◆スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

◆( ^ω^)仮面ライダーVVのようです 第三話  『 二つで一つ、Wで変身/ヒーローの条件 』前

前の話/インデックスページ/次の話

1 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:10:19.41 ID:5QHOFep00
http://boonsoldier.web.fc2.com/vv.htm
http://kurukurucool.blog85.fc2.com/blog-entry-433.html

これまでのお話。



ノハ*゚Д゚)「仮面ライダーさん!!!!!」


内藤に憧れている少女は、ついに本人とまた出会う。


('、`;川「……じゃあ、どうして、戦っているんですか?」

( ^ω^)「……火狐、ファイアフォックスの件は、知ってるお?」


どうして同じ怪物なのに、戦いあっているのか、そんな疑問に対し、
全ての始まりファイアフォックス、内藤はその決意を再確認するかのように問いかける。


( ><)


そして、駅へと向かう謎の男の正体は。


3 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:12:47.87 ID:5QHOFep00

第四話  『 二つで一つ、Wで変身/ヒーローの条件 』



………。



カランカラン!

けたたましい音を立てて、あまり開かれない扉が再び開かれた。
そのあまりの勢いに、店員の女性も半口を空けて固まっている。

ノハ;゚⊿゚)「ぜえっ…ぜえっ……あの、すいません!」

ξ゚ー゚)ξ「いらっ……あ、ああ、なんだ…忘れ物ですか?」

ノハ;゚⊿゚)「か、仮面ライダーさんに! はな、話があって来ました!!」

ξ;゚ -゚)ξ「げっ……えーと、それ、今じゃないと駄目?」

ノハ;゚⊿゚)「はい! できればすぐにでも…!!」ゲッ?



5 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:17:06.80 ID:5QHOFep00

ζ(゚ー゚*ζ「ブーンなら、今は店長といっしょに上にいましゅよ」

ノパ⊿゚)「上に…!」


ξ*゚⊿゚)ξイマシュ・・・

ζ(゚ヮ゚*ζカンジャッタ


ノハ;゚⊿゚)「失礼してもいいですか!!」

ξ;゚⊿゚)ξ「い、いや……駄目、じゃないんだが…今はちょっと、よしたほうが…」

ノパ⊿゚)「な、何かあるのですか…!?」

ζ(゚ー゚*ζ「淫獣を見に行くって言ってました」

ノハ;゚⊿゚)「インジュウ!? なんですかそれ、新たな敵ですか!?
     あっ、もしかして、それを今調べていると!? そういうわけですか!?」

ζ(゚- ゚*ζ「…!――キーワードは淫獣」

と、そんな勢い任せな質問に対し、デレはふと表情から色を消した。
その変化に気づいたツンが少女に問いかけるも、まるで反応しない。


6 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:18:56.61 ID:5QHOFep00

ξ;゚⊿゚)ξ「……デレ?」

ζ(-ヮ-*ζ『検索結果を順に』

ξ;゚⊿゚)ξ「は? 何言ってるんだ?」

ζ(゚- ゚*ζ『――火の元さくら、世界中の男たちから最も精液を搾り取った幼女、
      尚、淫獣とは、作中において彼女が兄から怪獣と呼ばれる事に起因する』

ξ;゚⊿゚)ξ「…おい、マジでどうした、大丈夫か!?」

ノハ;゚⊿゚)「あ、あの…!」

ξ;-⊿-)ξ「ああ、もう…! いいよ、そのドア開けて階段上った正面だよ、いっていいから!」

ノハ*゚⊿゚)「ありがとうございます!!」

ζ(゚- ゚*ζ『類似項目、ユーノスクライド、若い男である正体を隠し、可愛らしいフェレットに身を扮し、
      少女の生着替えやお風呂などを視姦し続けた、狡猾な獣である』

ξ;゚⊿゚)ξ「デレ! おいコラ、しっかりしろ!!」

ノパ⊿゚)「……よし…行くか」


7 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:20:13.25 ID:5QHOFep00

こうして、何だかイベント発生している事など露知らず、アクセラレータな彼女は二階を目指す、
ドアを開け、靴を脱ぎ、ゆっくりと階段を上がっていく、すると、段々と何かの声が聞こえてきた。

ノハ;゚⊿゚)「……女の子の……声…?」

あどけないようで、それでいて妙に色気のある声だった。
だが、それより気になるのは、ひそひそとした声と、奇妙な笑い声。

ノハ;゚⊿゚)「な、何が起きているんだろう……」

<そんな中途半端な変身で!!

