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◆(,,゚Д゚)「もしもし○○?今すぐ来て!」~助け屋ギコ~のようです ―――日目 昼9つ 午の刻

前の話/インデックスページ/次の話

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:02:23.04 ID:SxHmPpOv0
バレンタインです。
世の女性の皆様。男のプライドの為にどうか義理をバラ撒いてあげて下さい。
まとめは、面白蛇屋さん、ブーンがまとめブログを武器にさん、そしてくるくるくーるさん。




…で、バレンタイン特別企画の話を書いていたら、こっちが遅れました。
今日で『正体不明』との勝負が一応のところ終わりです。

オチは予想通りでしょう。
期待しないで下さい。



2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:04:10.75 ID:SxHmPpOv0
【本日出てきそうな主な一行人物紹介】
( ^Д^)――策士。
(#゚;;-゚)――少女。

【本日のその他】
( -∀・)――化物……?

【今宵のテーマ】
少女と魔法使い。
“魔法”を使わない、“魔法”達。

【あまったスペース、本日の投下クイズ】
一連の作品の中において一貫して定義されている『最も崇高な魔法』。
熱く深く甘く苦く切なく儚く愚かしく哀しく、何より幸せな。時折来世にまで持ち越される“魔法”。


…さて、この『魔法』の名前は?


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:07:10.99 ID:SxHmPpOv0
補足説明的番外編
―――日目 昼9つ 午の刻
『Faith ――奏でて夢―― 』


――仲間  軽い軽い

友達  …皆さん待って下さい。更に軽くなってます

心友  それは言い得て妙かも知れないわ。『ソウルメイト』ってやつ

恋人  確かに大切ではあるのだけれど

家族  うん。一番近いかも

因縁  中々にカッコいい響きですけど少し違う気がしますね


結局、言葉なんて意味なくて、この関係性を適切に表すことのできるものなんて存在しない
それでもあえて選ぶなら……
…やっぱ『原点』って言葉が相応しいんだろうね――


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:10:10.78 ID:SxHmPpOv0
……………


――ある、霧のような雨が降った日。
山の中腹の開けた場所。どこか神聖な雰囲気を醸し出す場に少年が居た。
道祖神のような石、……その実墓石の上に腰掛ける彼は、まるでその場にあるものをとりあえず着てきたように夏服の学生服姿だった。


( ∩∀・)「…………ふぅ」

…自分の葬式を見ることになるとは思ってもみなかった。
人生最大の予想外だ。
案外参列者が多い。恨まれてる、と感じてたけどそんなことはなかったんだね。

( ∩∀・)「…にしても、あの棺の中って何が入ってるんだろう」

普通に考えれば僕だろうけど、僕はここにいるからねぇ。
多少体重は軽くなっちゃったけど。
…これは魂についた傷だからどうやっても治せないんだろうな。別にいいけど、さ。

( ∩∀・)「…………」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:13:10.49 ID:SxHmPpOv0
「………」

( ∩∀・)「いらない」

背後から無言で差し出された細巻き煙草は遠慮させてもらう。
この姿になって、あるいは拘束解いて健康云々なんておかしいけれど、これは気分の問題だ。
 
 
 ――怖いんだ。
 身体中に残ってる暖かさが今にも消えてしまいそうで。
 
 
…あ~あ。いつからこんな殊勝で弱くなっちゃったんだろう。
ガラじゃないよ。
寂しがる権利も哀しむ権利も持ってないはずなのに。

( -∀・)「…ん、その子は?」

置いてきた右目を気だるげに隠して、振り返ると、女の子がいた。
昔の僕かそれ以上に可愛らしい容姿をしている。髪は栗色。少し痛み気味な感じを受けた。
恥ずかしい?戸惑い?怯え?
…幼い少女からはそんな感じの複雑な感情が読み取れる。能力を使うまでもなくね。


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:16:11.00 ID:SxHmPpOv0
伏し目がちだけど、きっと澄んだ綺麗な目をしてるんだろうな。
誰かのような。
僕ではない、誰かのような。


( -∀・)「……化物、だね」

――失礼かと思ったけど、正直に口に出すことにした。
“これ”はどう感じても人間じゃない。

お世辞にも似合うとは言えない服装は結界なんだろうけど、半分以上汚染されて壊れている。
魔力を操作できてない。暴走してる。
…それでも平然としてられるのは彼女の素養が冗談で済まないレベルってことの証明。


そして、なにより、

( -∀・)「…弱さがない。一つたりとも、全くない」

完全過ぎる。故に不完全だ。
負けたことがない、とかいう問題じゃなくて、弱さがない。
心理的な弱点がない。ただ物理的に強い。…それだけでそれが全ての印象。


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:19:11.62 ID:SxHmPpOv0
( -∀・)「…なんなの?この子は」

