「ない?」
  _
( ゚∀゚)「さらに戸籍。これもない」

ξ゚⊿゚)ξ「まさか」
  _
( ゚∀゚)「ゴーストの住む街は、四年前にメルトダウンで消え去ったんだ」



187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:53:09.00 ID:8jrBdPtEO
 俺達も、住民も、諸本も、存在が、消された?

  _
( ゚∀゚)「実際に来ようと思ったのは俺くらいじゃないか。光学処理で、ここは完全な野原に見えるんだから」

ξ;゚⊿゚)ξ「クソッタレ……」

ξ゚⊿゚)ξ「なら、どこからエネルギー供給があると思ってるんだ!?」
  _
( ゚∀゚)「メタトロン発電所さ。北海道にある」

ξ;゚⊿゚)ξ「新しい発電所ができたのか!?」


 長岡の眼が伏せられる。

  _
( ゚∀゚)「ハリボテだよ。中に入って分かった。メタトロンの欠片もない、だだっ広い建物さ」



188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 02:58:01.28 ID:8jrBdPtEO
 いよいよもって気分が悪くなってきた。


ξ;゚⊿゚)ξ「待て、待て。なら、追加でメタトロンは採取されてないんだな?」
  _
( ゚∀゚)「日本では、エネルギー取り出しの目的としては少なくとも、ゼロだ」


 胸を撫で下ろしたところで、長岡の時間差攻撃が刺さる。

  _
( ゚∀゚)「EUでは秘密裏に採取、保管していることが分かっているんだがな」
  _
( ゚∀゚)「300kgはあるんじゃないのか」


 ウランやプルトニウムに換算したら、何千トンではくだらないエネルギー。
 それはメタトロン「1kg」から取り出せる量だ。



189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 03:03:38.00 ID:8jrBdPtEO
 人類のライフラインを確保するのに、不必要な分量。

 余った力が何を生むか?
 俺達が建てた墓標の数をかぞえてくれ。

 過剰は破壊を創造する。


ξ#゚⊿゚)ξ「何も、学んでないのか!」

ガッ
  _
( ゚∀゚)「言ったろ。人間は馬鹿だって」


 世界は俺を、事故を、過去をないがしろにした。
 俺達が生きた四年間は、四年間は……!

ξ# ⊿ )ξ「クッソォ!」
  _
( ゚∀゚)「これがアンタにとっての『外の』世界だよ」



191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 03:10:06.16 ID:8jrBdPtEO
 耳にこびりついている、本社からのメッセージ。

 『ほんの5kgのメタトロンと発電所職員が世界に光と笑顔を創るのですよ』

 まったくの、戯言だ。

 それだけを、信じて、きたのに。


ξ ⊿ )ξ「……」


 沈黙。

 焚火がパチリと弾けた時、長岡が呟いた。

  _
( ゚∀゚)「俺は世界で間違ったエネルギー利用を止めたい。そう言ったろ」

ξ ⊿ )ξ「ああ」
  _
( ゚∀゚)「あれ、半分は違うんだ」


 あえて斜めに建てられたビルに長岡が目を向けた。

  _
( ゚∀゚)「親父を捜しに来たんだ」



192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 03:19:35.80 ID:8jrBdPtEO
ξ ⊿ )ξ「親父?」
  _
( ゚∀゚)「顔は知らない。親父も多分、俺のことを知らないんだ」
  _
( ゚∀゚)「でも、発電所にもいなかったみたいだし、もう……」


ξ ⊿ )ξ「名前は?」
  _
( ゚∀゚)「茂等、っていうんだ」


 心臓が冷たいものに圧迫されたような不快感に襲われた。

 茂等。

  _
( ゚∀゚)「おふくろには思いがけず会えたんだがな」

ξ゚⊿゚)ξ「この街で?」
  _
( ゚∀゚)「美術館で、さ」


   川 ゚ー゚)


  _
( ゚∀゚)「本当に久しぶりだよ。おふくろに怒られたのは」



195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 03:28:41.84 ID:8jrBdPtEO
 茂等と淳クールの息子がいた。
 俺の目の前に。

 メルトダウンの元凶とホログラムのモデルの子供が、長岡。

 呪われた子、長岡。

 長岡。



197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 03:35:43.11 ID:8jrBdPtEO
从 ゚∀从「ここ数年でこの数値は何万回も見てきました」


