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◆( ゚∀゚)ジョルジュは取り戻すようです <第六話>

前の話/インデックスページ/次の話

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 21:49:40.76 ID:NzY1ZkG10
おひさしぶり

第六話

覚えてる人がどれぐらいいるか分からないけど
前回の最後に「次回最終回」っていったけど
もう一回続くよ

まとめサイト
 くるくる川 ゚ -゚)
 ttp://kurukurucool.blog85.fc2.com/

 自作品置き場
 ttp://xcyv9xdvhq.sakura.ne.jp/

※ショタホモ閲覧注意つゆだく



2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 21:52:38.41 ID:NzY1ZkG10
<第六話>
                      - 1 -

この屋敷に来てから何年経ったのだろう。
……そんなことさえ、もう思い出せない。

色々なこと。
私がまだ、何も知らない、ただの男の子だった時のことは、何もかも。

もう、そんなことは何の意味も持っていない。

私は……変わり果ててしまった。
あの頃の私は、もう、いない。性別すら、残っていない。

だから、せめて。
叶うのなら、いなくなってしまった昔の私と引きかえに……あの子を。

しぃを、しぃだけは……助けてあげて欲しい。

誰でもいいから……助けてあげて欲しい。


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 21:54:51.39 ID:NzY1ZkG10
从 ゚-从「……」

あの子が屋敷を抜け出す、前の月のことだ。
その夜、一階のホールは飾られて、賑わっていた。

社長が招いた「知人」達がきらびやかな服装に身を包んで、シャンデリアのオレンジの
灯りの下で、思い思いの相手と会話を楽しんでいた。

仕事のパートナーを招いての、西洋式のパーティ。
何も知らない人たちがこのホールを目にしたら、何の疑いもなくそう信じるだろう。

それは事実。
だけど、それが全てじゃない。

从 ゚-从「……」

この中にいる人たちの何人か。それに、社長。私、そして、しぃ。
私たちは、それを知っている。

从 -从「……ぅ、っ」

私はいつものように給仕服を着て、トレイを運んでいる。俯いて、誰にも顔を見られない
ようにして。それでも、すれ違う何人かの男女は私の顔を覗き込む。そして、嫌な顔を
して、笑う。

私は……私たちは……。

料理が盛られたトレイを純白のクロスが掛けられたテーブルに置く。
手が震えないように、声が漏れないように、精一杯の我慢をしながら、どうにか。


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 21:57:07.43 ID:NzY1ZkG10
从 -从「……っ」

苦労して顔を上げると、目の前にあの子が立っていた。

(*゚ー゚)「……」

私と同じように顔を赤らめ、俯きがちのあの子。
眉をハの字に下げて、時折困り果てた様子で周囲をちらちらと見回している。
硬く握り締めて下腹に当てた手が震えているのが、少し離れた私にも見える。

(; ー )「あ……た、高岡、さん、っ……」

縋るような目で私を見る。
でも、私には何もできない。

ホールには大音量で音楽が流れていて、集まった人たちの会話で賑わっている。
だから、その音が聞こえることはない。けれど、私には当然、はっきりと聞こえる。

……低いモーターの振動音が。
私の、私とあの子の下腹で……お腹の奥で鳴っている。

从* -从「……っ……!」

私は、思わず歯を食いしばった。


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 21:59:14.97 ID:NzY1ZkG10
私たちは、給仕服の下で……拘束されている。

私たちは、下着を身に付けていない。
その代わりに、黒い革製のベルトが、裸の下半身をきつく締め上げていた。

T字の形になった拘束具の股間部分は、後ろ側は細く、お尻の真ん中を通って
骨盤全体を締め上げる。ペニスの部分は幅広くなっていて、全体に覆い被さる
ような形をしている。けれどその部分の膨らみは小さく作られていて、ペニスを
勃起させると、強い圧迫感を覚えさせられるようになっている。

それだけじゃない。
そのベルトの股間部分、ちょうど肛門に当たる部分は大きく飛び出ていて、そこ
から不格好な尻尾のようにプラスティックの取っ手が伸びている。

その取っ手の末端部分にもベルトが渡されて、私のそこに突き立てられた「もの」
……太い、硬い素材のバイブレータが、抜け落ちないようにきつく固定されている。

ベルトで保持されたそれが振動し、内蔵した電子部品の制御で不規則にぐねぐねと
動いたり、止まったりしながら、私たちの内臓を犯し続けている。

バイブレータのモーターが、ぶぅん……と音を立てて振動している。
粘度の高い潤滑剤が擦れて、にちゃにちゃと音を立てるのさえ聞こえる気がする。

从* -从「は……っ」

しぃも、同じだ。

きらびやかなパーティ。上流社会の、裕福なお客たち。
その中で私たちは、たった一枚の布地を隔てた裏側で、ペニスを勃起させ、肛門を
犯されて、それでも休むことも、立ち止まることすら許されずに給仕をさせられている。