「お前の恩人だよ。……そして、――」



( -∀・)「……え?」



…………なるほど。
そーゆーことか。さっきから感じてた違和感はそれか。

(  ∀)「…そっかー」

僕は黙って少女に歩み寄る。
そして跪いた。これから傅くことになるであろう彼女に向かって。

震える小さな手を両手で包み込む。
無意識的に能力が発動し、心が溶け合う。ドロドロに、原型を留めないほどに。
光栄に思え。僕の持ち得る全てを君にあげよう。


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:22:13.24 ID:SxHmPpOv0


――やがて少女がゆっくりと口を開く。
そして僕は知った。彼女が震えていたのは、もっと違う感情だということに。

「……寂しく、ないの?」

( -∀・)「!」

「あの大切な人達とは、もう二度と一緒になれないのに。君も、あの人達も、……永遠に孤独なのに」

…参ったな。
考えまいとしてたトコロまで読み取らせてしまった。
散々逃げ道を塞いでくれるね。

( -∀・)「…それは、なんて言うかー………」

「『ずっと信じてる』ってコトかな?そんな幻想は捨てた方が幸せだよ。想いなんて届かないし、今居る場所もこれから向かう場所も全然別」

( -∀・)「…………」

「仲間なんて辛いだけだよ。それどころか、君達がやっていたのは居場所が欲しくて弱い者が寄り添う……ただの逃げだよ」


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:25:11.90 ID:SxHmPpOv0
…………。
そうか。他人の目からはそういう風に映るんだね、僕達は。
どうしようもない、弱者に見えてしまうのか。

だったら。
だったら教えてあげよう。


…指輪を外して彼女に放る。
オパール。遊色効果を持つブラックオパール。
黒を元とし、様々な色彩が輝きを見せるそれを彼女は黙って見つめた。

( -∀・)「それを貸してあげる。『Faith』って言葉の意味が分かったら、返して」

――それは一言では表せないほどに。
経験も証拠もない。
主観的な信用?…それは適切じゃない表現だ。
「believe」ほど有り触れたものでもない。
 
 
――だから『Faith』だよ。
それは理屈を超えた絶対的な信頼で、揺らぐことのない信念で、過去から未来に続く忠義だ。
…ねぇ、お嬢。それを思い出させてくれたのは君なんだよ?


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:28:11.23 ID:SxHmPpOv0


――僕達はあまりにも不完全。
でもそれに反するように強過ぎる。…きっと一緒にいることはできないんだ。
けれど忘れないで。


 「お前が求めた普遍で生きよう」

 「彼方達が救いたかった人を必ず救うことを誓います」
 
 「このまま決して変わらないわ」
 
 「捨ててしまった夢は代わりに引き継ぎましょう」

 「いつかきっと皆さんが幸せに生きていける世界を創ります」

 「……何時如何なる時でも、最後の最後に帰ることのできる幻想を守り続けよう」


同志。仲間。家族。
どれも正しくて、全然的外れ。


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:31:16.61 ID:SxHmPpOv0


「もう二度と一緒に居られない?」
…構うものか。想いはずっと同じまま。

「決して交差しない平行線?」
…関係ない。互いが存在することさえ分かれば、それでいい。


――たとえ違う世界でも、
どれほど時が流れても、
その過去を万人が忘れてしまっても、

…始まりは皆同じだから。
きっと、永遠に変わらない。
だから進んでいける。帰る場所なんて、始まった場所なんて、そこにしかないんだから。


皆、それぞれに違うものを背負って違う世界で生きていこう。
一人だけど、独りなんかじゃないよ。自分が自分であることを捨てない限りは、僕達はずっと一緒だから。
そしてもし気が向いたなら、いつかどこかで、また会おう―――



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:34:11.05 ID:SxHmPpOv0
……………


( -∀-)「…いたい。…お姉ちゃん、マジで化物だよ……」

――深く暗い森の中。柔らかな雨が降り注ぐ場所に、一人の青年。
頭からは赤い血が流れ出ていた。
実の姉と「殺し合い」と言っても過言ではない喧嘩をした結果だった。

( -∀・)「にしても待ち伏せとか卑怯なんじゃないかな?」

グダグダと文句を連ねながら考えるは本日の敵のこと。
これから彼は試すのだ。本当に、彼等は自分と違うのかどうかを。

( -∀・)「…………はぁ、死にてー」

一度だけ溜息。そして誰かの仲間は歩き出す。
全く難儀な人生だよ。…そんな風に自虐的かつ、――言葉とは裏腹に楽しそうな笑みを浮かべながら。
『信じる』という行為に御大層な理屈など必要ないのだ。
ただ、彼は信じたいから信じている。つまりはそれだけのことだった。


―――日目 昼9つ 午の刻 終


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