<ど、どうしてその事を!?

ノハ;゚⊿゚)(変身!? くっ…気になる……!!)

ノハ;゚⊿゚)「……こんなの、いけない事だけど…」

ちょっとだけ、とヒートは扉に手をかけた。
引き戸式の扉がほんの少し開かれて、こっそりと顔を近づけていく。
そして、その先に彼女が見たのは。


8 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:22:26.60 ID:5QHOFep00

まだ夕陽も沈んでないのに閉め切られた暗い部屋。
テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見んさい言うとるに、守ろうとしやがらない二人と、
その二人が眺める、二次元幼女が駆け回っている様子を映したアニメ映像だった。

ヒートはまだ状況が掴めず、口を半開きに固まった。
すると、そんな事はつゆしらず、ヲタ…男達は騒ぎ続ける。

(*゚ω゚)「フヒヒwwwwwwwカノンたん結構おっぱいおっきいおwwwwwww」

(*・∀・)「わんっ、て見た!? 今のポチ姉wwwwwwかわいすぎでしょwwwww」

(*゚ω゚)「それはわかるけどwwwwwwww僕はカノンちゃん一筋ですおwwwwwww」

(*・∀・)「そこは譲らないねぇwwwwwwwwwww」

(*゚ω゚)「譲れませんおwwwwwwwwwwwww」

(*・∀・)「よし! じゃあここはお互いに理解できる物を見ようじゃないか!!」

(*゚ω゚)「その心は!?」

(*・∀・)「インデックス19話!!」

(*゚ω゚)「それはいい! でかしたよ店長!! とミサカはミサカは賛同してみたりwwwww」

(*・∀・)「よーーーーし! 最高画質で見るぞ!!! 全裸待機だ内藤君!!」

(*゚ω゚)「サー!! イエスサー!!」


10 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:25:12.09 ID:5QHOFep00


<うひゃひゃひゃひゃひゃwwwwwwwwwwwww
<フヒッwwwフヒヒwwwwwwwwwwwwwww


どれほどの時間が流れたのか、もはや彼女にはわからなかった。
動揺と、否定と、困惑、それら全てが混ざり合い、ただ呆然とするばかり。

そして。


ノハ ⊿ )


その全てを察したとき。彼女は何を言うでもなく、ただ、静かに扉を閉じた。

――――果たして、閉じたのは扉か、それとも彼女の――――心か。

そして笑い声に背を向けると、哀愁を漂わせながら階段を下りていく。

ξ゚⊿゚)ξ「ん? 用は済んだのか?」

ノハ ⊿ )「………」

ξ;゚ー゚)ξ「……」アー



11 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:27:14.75 ID:5QHOFep00

ξ;-⊿-)ξ(……アレが始まる前なら…と思ったが、手遅れだったか……)

彼女の様子から全てを察したツンも、何だか居た堪れない思いだった。
やがてヒートはカウンターに腰掛けると、憔悴しきった表情でこう言った。

ノハヽ゚ー゚)「…マスター、この店で一番度数の高い酒を頼むよ」

ξ゚⊿゚)ξ「や、うち居酒屋じゃないんで」

ノハ;⊿;)「う……うわああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!」

ξ;-⊿゚)ξ「参ったなぁ…」

ζ(゚ー゚*ζ「どうしちゃったんです?」

ξ゚⊿゚)ξ「見たくなかった物を見てしまったんだよ」

ζ(゚ヮ゚*ζ「ああっ、両親セックスリアルタイム遭遇ktkr!! とかですね?」

ξ゚⊿゚)ξ「ああ、それは嫌だな……ていうか楽しそうだなお前…」

ノハ;Д;)「絶望した!! ヒーローの実態に絶望したああああああああああああああああああああ!!!」

ξ゚⊿゚)ξ「まあ……気持ちは分からんでもないが、いいじゃないか別に」


13 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:29:30.12 ID:5QHOFep00

ノハ#;⊿;)「いい訳ないでしょう!!? なんですかアレは!? さっきはあんなカッコイー事言ってたのに!
      あれは嘘だったんですか!! あの場だけの、ただのEカッコCだったんですか!!?」

ξ゚⊿゚)ξ「いや、アニメ見てたってだけで何もそこまで……」

ノハ#;⊿;)「違います!! あれは完全に犯罪者の目でした!!!