 高岡は俺の部屋の前に紙束を持って待っていた。


从 ゚∀从「1.21GW」

ξ゚⊿゚)ξ「メタトロンを励気状態にするための起動電力」


 メタトロンにスイッチを入れるためには、定期的に、それでいて強力な電気刺激を与える必要がある。


从 ゚∀从「徐々にその値にアプローチしたならまだ見逃せます。もしくは、それだけの電力を要する大都市なら」

从 ゚∀从「でも、これだけ明確にそのリズムを刻むことは稀です。しかも、頻度から分析して複数」

ξ゚⊿゚)ξ「上手く隠したつもりでも俺達には供給先が割れてる」



200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 04:01:33.13 ID:qkUbEIOvO
(^o^)←メタトロン
((^o^))←暴発前
\(^O^)/←暴発


225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:04:12.29 ID:8jrBdPtEO
从 ゚∀从「新たなメタトロン発電所……」
  _
( ゚∀゚)「まだそれならいいんだが」


 電力供給先、地中海沖合。
 2061年建設の海底漁業プラント。

 長岡曰く、「よからぬ物資」の搬入がただ一度だけ、確認されている。


ξ ⊿ )ξ「馬鹿な! 水中散布してみろ。生態系は一発で……」
  _
( ゚∀゚)「真の意味で、死海が出来上がる」


 魚類の雌化、種の減少。
 浄化しようにも現に扱っている俺達ですら、その方法を持たない。



227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:13:39.14 ID:8jrBdPtEO
ξ゚⊿゚)ξ「高岡。奴らのメタトロン起動まで猶予は」

从 ゚∀从「あと、ニ時間とニ十七分」

ξ゚⊿゚)ξ「蓄電所への供給を考えたら……」


 遠方地への電力供給にはロスが伴う。
 変電所を兼ねた、電力プールがそれを解消する。

 そちらには俺達が手を出すことができない。
 いくら超人とはいえ、二時間で到達する距離ではない。



228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:19:53.91 ID:8jrBdPtEO
ξ゚⊿゚)ξ「非常用電力で1.21GWは」

从 ゚∀从「出せないはずです」


 高岡が俺の意志を読み取ってくれた。
 眼を合わせ、頷きあう。


ξ゚⊿゚)ξ「長岡、軍事方面に明るいか?」
  _
(;゚∀゚)「残念ながら世界規模をすぐ動かすようなのはいない」

ξ゚⊿゚)ξ「少しはいるんだな。頼みがある」


 俺達は急ぎ部屋を出た。
 まずはヤツに状況を説明せねばなるまい。


ξ゚⊿゚)ξ「諸本、これから二時間強、電気が止まる」



230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:31:00.24 ID:8jrBdPtEO
 諸本は黙って聞いた後で、一つだけ訊いた。


『死ぬつもりかい?』


 俺は、ふ、と笑い回線を閉じた。

 もう俺は四年前に死んでるよ。
 引き返せない所まで来ているんだ。

 緊急招集をかけると、休日の職員含めほぼ全員が五分で食堂に集まった。
 テーブルに、当直の面々だけが欠けている。

 通信モニター越しに話は聞こえているだろう。

 俺は柄にもなく、背筋を伸ばして口を開いた。



233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:41:24.23 ID:8jrBdPtEO
 職員は始終ぽかんとして、最後の言葉を聞いて、なお、みじろぎ一つしなかった。


ξ゚⊿゚)ξ「何かあるか」


 挙手も無しに、芹澤が訊く。


ミセ;゚ー゚)リ「その、まさか。ウソでしょう?」

ξ゚⊿゚)ξ「本当だ」

ミセ;゚ー゚)リ「そんな、そんな」

(;゚ー゚)「だって、俺達は世界のために全力で」

(;゚∀゚)「全力で」

ξ゚⊿゚)ξ「いいんだよ。お前らはもう頑張らなくていいんだ」



234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:47:43.94 ID:8jrBdPtEO
(゚、゚トソン「じゃあ、俺はひとまず寝ますよ」


 うろたえのない、まっすぐな瞳。

 はは、古株なだけある。

ζ(゚ー#*ζ「……」


 出零も後に続いて食堂を出た。


ξ゚⊿゚)ξ「聞いたろう! テメェら全員――」

从#゚∀从「あんまりじゃないっすか! 突然!」

ξ゚⊿゚)ξ「あァ?」

从#゚∀从「なんで俺達に相談もなくそんな話を進めてんだよ!」

ξ゚⊿゚)ξ「なんで相談する必要がある」



236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 08:57:31.76 ID:8jrBdPtEO
 立ち上がりかけた職員が高岡の激昂に驚いた。


ξ゚⊿゚)ξ「俺は会社の駒に過ぎねェ。そんでテメェは」


 柔らかい高岡の胸に、人差し指を当てる。


ξ゚ー゚)ξ「俺の駒なんだよ。言うことは素直にきけ」

从# ∀从「このっ、俺まで騙し、ふざけ」


 拳が閃光のように走り、俺の顎に


 炸裂しなかった。


ミセ;゚ー゚)リ「高岡さん、暴力は駄目です。社則以前の問題です」



237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:07:03.79 ID:8jrBdPtEO
从# ∀从「チッ」

