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◆( ^ω^)仮面ライダーVVのようです 第二話 二人で一つ、Wで変身/平和を愛する熱血少女 前半

前の話/インデックスページ/次の話

1 :◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:44:14.20 ID:1AEH2vXH0
http://boonsoldier.web.fc2.com/vv.htm
http://kurukurucool.blog85.fc2.com/blog-entry-433.html



2 :◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:50:51.49 ID:1AEH2vXH0

前回のお話は。


/^o^\「現れましたね仮面ライダー!!」


街に出没した、マグマのガイアメモリを持つ怪人。


( ^ω^)「お前の罪は、これで終わりだ」


難なく撃退する仮面ライダーこと、ブーンドーパントである内藤。


从 ゚∀从「ああ、星の司書デレ、お前はあとでおしおきだねぇ」


そして現れたのは、タブードーパント。



ζ(゚ー゚*ζ「悪魔と相乗りする勇気……ある?」



そして、内藤は謎の少女、デレから渡されたベルトを使い、新たな変身を果たした。


3 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:52:39.06 ID:1AEH2vXH0






変化したその全容は、紫色の模様が描かれたスリットの目立つ黒い甲冑姿。

だが何より特徴的なのは、ボディ中央を分断するかのように走る銀の帯。
そして多重に重なるカメラレンズのような赤く輝く瞳、額から生えたV字のアンテナ。

両手足に存在するアンクレットは、今も尚ぼんやり紫の光帯を纏わせていた。

(;0ω0)「…この感じ、これは…!?」

从;゚∀从「…その姿は…まさかデレ、貴様VIPメモリを!?」

怪物、と称するにはおよそ似つかわしくないその姿は、人が鎧をまとった様。
そんな姿を前にして、ツンの隣にたたずむ少女は彼をこう呼んだ。

ζ(゚ー゚;ζ「ブランク…ジョーカー……?」



4 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:53:33.03 ID:1AEH2vXH0

ξ;゚⊿゚)ξ「黒い……ドーパント? いや、それにしては随分と…」

ζ(゚ー゚;ζ「え、え? なんで? どうして!? どうして記憶が消えているの!!?」

ξ;゚⊿゚)ξ「……なんだって?」

ζ(゚- ゚;ζ「そんな……駄目……これじゃ適わない……」

ζ(゚Δ゚;ζ「ブーン! 逃げて、早く!!」

( 0ω0)(逃げる……逃げる?)

やや離れた位置、それも囁くような小さな声だった。
しかし内藤はその声をはっきりと認識していた。

その上で、少女の言葉に疑問が浮かぶ。

今の内藤が感じているのは、前方への敵対心ではなく、背後への使命感でもない。
ただ、その身から溢れ出るような、かつてない全能感。

人の身では考えられない程の広大な視野は、頭の至る所に目がついているようにさえ思える。
正面で認識できる世界はどこまでもクリア、遥か遠くを飛ぶ小さな羽虫一匹さえも捕らえられる。
身体は軽く、全力で飛び上がれば果たしてどれほどの跳躍が可能か、自身ですら計り知れない。



5 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:55:13.89 ID:1AEH2vXH0

ドーパント体に変身していた時とは比べ物にならないほど、力が身体に満ち溢れる。
この力があれば、例え相手がなんであろうと負ける訳がない、ならば、と。

( 0ω0)「おい、そこの箒頭」

内藤は後ろから聞こえてくる声を無視して、宙に浮んだままの赤い怪物を指差す。
すると、先ほどまで若干の戸惑いを見せていた怪物の様子が一変、
内藤の後ろに居る二人をひるませるほどの威圧感を以って、内藤へと向きなおした。

从 ゚∀从「…それは私の事を言っているのかい?」

( 0ω0)「一つ聞く、お前は組織の……ミュージアムの一員か?」

从 ゚∀从「一員? ……ああ、そうか貴様はただメモリを借りただけの、末端も末端だったか」

( 0ω0)「…?」

从 ゚∀从「だが、例えそうでも無知すぎる……少し、組織体制も見直しが必要だな」

( 0ω0)「妙な事言ってないで、こっちの質問に答えろ」

从 ゚∀从「何処までも生意気な奴め……ナスカの所持者から聞かされなかったのか?」

(#0ω0)「ナスカ…! お前、ジョルジュの事を知ってるのか!?」



6 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:57:09.63 ID:1AEH2vXH0

从 -∀从「フッ…当然だ、奴にベルトを渡したのは…この私なのだから」

一笑に目を伏せるタブードーパント、対する内藤はレンズ越しの奥で怒りに目を細めた。
そして次の瞬間、地を蹴る姿が砂煙をまきあげ、風切る影が宙を翔け、空に居る赤い怪物を目指す。

