◆スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

◆ξ゚⊿゚)ξ殺人鬼は微笑むようです 二 其の二

前の話/インデックスページ/次の話

40 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:17:05.63 ID:2zlA92og0


二 其の二



43 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:19:47.72 ID:2zlA92og0
兎に角、私は書類に印を押し、この時点で仮に組織に加入したことになったそうだ。
全然実感はわかないけれども。

( ^ω^)「そんな泣くなお。綺麗に斬ってあるからあと少しすれば皮膚はくっつくお」

ξ;⊿;)ξ「肉体的な傷は癒えるのは早いけど精神的な傷は時間がかかるのよ!」

ものっそい速度で切られると熱いんだね。私初めて知りました。

( ^ω^)「で、早速なんだけどお」

こいつ、人を傷つけておいてそれか!
しかもこんな可憐でか弱い女の子を!

( ^ω^)「鬼違いが出たお」

川 ゚ -゚)「しかもまた此処」

……なんですと?

ξ;゚⊿゚)ξ「え?嘘だあ、だってここしばらくニュースとか見てるけどそんなの全然」



44 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:22:13.46 ID:2zlA92og0
川 ゚ -゚)「報道規制っていうものがあってな」

ξ;゚⊿゚)ξ「ほうどうきせい?」

川 ゚ -゚)「おお、やはり進化したなお前。よく読めた」

( ^ω^)「マスコミが行なおうとする事実報道に関して、別の分野からストップがかかることだお。
      報道協定に基づいてマスコミが自主的に行なうものと、当局などからの政治的圧力によるものとがあるんだけども」

川 ゚ -゚)「実際、鬼違いの事件でもあまりにも過激すぎる物や連続して事件が起きた場合はこのようなことが起きる」

成程、確かに。
内容があまりにも恐ろしいものだったら、それが報道されるとなると、人々に危機感を与えるだけではなく、
逆に過剰な恐怖心を与えることになる。
おまけにそんなものが毎日続いてると知ったら、どうなるというのか。
そもそも、内藤がほぼ毎日どこぞへでかけている時点で、明らかにされていない事件が多い事が窺える。

川 ゚ -゚)「今迄に比べたら異常なまでに事件の発生率は上がっているが、それが日常となると別だがね」

( ^ω^)「お陰で感覚もおかしくなってきたお。むしろ一週間何も起きていなかっただけ平和と言わざるをえないお」



45 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:24:40.88 ID:2zlA92og0
ここでギャップが生じるんだから、私はまだ正常に近いんだろう。
やはり、内藤はほぼ毎日殺し続け、そして素直はそれをずっと見ているんだ。
私にはそれが想像できない。
それに発生率で言ったら異常も異常だ。

一体、何人の人間が、消えていったのだろう。
鬼違いも、被害者も含めて。
そのうち日本人全滅なんてことが起きるかもしれないぞ。

( ^ω^)「それで、今回の事件なんだけども」

と言って、内藤が自分の目を指す。

( ^ω^)「右目を、持ち去っているんだお」

ξ;゚⊿゚)ξ「め、目?」

と聞いて、そういえば似た事件があったことを思い出す。
そう、指切り事件だ。
あの犯人も、死体からいずれかの指を持ち去っていた。

川 ゚ -゚)「実のところ珍しくはないんだ。そう言った犯行は」



47 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:26:58.81 ID:2zlA92og0
( ^ω^)「津出さん、歴史上の鬼違いの事件、詳しいかお?」

ξ;゚⊿゚)ξ「い、いえ、まったく」

というか、歴史上、って。
そんなに前から存在しているのか、鬼違いは?

( ^ω^)「まあ、往々にしてそういう類の奴等はサイコキラーだとかシリアルキラーと呼ばれて存在していたお」

川 ゚ -゚)「例えば有名なエド・ゲインなんかは、人間の死体を使って、ランプシェイドやブレスレットを作ったことで知られていて、
     アメリカの殺人史を代表する1人だ」

( ^ω^)「奴の目的は死体から物を作る、というものだったお。
      わざわざ墓場を荒らしてまで死体を収集したり、鬼違いらしいっちゃ鬼違いらしいお」

川 ゚ -゚)「挙げればきりがないが、少なくともそう言った奴等は鬼違いだ」

……なんとまあ。
鬼違いが昔から存在していたのにも驚きだが、そのエド・ゲインだかいうのにも驚いた。
自分も一応鬼違いではあるが、死体から物を作る、だなんて。
いやはや全く理解できない。