从# ∀从「やめだやめだ! 退職金もいらねェ! こんなとこ、こっちから辞めてやる!」


 高岡がテーブルの蹴り倒し食堂を出ると、多くの職員がそれにならった。
 いや、元・職員だ。

 俺らの会社は、この発電所を切り捨てて新たな発電所を作ったんだから。


ξ゚⊿゚)ξ「芹澤ァ。止めんなよ」

ミセ*゚ー゚)リ「所長。ごめんなさい」

パン

ξ#)⊿ )ξ「――ッ」



240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:14:09.45 ID:8jrBdPtEO
 コックの手は暖かく、ふっくらとしていた。
 それでも痛いかと訊かれたら、当然痛い。


ミセ*゚ー゚)リ「高岡さんがあのまま殴ったら死んじゃうから止めたんです」

ξ ⊿ )ξ「あんなんで死ぬほどヤワにできてねーよ」

ミセ*゚ー゚)リ「心の話です」

ξ ⊿ )ξ「はッ」


 どいつもこいつも。
 青いことばっかり言いやがる。


ミセ*゚ー゚)リ「お世話になりました」



241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:23:49.27 ID:8jrBdPtEO
 夜勤の連中を作業場から叩き出し、俺は炉の前に立っていた。


ξ゚⊿゚)ξ「さァって。ちゃっちゃとやりますか」


 各スイッチを切り、防護服を着たところで壁際の通信モニターがコールを受けた。


『長岡が脱出の手筈を整えましたよ』

ξ゚⊿゚)ξ「そうか。ご苦労」

『そっち行きましょうか』

ξ゚⊿゚)ξ「うるせェ。炉に入る。通信はこれで終いだ」

『それじゃあ後で』

ξ゚⊿゚)ξ「おい」

『なんすか』

ξ゚ー゚)ξ「名演技」

从 ゚∀从『んなこたないっすよ』



242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:31:44.60 ID:8jrBdPtEO
 対衝撃構造のチタンケースには、5kgのメタトロン。
 厳密に言えば、4.9281kg。

 四年間の使用により崩壊した分と、俺達の身体に取り込まれた分を差し引いてある。

  _
( ゚∀゚)「深夜にステルス装甲車発注だなんて、とんでもない発電所長だな」

ξ゚⊿゚)ξ「お前の侵入手段を利用してるだけだ」


 下水道を走って30分。
 今はひたすら動き続ける無人浄水施設に長岡はいた。

 光学迷彩を纏った、いかにも走破性の高そうな車とともに。


从 ゚∀从「職員達には諸本さんを頼るよう言ってあります」

ξ゚⊿゚)ξ「あとは俺達の気合い次第か」



243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:38:58.19 ID:1tqn7eeL0
面白いな。支援


246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:43:44.54 ID:8jrBdPtEO
 とてつもなく曖昧な作戦だった。
 危ない橋どころではない。

 張り渡された糸の上を歩くより不安定な博打。


ξ゚⊿゚)ξ「……」
  _
( ゚∀゚)「ひとまずあちらさんのメタトロンを起こさないためには、あと一時間以上逃げなきゃいけないんだろ」

从 ゚∀从「ぐずぐずしてられませんよ」

ξ゚⊿゚)ξ「おい出てこい」


 物陰から、人。

 それも二人だ。


ξ-⊿゚)ξ「っかァ……」

从;-∀从「お前らな」



247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:49:50.24 ID:8jrBdPtEO
(゚、゚トソン「バレてました?」

ζ(゚ー゚*ζ「急ぐんでしょ。早く行きましょうよ」

(゚、゚トソン「あ、ミセ*゚ー゚)リからの差し入れです」

ζ(゚ー゚*ζ「チャーシュー混ぜおにぎりらしいっすよ!」

(゚、゚トソン「夜食にゃーちょうど良いでしょう」


 さも当たり前のように奴らは近付き、そして装甲車の横に立った。


从;-∀从「ったくよォ」

ξ-⊿-)ξ「……早く乗れ、馬鹿野郎」



249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 09:59:24.46 ID:0GKHL/fL0
まだ終わってないだと…
しえんぬ


250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:00:52.65 ID:8jrBdPtEO
  _
( ゚∀゚)「プッ」

ξ-⊿゚)ξ「うるせェ。早く運転しろ」
  _
( ^∀^)「分かったよ」


 俺達は装甲車で夜の廃屋群を抜けた。

 境界は、容易く破壊できた。

 分かってたんだ。

 5mの壁なんて、飾りなんだと。

 超のつく危険物を抱えて超えた壁には、なんの感慨もなかった。

 元から無いに等しいものなんだから。



253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:08:15.67 ID:8jrBdPtEO
 俺達は内側で前向きに力を尽くしていたように思っていた。