( 0ω0)「そうか…!!」
从 ゚∀从「来るか、仮面ライダー!!」

タブードーパントの居る空へと飛び上がった内藤は、勢いそのままに殴りかかる。
しかし、赤い怪物はひらりとそれを避け、雷纏う赤い球体を放つ。

迫る凶弾。内藤は身を翻しながら片腕で殴りつけるように弾いた。

(#0ω0)「お前が…お前のせいでジョルジュは!!!」

从 ゚∀从「勘違いしてもらっては困る、私はあくまで贈り物をしただけ、
     それをどう使うか、あるいはどうなるかは、あくまで本人が決める事……」

飛び上がった内藤の身体は、到達点を越えて慣性に流され落ちていく。
そんな身動きの取れない姿へ向けて、勝機とばかりにタブーは多量の赤い雷弾を放つ。



7 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/13(日) 23:59:44.47 ID:1AEH2vXH0

从 ゚∀从「奴は、自分でそれを決断し、その意思を持って我等の―――幹部の一人となった」

(#0ω0)「それを『そそのかした』と言うんだ!!」

从 ゚∀从「いや『気付いた』のさ」

雷弾は壁を作るように広がり、ただでさえ動けない内藤の逃げ場を更に無くし、
内の一つが足元へと迫る、と、内藤はその雷弾を後ろに蹴り、足場として自身を浮き上がらせる。

続けて、正面から迫る雷弾を先と同じように払い落とす。
二つ三つと続けて弾くと、横へそれたいくつかの雷弾が衝突し、空に閃光が走る。

中空に残るのは、大きな煙雲。
その塊から、赤い二つのレンズアイを輝かせる姿が飛び出した。

从 ゚∀从「人の意思は弱い……多数に流され、大声に影響され、ゆらゆら揺れては原因を他に探す、
     これの意味することは一つ、民衆は大きな力によって支配される事を望んでいる、という事だ」

( 0ω0)「……ああ、そうだったな―――」

从 ゚∀从「だが、今の現実に世を支配しているのは、腐ったエリート達だ、
     他を見下し、自分がエリートだからを理由に私腹を肥やすばかり、それでは誰も救われない」



9 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:03:05.18 ID:TLNn3wID0

だから、と。
両者の距離が近づく。

(#0ω0)「そんな、自分勝手な解釈なんかを信じて、勘違いして、俺もあいつも…!!」

从 ゚∀从「気付いたのさ、そんな屑共はこの世界に必要ないと」

从 ゚∀从「だから、真に選ばれし人間が必要と」

(#0ω0)「だから、選ばれた人間以外は、すべて要らないんだろう!?」

从 ゚∀从「その通り、そして貴様もその一つ、だったであろ?」

(#0ω0)「それが、自分の言ってる事がおかしいって、わかってんのか!!」

从 ゚∀从「さあ、どうかな」

激昂のままに拳を振り上げる内藤だったが、その姿を前に赤い怪物の唇がつり上がる。
そしてあろうことか両手を広げ、その身を捧げるような仕草を見せ、ただ一言だけを口にした。


从 ゚∀从「我に触れるな」



11 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:04:42.61 ID:TLNn3wID0

(;0ω0)「ッッ!!!!!!」

瞬間、内藤の背筋に全身が凍りつくような悪寒が走る。
そして出しかけた手を引っ込め、赤い怪物のすぐ横を自ら避けるように通り過ぎた。

从 ゚∀从「おや、どうした仮面ライダー、何もしてこないのか?」

(;0ω0)(今の……そうだ、最初にこいつを見た時と同じ…!)

着地した内藤はすぐさま自らの腕を見る。
まだ悪寒は止まらない、それを示すように手は細かく震えていた。

从 ゚∀从「はは、さっきの威勢はどこに行ったのだ?」

(;0ω0)「く…」

更に、内藤は声のするほうを見ようとしない。
まるでその先に、目を逸らしたくなる様な物でもあるかのように。

ξ;゚⊿゚)ξ「何だ…? 今、何かされたのか?」

ζ(゚- ゚*ζ「……あれは禁ずる言霊…やっぱり、コンセプトクラスに正面から向かっても……」

ξ゚⊿゚)ξ「……何か、知ってるんだな?」

ζ(゚- ゚*ζ「………」



12 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:06:17.57 ID:TLNn3wID0

そんな二人が見守る目の前で、いくつかの閃光が走り、爆発が辺りの空気を震わせる。
攻防が再び始まった、だが先とは違い、内藤は逃げ回るばかりで一向に立ち向かおうとしない。

(;0ω0)(くそ、くそっ、どうなってんだ!? 何でこんなに不安なんだ!?)