ξ-⊿-)ξ「ああ…それについては私も同感だが…」

ノハ#;⊿;)「あんなの違う! あんなの正義のヒーローじゃない!!」

ξ゚⊿-)ξ「………」

ノハ#;⊿;)「あんな格好悪い人、ヒーロー失格だよ!! ううん、違う! きっとあれは偽者だ!!
      そうに決まってる、仮面ライダーの名を語ってるだけの、ただの変態なんだ!!」

ξ ⊿ )ξ「…つまり、あいつが嘘をついていると?」

ノハ#;⊿;)「そうだよ…あんな人が仮面ライダーなんて、あるわけない…!
      嘘なんだ、嘘に決まってる! ただの口だけの、最低な―――」

と、言いかけた所で、ツンはテーブルを殴りつける事でその言葉の続きを静止した。


15 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:32:33.50 ID:5QHOFep00

見ればツンは目を細め、明らかな苛立ちを含めた視線を向けている。
その剣幕に、ヒートはおろかデレまでも息を飲んだ。

ノハ;⊿;)(……あ)

ξ゚⊿゚)ξ「…………」

それで頭が冷えたのだろう、ヒートは自らの失言を悟る。

何故なら、彼女はあの凍結事件よりも以前に、内藤たちの姿を目撃している、
だから内藤という男が仮面ライダーである事を、他ならぬ彼女自身が確信していた。

だからこそ、信じたくないと思ってしまった。
嘘であってほしいと、そう思ってしまった。

ノハ; ⊿ )(…………何、やってるんだろ、私…)

けれど、その憤りをツンにぶつける事はお門違いだ、と。血の気が引いていくのを感じながら。
怒られて当然だと、半ば自棄にも近い思いのまま、ヒートは自分を睨みつける彼女の言葉を待った。


17 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:35:37.41 ID:5QHOFep00

と、その時。

ヒートのポケットの奥が細かく震え、
<とあ~る~世界の果~てで~駆け~抜けて~く♪
着信を告げるメロディが、緊張した空間に鳴り響いた。

ノハ;゚⊿゚)(………こんな時に…)

ヒートは流石に出られないと、そのまま無視しようとするものの、
着信音はいつまで経っても鳴り止まない。

やがてツンはため息混じりに出るように告げる。

ζ(゚ー゚;ζ「……あれ?」

と、そこで少女は階段のある扉奥から聞こえてくる物音に反応を示し、
間もなくして、扉が開かれるや否や、やけに真剣な表情をした内藤が足早に出口へと向かう。
そしてヒートは、やりきれない思いのままに目を伏せ、携帯を開いた。

ζ(゚ー゚;ζ「ブーン? どうしたの?」

(  ω )「ドーパントが出た、行ってくる」


20 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:38:33.66 ID:5QHOFep00

ξ;゚⊿゚)ξ「何? どうやって分かったんだ?」

( ・∀・)「ふふふ、画面上のテロップに出ていたのさ……」

ξ;-⊿-)ξ「そうですか……通りでなんか苛ついてる訳だ……」

(#^ω^)(……くそ、邪魔しやがって……どこの馬鹿だ……)

そして噂をすれば何とやら、BGMを流していたラジオの音が途切れ、
ドーパントが電車を乗っ取った、という旨を伝える速報が入った。

「………え…?」

と、その速報に反応する声があった。

声のした先へと目を向ければ、そこには携帯を耳に当てたまま、表情を凍りつかせるヒートが居た。

彼女のすぐ側に居たツンが、彼女にどうかしたのかと問いかけると、
ヒートは震える手に握られた携帯電話を、ゆっくりとツンへと差し出した。


22 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:40:31.80 ID:5QHOFep00

ξ゚⊿゚)ξ「……? もしもし?」

ノハ; ⊿ )「…………」

そしてツンは疑問符を浮かべながら、受け取った携帯へと話しかける。
だが、来ると思われた返事はなく、ただ、騒がしい音声だけが聞こえるばかり。

不思議に思うも、そのまま携帯を耳に当てていれば、やがて一つの声に気づく。

それは、誰とも判別のつかない程に重なった、多数の悲鳴だった。

ξ;゚⊿゚)ξ(……まさか…!)