 だが、真実は真逆だった。

 世界の外側にいた俺達は、過去に囚われた生活をしていたんだ。

 ガイド・ホログラム。

 悪夢。

 まだ、俺は全てを切り捨てて尽力していなかった。


ξ゚⊿゚)ξ「気合い入れてけよ」


 まだ、全力を出しきれていないんだ。



255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:13:09.76 ID:8jrBdPtEO
 発電所が世界を相手どって喧嘩か。

 悪くねェ。



ξ゚⊿゚)ξと全力発電所のようです

中締め





257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:15:57.51 ID:8jrBdPtEO
ごめんなさい、ケツは決めてあんのに携帯だと打つのがクソ遅い。

一旦締めて、後半をまたぶちこもうかと思います。
全力で。


僕もキャパギリギリになってきましたんで、そんな感じで。



258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:18:26.33 ID:8jrBdPtEO
30日にでもまた立てます。

支援、保守、夜通し本当にありがとうございました。

文句ありましたらどうぞ。



259 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:23:10.64 ID:1tqn7eeL0
30日…だと…スレ見つけられるかな…

乙だぜ


260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:24:10.12 ID:LwKnQbQmO
書き溜めしておいてとあれほど(ry


261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:28:03.99 ID:s1dSA1uQ0
これの前の話ってあるの?
どこかにまとめてある?


262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:28:13.34 ID:8jrBdPtEO
>>260
書き貯めしながら投下してたら気付いたのです。
「これ、ながらじゃん」って

携帯での書き貯めに慣れてきたので、その辺はも、バッチリ任せて下さい。



264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:29:57.37 ID:8jrBdPtEO
>>261
おろ、特に無いですけど。
なんぞ?



265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:33:38.65 ID:wZbbuefjO
選挙の日とかいつもよりスレ乱立具合が酷か無いかな


266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:46:26.77 ID:8jrBdPtEO
ああ、確かに。

ますますの書き貯め重要ですな。



263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 10:29:19.19 ID:9LlfO3PrO
一先ず乙


267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 11:08:08.37 ID:ug+ig+rC0
とりあえ乙


268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 11:09:53.63 ID:n4VGAr51O


正直に言うと人力発電(性的な意味で)を期待してましたごめんなさい


269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 11:36:19.83 ID:FlsRIFQbO
>>268
しかも全力でな


271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 12:01:41.16 ID:8jrBdPtEO
全力で次回もまたよろしくお願いします。



288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 16:00:29.90 ID:/Le92EPs0
しかし新しいな
今まで見たことないストーリーだ


291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 16:54:28.01 ID:8jrBdPtEO
>>288
昨日、昼に12chでやってた映画観て思い付きました。



292 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 17:17:38.49 ID:SL2s6ZaN0
そいや酉を見るとサイレントヒルが引っ掛かるけども。
あれって完結したっけ。


297 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 18:13:57.91 ID:8jrBdPtEO
>>292
書き貯めできなかった

時間ができて書き始めた

全然書けなくなってる


というわけでながら投下してリハビリしてるところです。



298 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 18:21:21.00 ID:Xl/0XcfO0
サイレントヒルもこれも俺のツボストライクなので頑張ってほしい
wktkして待ってるす


299 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 18:35:40.75 ID:PHtPbh0S0
EUがやろうとしてることがなんなのかわからない。
そして、それと職員たちの行動の関係がわからない。


300 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 18:40:54.62 ID:8jrBdPtEO
>>298
とても申し訳ないことです。

>>299
その辺のボロが出そうなんで中締めしました。
僕頭弱いので。



302 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 18:46:30.59 ID:PHtPbh0S0
じゃあしょうがないな



前の話/インデックスページ/次の話

■この記事へのコメント

    ■コメントの投稿

    管理者にだけ表示を許可する

     

    検索フォーム

    お知らせ

    管理人へメール

    トップバナー画像をうざったい感じにしてみました。

    カレンダー

    10 | 2017/11 | 12
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 - -

    Team 2ch @ BOINC

    待ち続けている人がいる。
    だから僕らは回し続ける。
    ~まだ見ぬ誰かの笑顔のために~

    banner-88.gif
    CPUの時間
    ちょっとだけ
    貸してください
    (BOINC Team 2ch Wiki)

    ブーン系“短編”小説更新状況

      プロフィール

      kuru

      Author:kuru
      特に何も無いよ。

      カウンター

      トータルアクセス:
      ユニークアクセス:
      閲覧者数:



      クリックで救える命がある。
      上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。