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 21:59:01.36 ID:VGKnBNiD0
体調は大丈夫ですか?心配してました。


7 :>>5ごめん:2010/03/14(日) 22:01:53.83 ID:NzY1ZkG10
社長と同じ「趣味」の人が何人か、この中にいる。
その人たちは私たちのことを知っているけれど、他の大部分はそうじゃない。
だから、知られる訳には行かない。

衆人環視の中で、ベルトで下半身をぎちぎちに固められて、太いバイブレータの
取っ手をお尻から生やして、そしてまっすぐ歩けないほど激しく、それに犯されている。
それでも平静を装って、それを隠し続けないといけない。

嫌だ。嫌でたまらない。

でも……でも、私の身体は私の気持ちを裏切り、驚くほど素直に……悦んでいる。
私のペニスは、革の拘束具の内側で膨れ上がって、粘液でぬるぬると動いて、今にも
射精してしまいそうに震え続けている。

私のせいじゃ、ない。
だって、そういう風にしつけられたのだから。
もう、ずっと前から、そうされ続けてきたのだから。

从* -从「……ふ……ン…っ!」

バイブレータのうねりが急に強くなって、私は息を漏らした。
お腹に力を入れるとその動きが強く感じられて、腰を動かしてしまいそうになる。

休みたい。お尻からこんなものを生やして座ることはできないけど、トレイを投げ捨てて、
目の前のテーブルに手を突いて、顔を隠して、休みたい。

異常な大きさに拡がったまま振動を与えられ続けている筋肉が、強い排泄感を訴える。
けれど、力を抜いても、力んでも、ベルトで固定されたバイブレータは動かない。


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:03:54.66 ID:NzY1ZkG10
視界が揺れる。気を抜くと床に膝を突いてしまいそうになる。
でも、そんなことをすれば、社長に何をされるか、分からない。

怖い。

从* -从「……ッく……っ!」

また歯を食いしばって、足腰に力を入れて姿勢を保つ。
括約筋が収縮し、私の筋肉は意志に反してバイブレータを締め付ける。
その表面に密着した直腸の入り口の筋肉と前立腺に、より強い振動を伝える。

それにまた息を漏らしながら、どうにか耐える。

从* -从「っ、っ!」

……どうにか前を向くと、そこに社長がいた。

(,,゚Д゚)「ご苦労だな。……くくっ」

私は慌てて腰の前に手を組み、顔を上げて社長を見る。
俯いたまま返事なんてしたら、何を言われるか分からない。

从*゚-从「……」

(,,゚Д゚)「どうした? ふらついているぞ。もう疲れたか?
    まだ始まったばかりだぞ? 怠けるなよ……くくくっ」

从* -从「……」


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:05:54.57 ID:NzY1ZkG10
(,,゚Д゚)「返事は、どうした?
    姿勢も悪いぞ。私に恥をかかせるな」

从* -从「……は……い。
      申し訳、ござい、ませ……ん……」

口を開くのが辛い。背筋を伸ばして、姿勢を保つのが辛い。
社長はそんな私を嘲るように、笑わない目を細めて私を見ている。

从*゚-从「……」

(,,゚Д゚)「……ふん。もういい、行け」

私は頭を下げ、社長に背を向ける。

これくらいの小言で済んだことに、私は安堵していた。
だから、ホールのこの一角には周囲に誰もおらず、他のお客から死角になっている
ことに、次の瞬間まで気付かなかった。

……振り返り、他のテーブルに向けて歩き出そうとした私。
そのすぐ後ろから伸ばされた手が、突き出たバイブレータの取っ手をスカート越しに
強く、しっかりと握った。

从; -从「ひ、っ――?」

一瞬、息が詰まり、反射的に全身の筋肉が硬直する。
周囲の筋肉にがっちりと咥えこまれたバイブレータが、周囲の粘膜筋肉をまとわり
付かせたまま、ずるり、と外側に向かって動いた。


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:08:48.15 ID:NzY1ZkG10
从; -从「ぁ、くっ!?」

