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◆ξ゚⊿゚)ξ殺人鬼は微笑むようです 五 其の三

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101 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:08:30.00 ID:D3FPkHh90
 
 
五 其の三





102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/06(火) 03:09:20.69 ID:xXt8zLIW0
まだあるのかよチクショオオオオオオオオオオオオオオオオ



103 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:10:38.49 ID:D3FPkHh90
はて、私は何処に居るのだろう。
確かここに来るまでは、リムジンとかいう馬鹿でかい黒塗りの車に乗せられ、スリリングなドライブをし、
国会に来て、その地下に来て。

川 ゚ -゚)「おい」

( ^ω^)「何だお」

真っ黒なスーツを着た男――内藤に話しかける。
何故か私も真っ黒なスーツを着せられている。とても落ち着かなかった。

川 ゚ -゚)「此処は何処だ」

( ^ω^)「だから、『国解機関』だお。説明は一昨日全部しただろうお?」

四日前の夜――私がこの内藤という奴に出会った夜――私はこの男に引き取られた。
兎に角広い家だった。
私はそこで奴に色々な事を教えられた。
やれ鬼違いだ、超感覚者だ、機関だなんだ……。
どれも現実離れした話ばかりで、俄には信じ難い話である。
が、事件の当事者であった私は信じざるを得ないと言うか、何と言うか。
そして驚くべきことに私もその鬼違いとか言う奴らしい。

で、何故か私は今、その機関とかいう奴の本部に来ていた。

川 ゚ -゚)「何故私が……」



106 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:12:47.17 ID:D3FPkHh90
招き通された部屋は、所謂会議室と呼ばれる部屋らしく、私と内藤は円卓の椅子に腰かけている。
ちらりと内藤を見た。
まだ疲れの取り切れていない表情、右足は靴を履いておらず、包帯でぐるぐる巻きにされていた。
机には松葉杖が立てかけられている。

川 ゚ -゚)(これでよく助かったものだ)

身体には大きく斜めに斬られた痕があり、そこにも包帯が巻いてあった。
何故私がそんな事を知っているかって?
それは私が奴の家に住んでいて、その包帯を取り換えている張本人だからだ。

ガチャリと両開きの扉が開いて、重苦しい表情を浮かべた人たちが入ってくる。
自分の定位置と思わしき席へそれぞれが座ると、髭の濃い男が皆を一度見渡す。

ミ,,゚Д゚彡「今日集まってもらった理由は既に皆知っているだろうが」

何とも重い声色だ。彼の目の下には濃い隈が出来ている。

そう言えばこのおっさんとは内藤の家で一度会った。
満身創痍ながらも、内藤は私を連れて彼の自宅に戻ると、何かをおっさんに伝えた後直に倒れたんだった。

ミ,,゚Д゚彡「……鶴子が死んだ」



107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/06(火) 03:14:42.15 ID:5wotcTxLO
つ!?



108 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:14:55.59 ID:D3FPkHh90
まるで葬式並みに部屋の中は重苦しかった。
或る意味それで意味はあっているかもしれないな。
人一人死んだんだ。おそらく全員、あの女性とは仲がよかったんだろうな。
人殺しの集団だというのに情があるのには驚きだが。

(´・ω・`)「……ブーン、傷は大丈夫かい?」

眉の垂れ下った青年が、内藤にそう問う。
内藤は小さな声で、平気、と答えた。

( ゚∋゚)「どうだったんだ、相手の実力は」

ガッチリした体つきの男がそう口にする。

( ^ω^)「……そうだおね。ありゃどう考えても普通じゃなかったお」

ノパ⊿゚)「普通じゃない?」

( ^ω^)「おっ」

一度、内藤が押し黙る。

( ^ω^)「……超感覚者、かもしれないお」

その単語が出た瞬間、室内に動揺が走った。



111 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:17:05.35 ID:D3FPkHh90
(;`・ω・)「なんだと?」

(・∀ ・)「それチョーヤバイんじゃねーのー?」

超感覚。
確か、第六感覚だとか、超能力と言われるやつだったかな。
例えば内藤の場合は戦闘、殺人の感覚が特化しているという。

ミ,,゚Д゚彡「……何故そう思った?」

髭の濃いおっさんがそう問う。

( ^ω^)「一つ目。そもそも普通の人間……鬼違いが、あの姉さんに勝てるわけがない」

それには全員納得した顔だった。
一体どれほどの実力者だったんだ、その女性は。

( ^ω^)「二つ目。実際対峙して分かったんだお。あれは常人のできる動きじゃないお」

たぶん、と続ける。

( ^ω^)「勘が……それこそ第六感覚が異常に発達しているんじゃないかと」

内藤は語る。
奴との戦闘で抱いた疑問。
それはまるで相手の動きを完全に想定しているような動きだったと。
千里眼の持ち主か、或いは第六感覚者か。
何れにしても、そんな奴相手じゃ……。
つーか鬼違いであり超感覚者ってチートすぎないかおい。