从 ゚∀从「みっともないなぁ、正義のヒーロー、そんな様でいいのかい?」

いくつもの雷弾が連続して降り注ぐ中、どうにか避ける内藤だったが、
裁けるのも僅かな間だけ、ついには被弾し、その場で倒れ伏せる。

(;0ω0)「……いってぇ」

一つのダメージは大した物ではない、だが転倒したその姿は、上から見るにはあまりに無防備。
続けざまに放たれた雷弾は、その周囲に大きな穴を空けながら飛来し、砂煙の中にその姿を隠してしまう。

从 ゚∀从「もう限界だろう?」

やがて煙が晴れると、倒れたままピクリともしない内藤の姿が現れた。
タブードーパントは嘲笑うように話しかけるが、それにも反応は無い。

遠めに見守る二人は、その姿に小さく悲鳴を漏らした。



13 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:07:42.87 ID:TLNn3wID0

ζ(゚- ゚;ζ「だから…だから逃げてって言ったのに……!」

ξ;゚⊿゚)ξ「……おい、お前!」

ζ(゚- ゚;ζ「でも、どうしてなの……どうして変化した筈のメモリが消えているの…?」

ξ#゚⊿゚)ξ「おい!! 聞いてんのか!!」

ζ(゚- ゚;ζ「ひゃい!? な、何ですか!?」

ξ#゚⊿゚)ξ「お前には聞きたい事が山ほどある! だが今はそれどころじゃないから単刀直入に聞く!」

ζ(゚- ゚;ζ「は、はい!」

ξ#゚⊿゚)ξ「お前はここに来る前、言ったな、このVIPドライバーがあれば何とかなると」

ζ(゚ー゚;ζ「ええ、でも、それはメモリが揃ってる時の話で……」

ξ゚⊿゚)ξ「そんな私の知らない事はいい、何でも良いから、この状況を打破できる手段はないのか?」

ζ(゚ー゚;ζ「何とかできる方法……は、ある、ますけど」

ξ゚⊿゚)ξ「よし、それを奴に教えてやれ」

ζ(゚ー゚;ζ「……駄目なの」



14 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:09:17.17 ID:TLNn3wID0

ξ;゚⊿゚)ξ「はあ?」

ζ(゚Δ゚;ζ「…制限解除を使えば、確かにVメモリはFクラス以上の力を一時的に引き出せる、
      でも、相手がタブーだから、ブーンがあのままじゃ、どうしようもないの…」

ξ゚⊿゚)ξ「……よくわからんが、あのまま、って…つまりどうなればいいんだ?」

ζ(゚- ゚;ζ「今、ブーンは禁忌に怯えてる……怯えは人の手足を痺れさせ、やがて呼吸も封じるもの、
      だからブーンは自分であれに耐えるか、起き上がるかをしないといけない、
      でも……あの絶対的な力に反抗するなんて…普通の人間には……」

ξ゚⊿゚)ξ「なるほど、つまりあの馬鹿にやる気を出させればいいんだな?」

ζ(゚Δ゚;ζ「そ、それはそうなんですけど…」

ξ-⊿-)ξ「……仕方ない、少々不本意だが……」

ζ(゚Δ゚;ζ「あの…何を?」

そう言って、ツンはしっかりと前を見据え歩み寄る。
視線の先では、未だ倒れたままの内藤と、その真上にて浮遊を続ける赤い怪物。

从 ゚∀从「手足の一本くらい吹き飛んでもおかしくは無いと思うんだが……それも、Vメモリの恩恵かい?」



15 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:11:38.44 ID:TLNn3wID0

(  ω )「………」

从 ゚∀从「もう口も聞けないか、まあいい、そろそろ楽にしてやろう……ん?」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

ツンは二人からやや離れた位置で立ち止まると、少しだけ嫌そうな表情を作った。
そして怪訝な目を向ける赤い怪物などお構いなしに口を開く。

ξ゚⊿゚)ξ「おい内藤、聞け」

从 ゚∀从「は…なんだ、最後の挨拶かい?」

ξ゚⊿゚)ξ「このオバサンみたいな怪物に勝ったら―――――」

(  ω )

从#゚∀从「オバ…!!」


ξ゚⊿゚)ξ「――――今度、例のコスプレしてバイトに出てやる」




16 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:12:36.53 ID:TLNn3wID0

((  ω ))ビクッ


ξ-⊿-)ξ「だから」


(  ω )「ま……」


ξ゚⊿゚)ξ「とっとと立て」







( ゚ω゚)カッ



( ゚ω゚)マジデ?