次の瞬間……それが力任せに引かれ、そして捻りを加えながら押し込まれた。

从*///从「あぁ、あ、ひ、ッ――!」

もう限界まで敏感になっていた私の身体に、腸壁越しに前立腺が、ごりり、と刺激
される。その感覚は、敏感になっていた今の私の身体には、最後のとどめだった。

从*///从「だッ、あ、く……はッ――!!?」

一気に下半身の力が抜け、膝から、すとん、と床に落ちる。
同時に、床に拡がったスカートの内側で、下半身が断続的に激しく痙攣しはじめた。

私は……堪えきれずに射精していた。

股間にぴったり密着した革の拘束具の内側でペニスが震え、繰り返し精液を吐き出した。
それは股間のカップになった狭い空間に溜まって、革の裏地にまとわり付く。
下半身全体の筋肉が強張って、バイブレータの振動がびりびりと私の直腸を責め苛んだ。

从*;-从「う、うっ、うぁ……ぁぁっ……!」

粗相をしてしまった女の子のように足を閉じて、股間を両手で抑える。
けれど、それで当然射精が止まるはずもなく、最後の一滴を吐き出し終えるまで、私は
動くことさえできなかった。

周囲から、わずかなどよめきが聞こえた。お客たちは、怪訝そうに……あるいは下卑た
笑いを浮かべて言葉を交わしながら、こちらを見ていた。


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:11:09.04 ID:NzY1ZkG10
(* - )「……」

視界の端に、泣きそうな顔をしたあの子が一瞬映った。

从*;-从「……っ……あ……」

(,,゚Д゚)「これは失礼。どうも、これは体調が優れないようだ。
    今下がらせる。気にしないでくれ。……くくっ」

社長が言っているのが聞こえる。
言葉の最後の笑い声は小さくて、そばに座り込んでいる私にしか聞こえない。

この後、私は……私たちは「罰」を与えられるのか。何をさせられるのか。
それだけが、怖かった。

……助けて。

私じゃない。あの子を、誰か助けてあげて。
私には、何をしてもいいから。どうなってもいいから。
でも、あの子は、あの子にはもう、ひどいことをしないで。

きつく目を閉じて、そう祈っていた。
起こるはずのないことが起こることを、虚しく祈っていた。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:14:13.86 ID:NzY1ZkG10
……あの子と出会ったのは、いつ頃のことだろう。

私は、それも正確に思い出すことができない。

記憶は、いつも……「きょう」と、そして「きのう」と「あした」だけが、つづら折りに続いている。

――可哀想な子。あの社長に騙された、実の親に捨てられて。
   そして、私と、他の子と同じように、いつかは……。

もう何人も、同じような子を見てきた。ほとんどの子は、おかしくなってしまうか、
身体を壊してしまう。それで、入れ替わりに新しい「娘」がやってくる。その繰り返し。

けど、あの子は違った。決して最後まで、完全に社長の言いなりにはならず、何度も「罰」を
与えられて、それでも自分を保ちつづけていた。それに、こんな身体になってしまった私を
気味悪がりもせず、慕ってくれた。

それは初めてのことだった。

(*^ー^)「あははっ。だって、高岡さん。ボクの先輩じゃない。
     家事も、お掃除もお洗濯も……ぜーんぶ……高岡さんが教えてくれた。
     だから、尊敬してるよ。ホントだよ?」

从 ゚-从「……そう……」

私は。

从 ;-从「……っ……!」

私は……。


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:16:09.58 ID:NzY1ZkG10

                      - 2 -

薄暗がりの探偵事務所に、プッシュホンのトーン音が響く。
男の手の中でレトロな大ぶりの受話器は数度呼び出し音を鳴らし、ぷつり、と音を立てて
相手に繋がった。

    「……はい。どちら様でしょうか」

掠れ気味の、中性的なハスキーボイス。
受話器の向こうから淀みなく響く声は、決して自ら名乗ることはしない。

垂らした右腕を窮屈そうに揺らし、無精髭の男が口を開く。
受話器を持つ左手の指には、器用に煙草の吸い差しを挟んでいる。

ジョルジュだ。
  _
( ゚∀゚)「タカラ・ホールディングスの社長さん宅、で間違いないよな。
     社長さん、いるかい?」

    『……申し訳ありませんが、お答えできません。
     予定のない方は、どなたからのお電話もお繋ぎできないことになっております』

間違いない。初めて聞く声ではない。
つい先日、テレビのスピーカーから流れるこの人物の声を、ジョルジュは聞いている。

その返答に、彼は息を付く。
予想はできた反応だ。
相手は、ギコのオフィスではなく自宅だ。知らない相手からの電話など受けないだろう。


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:18:32.01 ID:NzY1ZkG10
  _
( ゚∀゚)「ああ、そうかい。
     それじゃあな……『冴えない私立探偵から電話だ』、と社長さんに言ってみて
     貰えるかい? それで駄目なら、諦めるよ」