ξ;゚⊿゚)ξ「おい! しっかりしろ! 一緒に居た二人はどうした!」

ノハ; ⊿ )「……先に、帰るって………駅に……」

(;・∀・)「!」

ζ(゚- ゚;ζ「そんな…!」

ノハ;⊿;)「どうしよう……! どうしよう…! 二人とも、あの電車に乗ってるんだ!!」


24 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:42:34.10 ID:5QHOFep00

その場にぺたんと座り込み、怯えるようにヒートは頭を抱える、
すると、そんな彼女の肩へと、支えるように手が置かれた。

( ^ω^)「……」

ノハ;⊿;)「……ぁ…ぅ」

見上げれば、まっすぐに自分を射抜く瞳と視線が交差する、
様々な感情が入り混じり、ヒートは思わず言葉を失った。
そんな彼女に対して、内藤は笑みを浮かべると小さく頷き。

( ^ω^)「……必ず助ける」

簡潔にたった一言、それだけを言い残し、排気音と共に駆け抜けていった。
そしてヒートは、その言葉にも、背中にも、何も応える事ができなかった。


………。




25 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:44:36.08 ID:5QHOFep00

車内は、パニックを起こした乗客たちによって騒然としていた。
逃げ惑う人に蹴られた子供、それを庇おうと被さる母親、そんな二人につまづき倒れこむ誰か。
そして、倒れた誰かをまた誰かが足蹴にしながら、車両の進行方向へと向かって人々が集まっていく。

('、`;川「渡辺! 急いで!!」

从;'д'从「う、うん!」

('、`;川「もう!! 鈍くさいんだから!!」

从;'Д'从「ご、ごめん~」

('、`;川「……とにかく、逃げるよ! あと渡辺、ヒートに電話して!!」

从;'д'从「ひっちゃんに? ど、どうして~っ?」

('、`;川「もしかしたら、まだ一緒に居るかもしれないでしょ!!」

从;'Д'从「あ、そっそっかぁ~!」



28 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:47:03.11 ID:5QHOFep00

慌てながら、渡辺は携帯を取り出すと履歴の一つを選択し、通話ボタンを押した。
と、その時。彼女はうしろから誰かに押され、その勢いで携帯を落としてしまう。

从;'ヮ'从「あ」

('、`;川「あーーっ! 何あんたまで落としてんのよーーーーっ!」

从;'д'从「待ってぇ~!」

('、`;川「馬鹿!! もういいから――――――……


……―――――事の発端は、一つの怒声。


痴漢にあっていた女生徒を、若者が助けたのが始まりだった。

(痴漢してましたよね?)

(;><)(なんのことだかわかんないんです!)


29 :三話だった…◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:50:06.91 ID:5QHOFep00

(言い逃れはできませんよ……ていうか、ここまで制服はだけさせといてどの口がいいますかこの野郎!)

その女生徒は、シャツのボタンを全て外され前は半開き、スカートもホックを下げられ落ちる寸前、
ついでに、あちこちに変な液体が付着している、むしろここまで出来た事に関心できるレベルだった。

(次の駅で、一緒に来てもらいますよ)

そんな言葉を皮切りに、周囲も痴漢男を非難し始め、
女生徒は泣きながら、その若者へとしがみついた。

ひとまず一件落着かと、誰もが思うシーンだった。

けれど、その女生徒の様子は安心感からの行動といった類ではなく、
女生徒は若者にしがみつきながら、こう叫んだ。

(もう…もうやめて! こいつをこれ以上刺激しないで……!!)

突然、発狂したかのように叫ぶ女生徒に、周囲は困惑の表情を浮かべる。
すると先ほどまで慌てていた痴漢男の様子が一変。

( ><)(………ったく、人が穏便に済ませてやろうと思えば、調子こきやがって)

(なんだお前、その態度は!!)


30 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:52:57.41 ID:5QHOFep00

(#><)(あーうぜえ!! わっかんないかなあああああああああああ!!)

(…や、やだ、言うとおりにすれば、何もしないって!)

( ><)(はははは!! そうだよなぁ! 言ってやれよ袖から白いの垂らした女子高生!!
      あんたら何余計なことしてくれちゃってんですか、ってなぁ!!)

(あんた、まさかその子を脅して)

( ><)(そうとも!! こうやってさあ!!)