ξ゚⊿゚)ξマジマジ



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:13:44.47 ID:koO3S63cO
ちょwww


18 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:14:15.70 ID:TLNn3wID0

その言葉に応えるように、身じろぎすらしなかった内藤の身体が震え、
まず手が地面を砕き、反動で一気に立ち上がると上天を仰ぎ雄叫びをあげた。

(#0ω0)「ぬうううああああああああああああああああああああああ!!!!!」

从;゚∀从「んな、なんですと!!??」

ξ゚ー゚)ξ「よし」

(#0ω0)「ふーっ! ふーっ! よくも妙な技をかけてくれたな!!」

从;゚∀从「馬鹿な!? そんな言葉一つで私の、いや、ガイアメモリの力が破れる筈が…!?」

( 0ω0)「ただの言葉じゃない、これは……」

(#0ω0)「そう、萌えの力だ!!」

ξ;-⊿゚)ξ「本当に嫌なヒーローだな……」

ζ(゚Δ゚;ζ「ぽかーん……」

ζ(゚ー゚;ζ「はっ、そ、そうだ、今なら……ブーン! 制限解除を!!」

( 0ω0)「リミッター……?」

ζ(゚Δ゚;ζ「そう、メモリを、ジョーカーのメモリを! ベルトの横についてるスロットに挿れるの!!」



19 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:16:21.12 ID:TLNn3wID0

言われるままに、内藤はジョーカーのメモリを外した。
そして金色の端子が輝くメモリを、ベルトの右側に取り付けられたスロットに挿す。

【ジョーカー マキシマムドライブ】

音声が、先の言葉を告げる。
そして内藤は、右足に熱が宿るのを感じた。

( 0ω0)「……そうか、わかったぞ、カノンちゃん…こういう事なんだな」

熱の正体は、メモリスロットを通して伝わってくる力。
証明するように、右足のリングから紫と白、二つの光帯が浮かび上がる。

从;゚∀从(……不味い!)

右足に感じる圧倒的な力、これをどう使うか、内藤に浮かぶのはただ一つ。

これから放つのは特別な物ではなく、あくまで単純、全力で蹴るだけ。

自分が放つ、ただの蹴り。

故に、この技を名付ければ。


( 0ω0)「ライダー…キック!!」



20 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:19:30.13 ID:TLNn3wID0

助走をつけて、距離を詰め、飛び上がる。
その間に雷弾が再びその身に迫るが、内藤は被弾しながらも怯まず、ついには、赤い怪物の正面にまで到達し。

(#0ω0)「おぉ―――――」

从;゚∀从「チィ!?」

まず放つのは、全身全霊を込めた右の回し蹴り。
タブードーパントは、手のひらに雷の壁を展開させ、それを受ける。

衝突する、赤の雷と紫の光。
溢れ出るエネルギーの奔流が周囲に撒かれ、風圧が砂煙を巻き起こす。

从;゚∀从「こ、この私が……貴様如きに…ッ!!」

(#0ω0)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーっらぁあああああ!!!!!」

だが、均衡に至ったのはほんの僅かな間のみ。
内藤は蹴りつけた右足で反動をつけると、今度は左足を真上に持ち上げ、
斧を落とすが如く、続けざまに踵落しを叩き込む。





雷鳴が、轟く。


21 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:21:12.23 ID:TLNn3wID0



こうして、新たな仮面ライダー誕生と、その初戦闘は終わった。
だが、その当事者たちは誰一人として知らなかった。

「……す」

その戦いの一部始終を、危険を省みずに見つめる人影があった事など、知る由も無かった。


ノハ*゚⊿゚)「凄い……!!」









         第二話 二人で一つ、Wで変身/平和を愛する熱血少女



22 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:22:39.82 ID:TLNn3wID0





人が行き交う駅の前、並ぶ店の前には色とりどりの看板と、名物を示す旗が立てられている。
そんな、何の変哲もない平穏な街の、街路樹がならぶ歩道を数人の女生徒が、制服のスカートを揺らし歩いていた。