電話の向こうの声は、しばし沈黙する。
微かな呼吸音の後に、戸惑いの返答が返ってきた。

    「……ですが、決まりですので……」
  _
( ゚∀゚)「冷たいこと言わないでさ。試すぐらい、いいだろ?
     頼むぜ、高岡さん……だっけか。分かるよな? 俺が、誰だか」

電話の声の主。
それはあのビデオで見た、男性器を持った女……高岡、と呼ばれていた人物のものだ。

あの映像と同様にローファイな電話越しの声。
状況は違えど、電話越しの会話に慣れた彼の耳が聞き間違えようはずもない。

    「……っ。……はい。そのまま……お待ち下さい」

確信がある。ギコ社長は、必ず電話を代わるだろう。
ジョルジュへの優越感を誇示する、という、その目的を満たすためだけにだ。

聞き覚えのあるクラシック音楽を模した、オルゴール風の保留音が続く。
ジョルジュは深く椅子の背もたれに身体を預け、天井を向いて目を閉じた。

そうしていたのは、ほんの数秒に過ぎない。
だがその間に、ジョルジュはこの数日間の出来事を何度も、繰り返し回想していた。
メイド服姿の、少女の姿をした少年と出会ってからの全ての出来事を。


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:23:45.36 ID:NzY1ZkG10

――全ての発端は、ペット探しの依頼だった。
   依頼人の女の言葉に従い住宅街に出た彼は、そこでしぃに出会った。

   メイド服を着た少女。
   だが少女は、「少女」ではなかった。

   その日の夜に、その「少女」は彼自身の肉体を咥えていた。
   そして、身体の秘密を、ギコ社長宅で受けていた仕打ちをジョルジュに語った。

   しぃは、男……少年だった。

   少女の姿をした少年との、たった数日の共同生活。
   その数日で、ジョルジュはしぃの抱えた深い闇の一端を見た。

   しかし、その生活も、すぐに終わることになる。

   いかにしてかジョルジュがしぃを匿っていることを知ったギコ社長が、部下の
   ドクオとブーンを長岡探偵事務所に差し向けたのだった。
   ジョルジュは負傷し、しぃを屋敷に返さなければ殺す、と脅迫を受ける。

   自分のためにジョルジュが傷付けられたことを知ったしぃは、ジョルジュの部屋を
   去った。

   彼自身の過去の語らいの中で、僅かな時間、通じ合いがあった。
   そして、彼の元に残ったのは、失意だけだった。



19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:25:51.04 ID:NzY1ZkG10

――数日後。
   その彼の事務所を、再びドクオが訪れた。

   彼がジョルジュに渡したのは、一枚の光学ディスクだった。
   そこには……しぃが拘束され、ギコと、そしてしぃと同じ、女の姿をした男、高岡に
   責められる映像が収められていた。

   たすけて。

   その映像は、しぃのその言葉で終わっていた。

   ジョルジュは、行動を起こす。
   しぃを、取り戻す。そして、自分自身を。

   だからこそ、彼は――



電話の保留音が切れ、唸り声に近い呼吸音が代わりに聞こえる。
その向こう側に立つ男の表情を想像してジョルジュは一瞬微笑み、そして表情を消した。

    『――ゴルァ。これはこれは、探偵さんがウチに何の用だ?』

低く、そして太い声は、二種類の感情を隠していない。
即ち、憎悪。そして、優越感。
  _
( ゚∀゚)「いや、ね。俺ばっかりアンタの声を聞いて、アンタは俺のことを何も知らない。
     それじゃあ、ちっとばかり冷たいと思ってね。
     こちとらアンタのイチモツまで拝んでんだ。挨拶ぐらい、いいだろ?」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:14:17.12 ID:5zf08AwO0
超待ってた!
支援


20 :>>14ごめんよう:2010/03/14(日) 22:28:09.92 ID:NzY1ZkG10
    『くくっ。……礼儀知らずの、銀行屋崩れが。
     他人のペットに手を出すと、そうなる。良い勉強になっただろうが?』