男は叫びながら、後ろのポケットから何かを取り出し、見せ付けるように掲げた。
見えるのは、骨のような装飾がされた四角い物体と、銀色に輝く接続端子。

(…!?)

( ><)(これが何か、もうわかんだろ!!)

(…………が、ガイアメ)

( ><)(大当たり!!! そう…こいつが噂のガイアメモリさ!!)

一気にざわめきたつ車内に、笑い声とメモリ起動を告げる音声が響き、男は自らの首へとメモリをあてがった。
同時に、同じ音声が鳴り響き【ギガントピテクス】メモリは不気味に蠢きながら男の体へ取り込まれていく。


32 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:55:42.46 ID:5QHOFep00

そして変化が起きた。

男の四肢が大きく歪み、ついには膨張を始めた。

腕は大人一人分はあろうかという太さに変わり、身の丈は車内ギリギリにまで伸びていく。
次いで、全身を刺々しい剛毛が覆いかくし、顔はおよそ人の代物ではなくなっていた。

やがて、変化を追えた怪物―――太古に存在したという大猿の名を持つドーパントは、
鼓膜に叩きつけるような叫び声を上げながら、振りぬいた腕で、車両の壁の一部を座席ごと吹き飛ばした。

恐怖に顔をひきつらせ、固まっていた人々はそれを合図に一斉に悲鳴を上げ、逃げ惑う。


( <●><●>)(ほおれ逃げろ逃げろ! びびってんのはわかってんだぜぇ!!??)

そうして逃げ惑う中に、運悪くあの二人も居た。

从;'Д'从(…いいい、いっちゃんー! ドーパントだよー!!)

('、`;川(わかってるっての! はやく内藤さんに……!)

('、`;川(………)

从;'д'从(…どうしたの?)


34 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 00:57:15.98 ID:5QHOFep00

('、`;川(……出ない)

从;'Д'从(えええーーっ)

(注:アニメ鑑賞中)

('、`;川(もうっ、こんな時に…!!)

そうこうする間にも、逃げゆく人並みの奥からのぞく大きな頭が近づいてくる。

('、`;川(……っ…)

しかも、時折、妙な音が聞こえてきた。
ペットボトルを潰したような音、びちゃびちゃとした水音、
悲鳴に混じる絶叫と、鶏の首をしめたような声。

あまりの恐怖に、力が抜ける。

从;'д'从(あっ、いっちゃん!? 携帯がー!)

緩んだ手からこぼれた携帯は、誰かの足にぶつかりどこかへ転がっていった。
こうして、二人はとにかく逃げる以外に選択肢を失い、話は現在へと戻る。

……。



35 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 01:00:40.02 ID:5QHOFep00

徐々に追い詰められ始めた乗客たちは、端に群がり、狭い方へ逃げようとした。

そこへ、わざとゆっくりと歩む怪物は、愉悦に口元を歪めながら乗客へと向かっていき、
やがて一人の若者を見つけると、彼をひょいと掴み上げ、自分の眼前に落とした。

( <●><●>)「よお! 勇気ある青年!」

「う、うわ…っ!!」

( <●><●>)「おいおい、どうしたんだよさっきまでの威勢は……まあ、わかってるけどな、
       お前はさ、俺があんな真似してたからって、見下してたんだろ?
       だからあんなに強気だったんだろ? こんなクズになら勝てるって思ったんだろ?」

「ち、違う! 違います、だから助けてください、お願いします…さっきの事は謝りますから!!」

( <●><●>)「だが…それがどうだい? 相手が自分より上だと分かった瞬間これだ…」

「嫌だ…来るな……来るなぁあああああ!!」

( <●><●>)「はっ、まあいいや…無様すぎてもう怒る気も失せたよ、所詮、選ばれなかった人間か、
       ……お前らもよく見ておけよ!! 正義感ぶった奴が…どういう末路を辿るのかをな!!!」


36 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 01:02:37.01 ID:5QHOFep00