48 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:29:12.49 ID:2zlA92og0
川 ゚ -゚)「な。自分の目的っていうか意識は理解できるのに、何故か他の鬼違いのやろうとすることは理解できないよな」

うんうんと直が頷く。
ええまったくもってね。
あの欝田ドクオの時もそうだが、何故人肉を喰らうなんて発想に行き当たったのか。
そもそも何故太りたがっていたのかも理解できない。女の敵め。

( ^ω^)「まあ人が完全に他人を理解するのは難しいお」

御尤もで。

( ^ω^)「それに、理解する必要もないお」

どうせ殺すんだし。
奴のその一言が、あまりにも無慈悲に感じた。

( ^ω^)「大まかに今回の事件の概要を説明するお」

内藤の奴が、直にあれを、と言った。
うわ、格好いい!私も一度それ言ってみたい!
直君、あれを出し給え。
畏まりました、津出様。

ξ*゚⊿゚)ξ(げへげへげへ!そんであんなことやこんなことを!普段の仕返しにこき使って恥さらさせて!)

川 ゚ -゚)(キモイなあこいつ)



49 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:33:00.23 ID:2zlA92og0
( ^ω^)「まず、今北町の、線路脇だお」

直が取り出した地図に、内藤の奴が指を置く。
結構真新しいように見えるが、しかし地図には内藤が書き込んだと思われるメモや印などで、
ほとんどが赤インクで見えずらくなっていた。

ξ゚⊿゚)ξ「今北って……美歩町のすぐ隣じゃない」

以外にも、現場はかなり近かった。
今現在居る美歩高校とも、そして実家とも。

( ^ω^)「被害者は女性、死因は腹部を刺され、出血死。この時点で右目が死体から無くなっていたため、
      鬼違いの犯行であると予測されていたお」

で、と続ける。

( ^ω^)「次は、今北の西よりで、犯行現場は路地裏。同じく被害者は女性で、右目無し。
      この時点で鬼違いと断定、僕のもとへ依頼が来たお」

今度は西へ移動。また美歩町に近づいた。

( ^ω^)「で、現在は三件確認されているお。最後の現場は今北の東よりで住宅街の変哲もない道路。
      やはり同じく被害者は女性だお」



52 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:35:49.64 ID:2zlA92og0
ξ゚⊿゚)ξ「三件……」

果たして、これを多いとみるか少ないとみるか。
ここで私の人間性が試される。
はっきり言えば、人が三人、死んでいる。
国内、いや世界的に見れば微々たる数かもしれない。
だが現場は地元だ。こんな片田舎の街で、三人が死んでいる。

ξ゚⊿゚)ξ「……多いわn」

川 ゚ -゚)「何だ、少ないな」

もう嫌だこの女。

( ^ω^)「でもこれ、連日起きてるんだお」

毎日、毎日?僕等は鉄板の?

ξ゚⊿゚)ξ「うえでやかーれてー」

川 ゚ -゚)「ほう、結構大胆な奴だな」

( ^ω^)「単に馬鹿なだけかもしれないお」



54 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:37:58.48 ID:2zlA92og0
無視されたのはさておき、殺人は毎日起きていた。

ξ゚⊿゚)ξ「何で馬鹿なの?」

川 ゚ -゚)「ただでさえ目立つ犯行だ。その上犯人は現場を選ばないように見える」

( ^ω^)「まず一件目。現場は人の通りが多い駅のすぐ付近で行われているお。これはアウト」

川 ゚ -゚)「二件目は比較的見つかりにくい路地裏だ」

だが、と直は呟いた。

川 ゚ -゚)「三件目。ここもアウトだ」
  _,
ξ゚⊿゚)ξ「?」

( ^ω^)「いいかお。犯人は、民家の付近で犯行を犯したんだお。これがどれだけリスキーか分かるかお」

そう言われてようやくはっとした。
そうか、人目に付きやすいような場所で人を殺そうものなら、
声を聞かれていたり、姿を見られている可能性が高くなるんだ。



55 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:40:13.95 ID:2zlA92og0
川 ゚ -゚)「憶測するに、こいつはビビってるか、正真正銘の馬鹿か、捕まらないと自負してるようなうんこだ」

