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◆(,,゚Д゚)「もしもし○○?今すぐ来て!」~助け屋GU~のようです ―――日目 昼8つ 未の刻

前の話/インデックスページ/次の話

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:02:10.47 ID:HMNInfh/0
毎週のように投下。
まとめは、面白蛇屋さん、ブーンがまとめブログを武器にさん、そしてくるくるくーるさん。




伏線の関係上、急いでいます。
最初の番外編はちょいシリアスモードですが、本編は変わらず馬鹿話なので。


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:05:14.24 ID:HMNInfh/0
【本日出てきそうな主な一行人物紹介】
(,,゚Д゚)…主人公。
( ^Д^)…可哀想な人。
(#゚;;-゚)…擬似妹。
o川*゚ー゚)o…色欲者。
ミ,,-Д-彡…元流浪。
( ^ω^)…魔人。

【本日のその他】
「No Datum」…“死線”。

(*゚∀゚)…異端医。
('、`*川…悔咎。
( ´_ゝ`)人(´<_` )…兄弟。

【今宵のテーマ】
限りない超技能の無駄遣い。
シリアスな解説を台無しにする群集劇。

【あまったスペース、本日の一言】
クリスマスの話は特別企画参照お願いします。


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:08:14.78 ID:HMNInfh/0
補足説明的番外編
―――日目 昼8つ 未の刻
『Spiral ――十六夜、抜刀―― 』


――最後に一つ、言うことがあります。
あなたにとっては“最初”かもしれませんが、私にとっては“最後”の忠告です。

…あなたは、『選択』についてどう思いますか?
私が思うに『選択』とは一つを選び、他の選択肢の全てを切り捨てることでは決してない。
むしろ真逆です。


『選択』とは、全てを背負うこと。
あなたが今まで否定してきたものを。あなたが今まで肯定してきたものを。
そして、あなたが“選択しなかった”その全てを、――背負うということです。


――それは選択の力を与える刃。
故に名は『十六夜』です。意味はもう分かるでしょう?

“選択しないという選択”も、また選択肢。
ではどうか、後悔のない選択を――


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:11:14.06 ID:HMNInfh/0
……………


シーン本人が定義するところの妖怪、「夜行」の仕事は簡潔だ。
分けること。人間とそれ以外の世界が交わらないようにすること、である。
忌み日などの“曖昧な夜”に出歩く愚か者。……言いつけを守らぬ輩には鉄拳制裁を。

とても優しい妖怪。
とても厳格な鬼なのだ。


( ・-・ )「………ふむ。おかしい」

――遡ること数年前。
ギコール・ハニャーンがまだ高校生で、水面下において国家を滅亡寸前まで追い込んだ『大戦』の吐息が、耳を澄ませば聞こえてきそうな頃――。

夜行は首を傾げた。

( ・-・ )「……今日はやたらに倒れている輩が多いな」

季節は梅雨。紫陽花が綺麗に咲き誇る頃。
VIP州西部の街外れを巡回するシーンは、四人目を見つけて呟いた。
今夜だけで、四回目だ。気絶させられた人間が道端に倒れているのを見つけて。


以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:14:15.11 ID:HMNInfh/0
( ・-・ )「何か、あったのか……?」

――実際問題、“何か”あったのである。
この時まだ彼は他の大勢の人々と同じように気づくことはなかったが――確かに、何かがあった。

…その全貌が知られるのは、三日後。
一週間降り続いた雨が止み全てが終わった後だったのだが――、


紛れもなく、この夜に。
夜行たるシーンは出逢ったのだ。


――あの狐面をつけた誰かに。
――あの野太刀を背負った何かに。
――あの、後に「史上最大の傷害事件」と呼ばれる一週間を引き起こした、“それ”に――



……後にも先にも、と前置きして彼は語ることにしている。
「後にも先にも“人間に”恐怖を感じたのは、あれ一度きりだった」と……。



9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:17:15.41 ID:HMNInfh/0
……………


――出逢った場所は、ある廃墟。
夜逃げで所有者がいなくなり、打ち捨てられた工場。
何か鉄材を使っていたのだろうか。そんなことを思わせる機材が閑散とした空間に数個、点在している。