怪物が、大木のような腕を振り上げた。

それを見た若者は顔をひきつらせ、逃げようとする。
だが、それよりも早く腕は下へと落ち。

「助け…!!」

悲鳴の中、その若者の身体は大きな腕と共に床下にまでめりこみ、
ついには開いた穴から、多量の赤色と、その中身を線路上にばら撒いた。

赤は車内にも飛び散り、乗客をよりパニック状態にさせた。

( <●><●>)「ばぁーっか!! 助けなんざ来るわけねえだろ、
       正義のヒーロー気取りが、んなもん誰もなれやしねぇんだよ!!」

と、その時。列車はけたたましいブレーキ音を響かせながら一気に減速を始めた。
ようやく事態を把握した運転士が、列車を止めようとしているのだ。

それにより、将棋倒しのように人波が前へ倒れるように崩れていく。

( <●><●>)「おっと……危ねぇ運転しやがるなぁ」

しかし、怪物は若干よろけてみせるだけで、すぐに体制を建て直し、
更に人波へと歩み寄っていく。


38 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 01:04:59.51 ID:5QHOFep00

( <●><●>)「さて、と、そんじゃあ続きといこうか……
       おいお前ら、助かりたかったら俺の言う事をよーく聞け」

(*<●>・・<●>)「交換条件だ、命が惜しけりゃ……女共は全員、下に履いてるもんを脱げ!
       そんで上は何か羽織る程度で、俺の前に来な、可愛がってやるからよ」

そんなHENTAI的要求にいろんな意味で息を飲む乗客たち、
だが、そんな中に一つ、ため息をつく姿があった。

('、`;川「この期におよんで……結局それか、このエロ猿」

( <●>・・<●>)「おー、威勢のいい事で…つまりそれは、お前からしてほしいって事かい?」

从;'Д'从「ちょ、な、なにしてるの!? 危ないよ!!」

('、`#川「アンタは下がってな渡辺、もうね、もういいよ、なんていうかもう頭きた、
     こんな脳みそが股間についてるような馬鹿にさ、なんでいいようにされなきゃならんのかと」

从;'Д'从「いっちゃん!!」

('、`#川「それに……大丈夫よ渡辺、私、さっき見えたから」

从;'д'从「ふぇ…?」



39 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 01:08:26.60 ID:5QHOFep00

('、`#川「それでアンタ、そこのエロ猿!」

( <●>・・<●>)(……こいつ、チンコには勝てなかったよ、な目に合わせてやる……)

('、`#川「アンタはさっき言ったわね、正義のヒーローは居ないみたいな事を」

( <●>・・<●>)「ああ、それがどうした」

('、`#川「生憎だけど、私は知ってるんだよね、まだ会ってばかりだし…どこまで本気なのかなんて知らないけど、
     アンタみたいに、誰かを泣かせる奴を許せないって、そう言いきれる人間を、
     ぜんぜん迷いもせず、まっすぐに顔を見て、笑顔でそう言いきれる人間を知ってんだ!!」

( <●>・・<●>)「ああ? だから、それがどうしたんだよ?」

('、`#川「だから! わかんない奴だな、居るって言ってんのよ!!」

( <●>・・<●>)「だから何が……」

('、`#川「仮面ライダー!!」


そして鳴り響く。

バイクが奏でる排気音。




44 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 01:11:36.47 ID:5QHOFep00

次いで。怪物の後ろの屋根が砕け散れば、埃が舞う中に降り立つ人影があった。
黒い甲冑を思わせるシルエットに、赤く輝く二つのレンズアイ、そして額に見えるはV字のアンテナ。

( <●><●>)「なんだ…黒い…ドーパント!?」

どよめきたつ車内。
それはまるで、合わせたかのような完璧なタイミングでやってきた。

('、`*川「正義のヒーローの、名前だよ」

自分の目でその姿を見たものは居ない。
けれど、彼女の言葉で誰もがその名を連想し、口にした。

(;<●><●>)「ま、まさかコイツが…………!?」

そして、降り立った黒いドーパントは破片を踏みしめながら、大猿へと歩み寄っていく。
怯むことなく自分へと向かい来る姿に、大猿は一歩下がる。

やがて、大猿の正面にまでやってきた黒いドーパントは、
左手を正面に突き出し、


( 0ω0)「さあ! お前の罪を、終わらせてやる!」


声高々に告げた。




45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 01:13:43.34 ID:TtaDN61Y0
盛り上がってきた


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 01:20:58.13 ID:yxByIDta0
テンション上がってきたっ!