( ^ω^)「たまに居るんだおね、こういう奴。目的だけが先走って状況判断できなかったり後の事を考えない奴」

ξ゚⊿゚)ξ「つまり、計画的じゃないってこと?」

川 ゚ -゚)「そうだ。一、二、三件。これらを分けるとすると分かりやすい、分かりにくい、分かりやすい現場になる」

( ^ω^)「犯人は現場を選ばない。たぶん、獲物と定めたらその場で仕留めるお」

少し分かりにくいので、欝田ドクオと比較してみる。

ドクオの場合は、対象を選ばない。それこそ老若男女、好き嫌いせず食べた。
奴が犯行に用いる場所は、自分で見て回った限り、どこも見つかりにくい場所だ。
一件目の美歩大橋は、初犯だからか分かりやすい場所だったが。
しかし以降はほとんどが入り組んだ場所だったり、閉鎖した場所であったり、
注目してみなければ分かりにくい場所だった。
犯行も不定期だから、犯行日を特定するのが難しい。
まあ、一般ブロガーに、よく晴れた夜に事件が起きると見破られていたが。

対して、今回の鬼違いの場合。
犯人は、所構わずそれらしい獲物を見つけたら、その場で殺して目的の右目を奪って逃走する。
場所は二件目以外はとてもリスクの大きい場所だ。
そして連日人を殺している、というのは過剰な自信の表れと、無防備であることの表れだ。
その上犯人は女性しか襲っていない。
ここから予想できるのは、犯人の鬼違いは弱そうな人間しか襲わないと言うことだろうか?



57 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:42:24.49 ID:2zlA92og0
( ^ω^)「いい感じに頭が回ってきてるおね。ずばりそんな感じだお」

川 ゚ -゚)「なあ、お前マジで何食ったんだ?」

ξ#゚⊿゚)ξ「いい加減しつこい!」

ま、そんなところだお、と内藤が〆る。

( ^ω^)「で、津出さん」

と、内藤が何やらまた紙をよこしてきた。
そこに書かれているのは何個かの数字。

( ^ω^)「上のが僕の携帯の電話番号。下のが空のだお」

ξ;゚⊿゚)ξ「……え?」

川 ゚ -゚)「ま、一応仲間だからな。連絡くらいは取れる状態じゃなきゃ」

皆さん、私、津出鶴子は妙に感動しております。
何でって、だって、すっごい人間らしいことしてるんですもの。
分かります?
目の前にいるのは殺人鬼と鬼違いっていう、特殊な生物なんですよ。
それが!携帯の番号を!私に!



58 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:45:10.32 ID:2zlA92og0
( ^ω^)「別行動取ってて敵に襲われたりした時とか、すぐに連絡飛ばせて便利だお?」

……はい?

川 ゚ -゚)「ま、別に死んでもいいけど、私が着くまで何とか足止めくらいにはなれよ?」

……え?

ξ;゚⊿゚)ξ「あ、あの、え?」

( ^ω^)「じゃあ、本題に入るお」

ほ、本題?ちょ、え?
さっきのが本題じゃないの?
つーか連絡先って、何で襲われ……え?

( ^ω^)「この事件の各現場から推測して、犯人は次にここ美歩町、今北町、三業町の何れかに現れると思われるお」

ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、あの」

( ^ω^)「そこで、どの可能性も捨てきることはできないから、僕も含めて三人其々が指定地域で犯人を捜すんだお」



59 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:47:20.61 ID:2zlA92og0
犯人を捜す?
え?今三人って言いました?

川 ゚ -゚)「あ、私産業な」

( ^ω^)「はいはい、クーは産業ね」

ξ;゚⊿゚)ξノ「す、すみませーん」

( ^ω^)「お?どうしたお?」

ξ;゚⊿゚)ξ「今、三人って聞こえたんですけど、それって私も含まれてます?」

( ^ω^)「当然だお」

おーい!おおおおおおおおいいいいいいいい!!
どういうことだよこれ!何で私がそんなことしなきゃいかんのだ!
私は無関係でしょうが!