112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/06(火) 03:17:11.50 ID:DxhqEps/0
鶴子支援



115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/06(火) 03:17:53.05 ID:O4NkS/wfO
やっぱ鶴子か



117 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:19:13.94 ID:D3FPkHh90
ミ,,゚Д゚彡「そうか……」

再び静寂が室内を覆った。
何だこの空気は。私はどうすればいいんだ。

ミ,,゚Д゚彡「……奴の事はしばらく保留にしよう」

( ^ω^)「保留?」

ごほん、と髭の濃いおっさんが咳払いをする。

ミ,,゚Д゚彡「ブーン、お前でさえ一撃も見舞うことのできない相手だぞ?俺でもたぶん相手にならないだろう。
      何故なら奴は機関でも最強を誇る鶴子を殺した。そんな奴を相手にできるほど機関の人間は化け物揃いじゃないんだ」

( ^ω^)「関係ないでしょう、そんなの。なんなら全員でかかればいい話ですお」

ミ,,゚Д゚彡「六人で連携だと?馬鹿言うなよ。お前だって分かってるだろ、それがどれだけ難しいことか。
      下手したら全員が本領を発揮できない状態になるぞ」

( ^ω^)「なら警察、いや軍隊を」

ミ,,゚Д゚彡「忘れたのか?俺達の仕事は公にできないんだよ。そんな大それたことできるわけg」

( ゚ω゚)「じゃあどうするんだお!!」

ガン、と内藤が机に拳を叩きつけた。



120 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:21:22.42 ID:D3FPkHh90
ミ,,゚Д゚彡「それを考えておくと言っているんだ。上だって今渋ってる。こんな事態は初めてだからな」

( ゚ω゚)「そうやって考えておくとか、上の指示がどうだとか、馬鹿じゃないかお!!
      あんただって僕と同じはずだお!!あいつを殺したくてたまらないだろうがお!!」

ミ#゚Д゚彡「誰も死なせるわけにいかねえんだよ!!」

髭のオッサンが叫んだ。

ミ#゚Д゚彡「分かんねえのかブーン。俺はな、お前を、皆をみすみす死なせるようなことはさせたくないんだよ!!
      あいつは、鶴子はお前に何て言ったんだ!!え!?」

(;゚ω゚)「ぐ……」

内藤が顔を伏せる。
全員が止めていた息を思い切り吐いた。
もう勘弁してくれよ……こんなシリアスのぶっ通しとか、疲れるんだよ……。

ミ#゚Д゚彡「いいなお前ら。この件は俺と上が預かる。勝手な事をしてみろ」

ぶっ殺すぞ、とおっさんは続けた。
おーい、おい、矛盾してますぜ旦那。



123 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:23:30.95 ID:D3FPkHh90
ミ#゚Д゚彡「でだ、ブーン」

まだ話は終わってないとでも言いたげに、おっさんは私を一度睨むと、もう一度内藤を睨んだ。

ミ#゚Д゚彡「その鬼違いは何だ」

びっと私を指差す。
机を囲む人たち全員が私へと視線を向けた。

川:゚ -゚)(これもしかしてヤバイ状況じゃないか?)

そもそもこいつ等って言わば私を殺そうとしてる連中じゃないか。
だってこいつらは、その、鬼違いとか言うのを殺すために存在しているんだろう?
じゃあ何か?私は今ここで公開処刑をさせられるために今日此処へ来たのか?

(  ω )「……彼女は……空は……」

内藤が私の頭に手を置いた。
おい、やめろ、子供じゃないんだぞ。

( ^ω^)「……確かに、鬼違いですお。でも、必ずコイツが人を殺すとも言えないでしょうお?
      現に過去、そういう鬼違いは少なからず存在したお」

ちらりと私を見てから続ける。

( ^ω^)「話していて分かったことなんだお。空は生物の死ぬ瞬間を見るのが目的。
      なら僕がいればそれは事足りるんだお」



125 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:25:39.54 ID:D3FPkHh90
……ん?
これはまさか、内藤は私を助けようと?