再利用の計画さえ持ち上がらない程度の場所にでも――利用している者は確かにいる。
俗に言う「不良」という奴であり、そのような中高生の溜まり場となっていた。


今日も今日とて彼等はいた。
しかし今宵は少し様子が違う。

( ・-・ )「……ふぅむ」

十数人。
全員が全員――気絶していた。
身体の所々に痛々しい打撲痕を晒しながら彼等は、男も女も老いも若いも平等に――気絶させられていた。


――たった、一人によって。



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:20:14.47 ID:HMNInfh/0


「…………」

――ただ一言で表せば、日本刀。
だだっ広い空間において唯一立っている“人間”は、洗練された白刃を想起させる立ち姿。

恐ろしく美しい。
恐ろしいのと、美しいのが、区別できなくなるような、そんな――。


( ・-・ )「……これは、主が?」

コクリ、と小さく頷く顔は伺い知れない。
…何故ならば、彼は狐の面を被っていたからだ。

――いや、「彼女」と言った方が良いのかもしれない。
緩やかで柔らかな身体の線や漆の如き艶やかさを孕む黒髪を見れば、女性と考えても無理はなく、……むしろ当然であるとも言える。
さらさらと。僅かな風に、緩く一纏めにされた絹糸のような髪が揺れる。
…目線を下に移す。女らしい起伏は見受けられないが、それでもシーンは「女性」と判断した。

そして。
それを以てしても、誤魔化すことのできぬ明らかな違和感――。


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:18:42.05 ID:j9SAlk5ZO
暫く見ない間にスレタイ変わった? それとも別物?


12 :スレタイ変えました。:2010/03/06(土) 20:23:14.40 ID:HMNInfh/0


――彼女の手には刀があったのだ。
細身で反りが高い、極めて優美な黒漆太刀。まるで彼女の雰囲気をそのまま写し取ったような、美しいものだった。
持ち手と対比するに相当長い。身長より長いのではないか。

( ・-・ )「…………」

何処かで聞いたようなシチュエーションだな、とシーンは思う。
あの猫又が言っていた話に、よく覚えていないが、似たようなものがあった気がした。

「…………」

( - )「(……ふん)」

皮膚が――粟立った。
武者震いというわけでも何でもなく、感情すら追いつかないが、どうやら“鬼”たる肉体は危険を察知したらしい。
妖怪狩りにあった時の頭で感じる恐怖ではない。ただ純粋に――その心に訴えかけてくる恐ろしさ。

彼は、理解した。人間だからだ、と。
これは相手が何も外れていない“真っ当な人”でありながら、ここまでの事を起こしたことに対する畏怖なのだと。
恐ろしいほど美しい人間。何一つ特別でないが故に――恐怖した。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:26:14.79 ID:HMNInfh/0
廃工場、冷たいコンクリートに横たわる十数人。
彼等を特殊な能力――それは超能力や魔術といった所謂「御法度」な技術だが――を“使わずに”降したこと。
言い訳の通じぬ。逃げの許されぬ。目の背けようもない。

――おそらく彼女は強いのだ。
剣術、抜刀術、体術その他諸々を極めた結果。
異能でも異形でも異端でもない、――ただの人間でありながらも到達した強さ。


「天才」と讃えるのも、違う。
「化物」と蔑むのも、また違う。
贈られるべき言葉はただ一つのみ。

即ち、「武人」と――。


( ・-・ )「……何故、こんなことを?」

狐面の武人は首を横に振った。
説明する気がないのか。それとも、説明できないのか。

その面が趣味でないとすると理由は後者なのだろう。
正体を明かせぬ身なのだろう。


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:29:14.82 ID:HMNInfh/0
ザアザアという冷たい音が廃墟に響く。
…異形のモノは眼前の人間に対し、静かに告げる。

( ・-・ )「……元より、こちらとしても無理に聞き出すつもりもない」

「…………」

( ・-・ )「だがまぁしかし……身の振り方はよく考えた方が良い。まだ、若いのだから」

言葉を聞いた彼女は会釈をし、黙って立ち去った。
夜行は特に何をするでもなく、同じように場を後にした。



雨が――降り続いていた。
限りなく平等に。どこまでも公平に。

誰を偲ぶわけでもなく、誰を慈しむわけでもない。
何を祈るわけでもなく、何を解するわけでもない。


ザアザア、ザアザア、ザアザアと――。



15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/06(土) 20:32:14.84 ID:HMNInfh/0


――これが彼の邂逅である。
あの、人を愛してやまなかった独善家に似た方法で、自分の街を守ろうとした人間との。
あるいは帝都において『死線』と呼ばれた人斬りとの。

…どちらにせよ、シーンには興味のないことだった。
自らが選択した生き方で若人が一人死のうとも。


そして。

( ・-・ )「……ふぅむ」

この影響が「助け屋」ギコール・ハニャーンまで及ぶのは数年後。
彼女を止めておくべきだったと気づくのは、この邂逅より少しばかり未来の話である。

――詰まる所、シーンは『人間』という生き物をよく理解していなかったのだ。
その人のしたいようにする。
それが本当にその人の為になるとは限らないということを、当時彼はまだ、知らなかったのだ。


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