59 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:11:27.54 ID:5QHOFep00

……。


再び時は戻り、内藤が出て行ったその直後。

方や事件が起きているものの、喫茶VIPでは変わらず穏やかなBGMが流れ、
ますます傾いていく斜陽の間で、ゆるやかに時も過ぎていた。

だが、その店中は未だ緊張感に包まれている。

というのも、何処か険悪なムードのツンとヒートの存在だった。

二人とも、何も話そうとはしない。
正確には、ヒートがツンの言葉を待っているのだが、
結局は沈黙ばかりが続いているので、同じ事だった。

けれど、不意にその沈黙をモララーが破った。

( ・∀・)「……しかし、流石に恥ずかしいところを見られちゃったね」

ノハ ⊿ )「………」


60 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:12:27.90 ID:5QHOFep00

( ・∀・)「……………それと、ごめんね、君の夢を壊しちゃったみたいで、
      でもね、彼がああなったのはつい最近のことで、以前はああじゃなかったんだよ」

ノパ⊿゚)「……え?」

(;・∀・)「ていうか、まあ……僕が引き込んだんだけど……それにも、ちょっと事情があってね、
      あまり深いとこは話せないけど、彼も色々あって……何かしらの拠り所が必要だったんだ」

ノパ⊿゚)「……………それが、アニメだって言うんですか?」

ξ#゚⊿゚)ξ「店長、ちょっと待て」

(;・∀・)「…な、なんですか?」

ξ゚⊿゚)ξ「何故、そんな言い訳みたいな真似をしてるんだ」

(;・∀・)「なんでって、僕はただ、彼女が納得できるように」

ξ゚⊿゚)ξ「それがおかしいだろ、内藤は別に悪くないんだぞ」

(;・∀・)「でも、ほら……やっぱり理想像ってのは大事で……」

ξ#゚⊿゚)ξ「そんなの知るか! この勘違い女はこう言ったんだぞ、正義のヒーロー失格ってな、
      たかが人の悪い面を一つ見ただけで、あいつの、内藤が苦しんできた全てを否定したんだ!!」


61 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:14:27.07 ID:5QHOFep00

(;・∀・)「………それは……いや、しかしね、ツンちゃん…相手は何も知らない子なんだから」

ノハ ⊿ )「………っ」

モララーの言葉は、彼女を庇おうとして出たものだ、
けれど、無知である、ということを言葉にされた事は、彼女の胸を抉った。

ξ#゚⊿゚)ξ「……いいか、知らないなら教えてやる」

ノハ; - )「……」

ξ#゚⊿゚)ξ「内藤はな、確かに優しい奴だから、正義の味方であろうとしているのかもしれない、
      だけどそれ以前に、アイツには"そういう存在でなければならない"理由がある」

ξ#゚⊿゚)ξ「その内容までは話せないが、だが、その為にアイツはずぅっと戦ってきた、
      ガイアメモリを使うたびに、自分を失っていく恐怖と、
      自分と同じ力を持つ怪物が、どれだけの数が居るのかも分からないまま」

ξ#゚⊿゚)ξ「………いつか、自我を失いかけたら、自ら命を絶とう、なんて勝手に決めながらな」

ノハ ⊿ )「………」


63 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:17:05.27 ID:5QHOFep00

ξ゚⊿゚)ξ「なのに、いつもあいつは平気だと笑った」

ξ゚⊿゚)ξ「心も体もボロボロになりながら、それでも、あいつは仮面ライダーである事をやめなかった、
     そして、それ以上に……笑顔である事、笑顔で居続けることを絶対にやめなかった」

ξ-⊿-)ξ「確かにあいつは変態ロリコン野郎かもしれない、人として間違っているかもしれない……が」

ξ゚⊿゚)ξ「私は……そんな内藤の事を、ヒーローじゃない、なんて思った事は…」

ξ゚⊿゚)ξ「一度たりとも無い」

ノハ ⊿ )「………」

ξ゚⊿゚)ξ「その上でもう一度聞く、それでもお前は、内藤が正義のヒーローである事に失望するのか?
     正義のヒーローってのは、お前の言う理想通りの、完璧で格好良い奴でなければ駄目なのか?」