( ^ω^)「おやおや、機関の人間がよく言うお」

と、内藤が先の用紙を突きつける。
その禁則事項機関の加入手続き書には、私の個人情報と血判がある。



60 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:49:41.05 ID:2zlA92og0
( ^ω^)「大丈夫だお。武器も所持させるし」

ξ;⊿;)ξ「無理!絶対無理!もしも犯人に会ったらどうすんのよ!」

( ^ω^)「そんときは僕か空に連絡を入れて、僕達が到着するまで応戦するんだお」

ξ;⊿;)ξ「だから無理だって!私一般人だって!」

川 ゚ -゚)「いいえ鬼違いです」

ξ(;△;ξ「そう言う事じゃなくて!!」

と、ヒステリックを起こす私の肩を、内藤が身を乗り出して、ポンと叩いた。

( ^ω^)「なーに、デッドオアアライブなんて五分五分。今ここで確実に死ぬよりかは生存率は高いお?」

そう言って奴はもう片方の手に握るペティナイフをチラつかせた。
こいつ、不良よりもよっぽど性質が悪い。



63 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:51:55.34 ID:2zlA92og0
( ^ω^)「ま、諦めるんだお。君はそう言う運命だったんだお」

泣き疲れて冷静さを取り戻した私に、奴は情けもかけずそんな事を言った。
畜生、無責任な。そもそも私をこんな境遇に陥れたのは貴様じゃボケ。

( ^ω^)「じゃ、今のうちに渡すお」

と、また内藤が鞄を漁り出す。
それが私の眼前に置かれる。

( ^ω^)「気に入ったかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「…………」

正直、言葉を失った。
何せそれは初めて目にするものだし、触れたこともないからだ。
似たようなものでは包丁を握ったことがある程度だ。
しかし私は料理が苦手で、何時も妹に任せっぱなし。
鶏肉を切ることすら苦難だった私に、これは少々扱い辛い。

( ^ω^)「匕首だお」

短刀だった。
手に取って横から見ると、匙のような形の刃先を持っているのに気づいた。
刃渡りは凡そ二十センチ前後、全長は二十八センチほどだろうか?
柄も刀身も全て一体化された鉄の塊。
私は僅かに息を呑んだ。



64 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:54:06.28 ID:2zlA92og0
ξ゚⊿゚)ξ「…………」

言葉を無くしていた。
今、私は凶器を託された。人を殺す事の出来るものだ。
鉄の無慈悲で無機質な銀色が、私を吸い込むように見つめている。

( ^ω^)「やっぱ、腐っても鬼違いだおね」

ξ;゚⊿゚)ξ「んうぇ!?」

内藤の言葉で我に返る。

( ^ω^)「ま、気にいったようだからよしとするお」

そう言って内藤は立ち上がった。
それに続いて直も立ち上がる。

( ^ω^)「津出さんは美歩町を頼むお。八時になったら、一度僕に連絡くれお」

それじゃ、と言って内藤は去ろうとする。

ξ゚⊿゚)ξ「……ねえ、内藤」

( ^ω^)「ん?」

私は、ふと抱いた疑問を投げかけてみた。



65 :◆io1Iv96tBU:2009/09/06(日) 22:56:15.31 ID:2zlA92og0
ξ゚⊿゚)ξ「何であんたは、牛刀だとか、ペティナイフだとか、包丁を使うの?」

私にこんなものを渡せるって言うことは、少なからずそういったちゃんとした武器を、
奴は他にも所持していると言う事だ。
にも関わらず、奴は包丁を使う。
何故だ?

( ^ω^)「ああ、その事かお」

内藤はポンと手を叩いて、ニッコリと微笑んでこう言った。

( ^ω^)「だって包丁ってそういうための物だお?」




前の話/インデックスページ/次の話

■この記事へのコメント

    ■コメントの投稿

    管理者にだけ表示を許可する

     

    検索フォーム

    お知らせ

    管理人へメール

    トップバナー画像をうざったい感じにしてみました。

    カレンダー

    09 | 2017/10 | 11
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30 31 - - - -

    Team 2ch @ BOINC

    待ち続けている人がいる。
    だから僕らは回し続ける。
    ~まだ見ぬ誰かの笑顔のために~

    banner-88.gif
    CPUの時間
    ちょっとだけ
    貸してください
    (BOINC Team 2ch Wiki)

    ブーン系“短編”小説更新状況

      プロフィール

      kuru

      Author:kuru
      特に何も無いよ。

      カウンター

      トータルアクセス:
      ユニークアクセス:
      閲覧者数:



      クリックで救える命がある。
      上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。