ノハ*゚⊿゚)「それでね、もうすっごい高くまでジャンプして―――」

と、内の一人がタタッと駆け出し、その場で飛び上がり、
「てや!」と掛け声一つ。スカートを翻しながら誰も居ない空間に回し蹴りを放つ。

そして着地の際、スカートは盛大にめくり上がり、覗くスパッツに周囲の一部からの視線が注がれる。
だが彼女はそんな事はお構いなしに、楽しそうな笑顔を浮かべて友人達へと向きなおす。

ノハ*゚⊿゚)「そしたらどおーーーん! バリバリィーーー!!って言ってさ!!」

('、`*川「赤い怪物を吹っ飛ばした、ってんでしょ? もうその話はいいっての」

ノハ>⊿<)「嘘じゃない、ほんとだぞ!! ほんとに見たんだよ!!」

('、`;川「誰も疑っとらん」



23 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:24:38.08 ID:TLNn3wID0

从'ー'从「ひっちゃんは本当に好きだよね~」

('、`*川「仮面ライダーねぇ……でも、その戦いの跡ってまだ復旧できてないんでしょ?
     怪物をどうにかしてくれるのはいいけど、それが戦いの結果ってんじゃちょっと迷惑よねぇ」

ノハ;゚Д゚)「め、めめ、迷惑ぅ!?」

('、`*川「ニュースでも言ってたよ、戦闘によって被害拡大、とか」

ノハ#゚ー゚)「ぐぬぬぬ……」

从'ー'从「でも~、倒してくれなかったらもっと酷い事になってたかも~」

ノハ*゚⊿゚)「うんうんうん!! そうだよね! ステキだよね! 破壊なんか関係ないもんね!」

('、`;川「うるさい」

('、`*川「…それに、仮面ライダーってのも実のところ……ガイアメモリを使用した、ドーパントだって話じゃない」

从'ー'从「それはよく聞くね~」

('、`*川「そうそう、だからもしかしたらさ……」

('、`*川「本当は、人間のことなんかどうでもよくて、ただ仲間割れしてるだけなのかもよ?」



24 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:26:19.52 ID:TLNn3wID0

ノハ ⊿ )「………」

从;'ー'从「ひ、ひっちゃん?」

ノパ∀゚)「あははははははは!!!!」

('、`;川「おお、壊れた」

ノパ∀゚)「ばかだなぁもう! そんな訳ないじゃん! 仮面ライダーは間違いなく正義のヒーローだし!!」

('、`;川「いやだから」

ノパ⊿゚)「都村トソン」

('、`*川「はあ?」

ノパ⊿゚)「例の女の子ばかり狙ってたとかいう、暴行事件の最後の被害者の名前だよ」

('、`;川「……あんた、まさか」

ノパ⊿゚)「うん、その人にこないだ会って来たんだ、それで聞いたんだ、仮面ライダーに助けられたって逸話を」

('、`;川「……はあ、それで?」



25 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:28:08.00 ID:TLNn3wID0

ノハ*゚⊿゚)「半漁人みたいな化物に追いかけられて、本当にもう駄目かと思ったその時!!
     ぶぉおおおん!!! と颯爽と現れたのは、マフラーをなびかせる仮面のライダー!!
     そして、現れたライダーはその人にただ一言……!!」


ノパ ゚)「逃げろ」


ノハ*゚Д゚)「って言ったんだって!! これはどう考えても彼女を守ったんだよ!!
     しかも逃げろって一言だけ、かっこよすぎじゃないか!!
     これを正義のヒーローと呼ばなけりゃ、いったいどうしろっちゅーんじゃああああああああああああい!!!」

('、`;川「あー……わかった、わかった、悪かったわよ」

从;'ー'从「で、でも…どんな人なんだろうね~」

ノハ*゚⊿゚)「そりゃ勿論……子供よりも母親とか、特撮好きとかが夢中になっちゃう人だよ!!」

('、`;川「どんな奴よ」

ノハ*゚⊿゚)「だから、格好よくて、それで、普段はクールなんだけど実は優しくて、静かに燃える熱血漢、
     平和をこよなく愛し…鳥や動物にも好かれ、ああっ、もうっ、とにかく素晴らしい人……!!」