ミ#゚Д゚彡「馬鹿な、どこにそんな保証がある」

( ^ω^)「ありませんお。でも、しないと思いますお」

万が一にでもそんなことがあったら、と続ける。

( ^ω^)「僕が殺しますお」

ああ、こりゃ私、人を殺すことなんてできないな。
なんてったって、こいつ、救世主であって死神なんだから。
未だ自分が鬼違いだと言う自覚は無いが、それでも殺人鬼の仲間だと言うのは、あの日に理解していた。
そりゃまだ死にたくない。でも死ぬ瞬間は、見たい。
だからここは内藤の言葉に頷くとしよう。

その後は特に何も無く、私は早くも全員と打ちとけ、いつしか解散の流れになっていた。
が、私と内藤は全員が席を立った今、まだ席に座っていた。

ミ,,゚Д゚彡「ほらよ」

と、先ほど出て行った筈のおっさんが手に蜜柑を持って戻ってきた。
それを一個ずつ私と内藤に投げてよこす。



127 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:27:48.47 ID:D3FPkHh90
( ^ω^)「ありがとうですお。ほら、空も」

川 ゚~゚)「ん。ども」

礼も余所に私は蜜柑を頬張る。
うん。美味い。

おっさんは内藤の隣に腰かけた。
一度おっさんが内藤の足だとか、腹を見やる。

ミ,,゚Д゚彡「……傷はどうだ」

おっさんが蜜柑の皮を剥きながら訊ねた。

( ^ω^)「……正直、痛くて痛くてたまらんですお」

ミ,,゚Д゚彡「……そうか」

川 ゚~゚)「…………」

こんな改まった場所で、さらに真っ黒な高級そうなスーツを着た男女三人が、蜜柑を頬張っている。
一体どんな図だろうな。

ミ,,゚Д゚彡「……どうだ、俺を嫌いになっただろ」

おっさんが最後の一粒を食べてそう言う。



129 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:29:56.97 ID:D3FPkHh90
ミ,,゚Д゚彡「俺はそう言う奴なんだ。愛した女が死んでも、俺は規則やら責任やら、そんなものに縛られてるんだ。
      誰も死なせたくない気持ちは当然ある。だがそれは上からの命令なんていう言い訳に過ぎないのかもしれない」

酷く寂しそうな瞳だった。

ミ,,゚Д゚彡「本当なら、俺は今直奴の居場所を突き止め、お前と一緒に赴き、敵わなかろうが奴に挑むべきかもしれん」

けどな、と続ける。

ミ,, Д 彡「俺も、死にたくないのさ。どうだ、惨めで醜いだろ?そういう人間なんだ、俺は。
      憎しみや怒りや悲しみがどれほど渦を巻いていようが、死という恐怖が目の前にあると、俺の足は竦んじまう」

川 ゚~゚)「…………」

それはとても人間らしい事だと私は思う。
自分に素直なんだな。それでいて誤魔化す事に慣れていないんだろう。
だから自分の心の中で葛藤が起きているんだ。

人間、誰もが皆強いわけじゃない。
例えおっさんが殺す事に慣れていようとも、当然人間だから感情や弱さと言った物はあるんだ。
特にこのおっさんは顕著な方だ。

( ^ω^)「いいんですお。布佐さん」

内藤が蜜柑を頬張りながらそう言った。



131 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:32:05.68 ID:D3FPkHh90
( ^ω^)「貴方にまで僕は死んでほしくないからお。僕だって今のままじゃどうにも……」

いや、いいかお、と呟いた。

ミ,,゚Д゚彡「お前、まさか……」

( ^ω^)「それじゃ、僕たちはこれで失礼するお」

さあ行こう、と私に内藤は言う。
内藤は松葉杖をつきながら、それでも私の前を歩いた。

ミ,,゚Д゚彡「ブーン」

背後からおっさんが呼び止める。

ミ,,゚Д゚彡「もう、兄さんとは呼んでくれないんだな」

内藤の背が、とても広く感じた。
まだ会って間もないのに、どうしてこいつはこうも強さに満ち溢れているのだろう?

( ^ω^)「さようならだお、布佐さん」

辛い経験をしたから?強くなろうとしているから?

ミ,,-Д-彡「……ああ、じゃあな、内藤」

いや、違う。
こいつは譲れないものを持っているからだ。



133 :◆io1Iv96tBU:2009/10/06(火) 03:34:14.25 ID:D3FPkHh90
リムジンに乗り込む。今度はあのスピード狂のじいさんではなく、普通のおっさんだった。
ゆっくりと頭狂の街中を走りぬけていく。

川 ゚ -゚)「なあ」

( ^ω^)「お?」

窓の外を見つめる内藤に問いかける。

川 ゚ -゚)「何故私を生かすんだ?」

お前らが殺すはずの鬼違いにもかかわらず、何故?
すると内藤は微笑んだ。

( ^ω^)「そっくりなんだお」

川 ゚ -゚)「誰にだ?」

( ^ω^)「さあ?」

それきり内藤は無言だった。
私は納得がいかないまま、それでも我慢して内藤に習って外を見る。

川 ゚ -゚)(そっくり、か)

私のような人間が居たとなると、そいつは豪く可哀そうな奴だったんだろうな。

ただ、私のように内藤という救いとなる存在が居たのなら、話は別だが。



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