ノハ ⊿ )「……………」

ヒートは、ツンの言葉を半分上の空で聞いていた。
そして思うのは、いつから自分は間違えていたのだろう、という事。


65 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:18:44.98 ID:5QHOFep00


いつから私は、正義のヒーローを、アイドルのように見ていたのかな。


そうじゃなかった筈だ、私が憧れたのは、確かに格好いい事でもある、
でも、その"格好いい"に対しての憧れではなかった筈なんだ。



ノハ ⊿ )「……ち…がう」


『どうして、道場になんて通ってるの?』

自分を鍛える為、有り体に言えばこうなる。
けど、そのきっかけは。




66 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:21:41.41 ID:5QHOFep00


ノパ⊿゚)「私は……私が憧れたのは…」


『面白くもないのに、何で行くのさ?』

棒を構えたとき、少しだけ、心が沸く。
胸に熱いものがこみ上げて、それが心地よかった。

その感情を、先生はこう言っていた。


目の前に壁に、立ち向かう勇気と。


ノハ ⊿ )「そうだ、私が本当に憧れたのは……」

完璧なヒーロー像、その格好良さなんかじゃない。
誰かを守れる強さを、行動できる心を持った、本物の正義のヒーローだ。


67 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:24:06.21 ID:5QHOFep00


ノハ ⊿ )「――――」


けど、それも、すこし違う。


ノハ;⊿;)「それよりもっと前…一番最初に思ったのは……」


羨ましいって思ったから。



自分にはできない、真似事はできても、何もできない。
犯罪を解決することなんてできないし、怪物どころか試合の相手にだって適わない。

そんな自分は、正義のヒーローにはなれない事を、とても悔しく思っていた。
"私も"
だから、あれはせめて理想像であってほしい、そんな、私の自分勝手な押し付けだった。


68 :三話◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:27:05.42 ID:5QHOFep00


ノハ;⊿;)「何よりも、私が、私も、みんなを守りたいって思ったからなんだ……!!」


それに気づいた時、考えるよりも先に身体が動いていた。
そして外に飛び出して、形振りかまわず走り始めた。

ノハ; ⊿ )(電車は街を一周してる……なら、うまく先回りすれば…!)

自分は確かに非力だ、何もできないかもしれない。
だけど、それでも、あの二人は大事な友達だから、友達を助けたい。

みんなを助けるのは無理かもしれないけど。
あの二人だけは、私が、助けたい。

胸に宿る温かさは、今までに感じた事もないくらい、熱く、熱く、猛っていた。



………。





69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 03:28:58.72 ID:yxByIDta0
ヒート……がんばれ!!


70 :◆aYo30Ks4N6:2010/02/15(月) 03:29:33.06 ID:5QHOFep00
あとはクライマックスを残すばかりの三話ですが、
>>1がもう眠すぎて何を書いてるのかよくわからなくなってきたので、
ちょっともう寝ます、泥のように、どうもごめんなさい。

みんな今までありがとう、みんなの支援を受けて、今僕は床の上に旅立ちます。
最後に言いたいことは、魔法は尻から出るって本当だったんだってことです、


71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 03:32:31.14 ID:vyoSfHj20
   `・+。*・     (´・ω・`)
     。*゚  。☆―⊂、  つ  
   。*゚    :     ヽ  ⊃
   `+。**゚**゚       ∪~


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 03:37:37.71 ID:76eVO4MU0



73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 03:59:06.43 ID:yxByIDta0
うぉいー! ここで引っ張るとか鬼畜すぎるっ!!
乙!


74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 05:10:32.45 ID:ZaiAopDA0
乙!
いつのまにか帰ってきてた


前の話/インデックスページ/次の話

■この記事へのコメント

    ■コメントの投稿

    管理者にだけ表示を許可する

     

    検索フォーム

    お知らせ

    管理人へメール

    トップバナー画像をうざったい感じにしてみました。

    カレンダー

    05 | 2017/06 | 07
    - - - - 1 2 3
    4 5 6 7 8 9 10
    11 12 13 14 15 16 17
    18 19 20 21 22 23 24
    25 26 27 28 29 30 -

    Team 2ch @ BOINC

    待ち続けている人がいる。
    だから僕らは回し続ける。
    ~まだ見ぬ誰かの笑顔のために~

    banner-88.gif
    CPUの時間
    ちょっとだけ
    貸してください
    (BOINC Team 2ch Wiki)

    ブーン系“短編”小説更新状況

      プロフィール

      kuru

      Author:kuru
      特に何も無いよ。

      カウンター

      トータルアクセス:
      ユニークアクセス:
      閲覧者数:



      クリックで救える命がある。
      上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。