ノハ*゚⊿゚)「だったらいいなあああああああ!!」



26 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:30:37.25 ID:TLNn3wID0

从;'ー'从「あ、あはは……まあ、理想像としては…ありかな~」

('、`*川「無いっての……あんたもねぇ、正義のヒーローっても相手は人間だってわかってる?」

ノハ*゚⊿゚)「分かってるよ!」

('、`*川「駄目だこりゃ…」

ノパ⊿゚)「さて、それじゃ、私今日は稽古の日だから行くね!」

('、`*川「なんだ、遊びに行こうと思ってたのに」

从'ー'从「棒術…だっけ~?」

ノパ⊿゚)「杖術だよ、わたっち!」

('、`*川「剣道とかならまだしも、何であんたそんな妙なの習ってんのよ」

ノハ;゚⊿゚)「み、妙なんかじゃないやい! 杖術は凄いんだぞ!?
     昔から払えば薙刀、突かば槍と言ってだな、しかもその心は不殺……」

ノハ-⊿-)「まさに正義のためにあるような物で」

('、`*川「はいはい、うんちくはいいから、行くなら行きなさいな」



27 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:32:22.04 ID:TLNn3wID0

ノハ;゚⊿゚)「む、むうう………」

そうして、彼女は大通りを駆け出した。
背にあるのは、黒い包みに入れられた長い棒状の物。

走りながらも、頭にあるのは彼のヒーローの事。


ノハ*゚⊿゚)「……でも、ほんとに、どんな人なんだろう」


そんな期待ばかりを膨らませ、走る彼女の姿はやがて、人ごみに紛れて見えなくなった。



…………。




( ^ω^)「……ツン、一生のお願いがあるんだが……聞いてくれないか?」

ξ-⊿-)ξ「……なんだよ、改まって」





28 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:34:10.85 ID:TLNn3wID0


(;゚ω゚)「か、カノンお譲様とお呼び!! って怒鳴ってみてくれ……!! 頼む!!」

ξ゚⊿゚)ξ「もう死ねよお前」




(こんな人)




穏やかなBGMが流れる昼下がり、喫茶VIPでは普段どおりの平穏な時間が流れていた。
しかし、一つ違うのはツンの着ている衣装だ。普段は私服や制服にエプロン姿なのだが今日は違う。

先日の戦いにおいて、うっかりしてしまったコスプレの約束。
それは、胸元が大きく開かれた、エロス満点の黒いフリル付きドレス。
内藤が大好きな二次元キャラの衣装だ。



29 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:35:33.65 ID:TLNn3wID0

それだけでも、彼をフィーバーさせるには充分なのだが、今はそれだけではない。

ζ(゚ー゚*ζ「店長、このお皿はどこに仕舞えばいいんですか?」

( ・∀・)「あ、それはすぐ使うからそこに置いといて」

(*゚ω゚)「ふ、ふひ……」

そのお熱になっているキャラにそっくりの少女が、こうして店の手伝いをしているからだ。
正に内藤にとってみれば、ここは入れない筈の二次元ワールド、もといパラダイス。

今日は朝からずっとにやけが止まらず、その怪しさに外出禁止を命じられた程。
だが内藤とて、それはむしろ好都合であり、喜ばしきこと。だが。

ξ゚⊿゚)ξ「……ほんっとに、阿呆な奴だぜ」



30 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:37:21.69 ID:TLNn3wID0

( ^ω^)「……店長店長」

( ・∀・)「なんだい?」

( ^ω^)「……なんで、バイトにツンを選んだんだ? もう少しこうさ、女の子らしい子にしようとか思わなかったのか?」

(;・∀・)「そうは言うけどね、しょうがないだろう? 僕だってあんな男勝りで男口調だとは思わなかったんだから…!」

(;^ω^)「なんで、面接の時とかわかるだろ…!」

(;・∀・)「あん時は物凄い笑顔で、しかも丁寧語だったんだよ!!」

(;^ω^)「うわ、詐欺だろそれ…!! 訴えたら勝てるレベル」





ξ゚⊿゚)ξ「おい、せめて聞こえないように喋れよ」



31 :第二話◆aYo30Ks4N6:2009/12/14(月) 00:43:05.55 ID:TLNn3wID0

    ∩∩
    | | | |
   ( ゚ω゚)  < ここまで
   。ノДヽ。
    bb


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:45:25.45 ID:yjFpiP7ZO
乙!


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:47:05.53 ID:koO3S63cO
今回早いなwww



34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:58:23.27 ID:MOsEI+1fO
今読みオワタ乙


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    待ち続けている人がいる。
    だから僕らは回し続ける。
    ~まだ見ぬ誰かの笑顔のために~

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