悪意と怒気を孕んだ電話越しの声。
ぴりぴりとした緊張が受話器を持つ手を通して全身に伝わり、傷付いた右の鎖骨が痛む。

だが今は、その緊張が、痛みが心地良い。
それらは皆、ジョルジュの心の底の戦意を掻き立てるからだ。
  _
( -∀-)「悪いな。どっこい、銀行屋は物覚えも諦めも悪いもんだと相場が決まっててね」

    『まだ、懲りてないと……そう言う気か?』

受話器の声が冷える。
それを煽るように、殊更にゆっくりと答えた。
  _
( ゚∀゚)「そうだな……白旗上げるのは、性分じゃないんだよな。
     それに、新しい依頼も入ってる」

一息を吐き、続ける。
  _
( ゚∀゚)「しぃの奴からだよ。
     助けて……とさ。
     変態でドS趣味のヒヒ親父の相手は、もうこりごりらいしぜ?」

    『何だと――』

一気に語尾が上がる。どうやら、印象通り相当頭に血が上りやすい気質らしいと察する。



21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:30:37.64 ID:NzY1ZkG10
    『金で買われたペットとゴミ虫ごときが、俺に逆らう?
     く、ははははははッ――――……ふざけるなゴルァ!!』

受話器が震えるほどの怒声。
ジョルジュは顔をしかめ、受話器から耳を離して手で覆う。

    『面白い。虫ケラと犬コロが何ができるか、せいぜい楽しみに待ってやる。
     だが……忘れるなよゴルァ!
     この俺に楯突いたことを、死ぬまで後悔させてやるぞ! バカがッ!!』

並の人間なら竦み上がるほどの声。
いかなる嗜好を持っていようが、グループ企業の頂点に立つ男の恫喝だ。

だが、ジョルジュは怯えなどしなかった。
薄い笑みを浮かべて肩を竦め、むしろ受話器を握る手に力を籠めた。
  _
( ゚∀゚)「おー、怖ぇ怖ぇ。
     さすがは天下のタカラ・ホールディングスの社長サン、迫力が違うねぇ。
     怒鳴られっぱなしの下積み時代を思い出すよ」

一歩も引かず、荒い息を吐く受話器に言い返す。
  _
( ゚∀゚)「……俺もな、一言言わせて貰うぜ」

息を吸い、止める。


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:32:49.00 ID:NzY1ZkG10
今はただ、胸の内に湧き上がる感情を素直に叩き付けた。
  _
( ゚∀゚)「人間はな、虫じゃねえ。犬でもねえ。
     小学生のガキだって知ってることだぜ、トップブリーダーさんよ。なあ?」

    『――貴様……!』
  _
( ゚∀゚)「ったくよ、他人をバカ呼ばわりする前に、てめえのねじ曲がった根性を正す
     機会を作ったらどうだ? 怒鳴った拍子にポックリ逝っちまう前にな」

気の短い男がわなわなと全身を震わせる様子が、ありありと彼の目に浮かんでくる。
  _
( ゚∀゚)「いいか? 俺はな、依頼を途中で投げ出したことだけは一回もない。
     何があろうと、そこからしぃを助け出す。覚えとけ。
     それとな。しぃはペットじゃない。人間をモノ扱いするな。二度と、だ」

言って、返事も聞かずに受話器を放り出す。
ごとりと事務机に落ちた受話器からは罵声が遠く聞こえていたが、ジョルジュはそれに
耳を貸さず、取り上げると電話機に叩き付けた。

静寂。
椅子に深く腰掛け直して、目を閉じ、笑う。
そのまま煙草をくわえ、しばし深い呼吸を繰り返した。
  _
( -∀-)「へっ。気の長さじゃ、俺の方が上みたいだな。
      さてと、社長の方はこんなもんかな。次は――」

独りごち、再び受話器に手を置く。
しばらく待った後、また同じ番号に掛け直した。


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:35:15.87 ID:NzY1ZkG10
     『……どちらさま様でしょうか……』

前回よりも幾分疲れた、同じ高岡の声が応える。
不心得者からの電話を取り次いだことで、主人から叱責でも受けたか。
そう考えると、相手には多少申し訳なく感じた。
  _
( ゚∀゚)「俺だよ、俺。何度も申し訳ないね、冴えない私立探偵ってやつ」

     『……今度は、何の用』

あからさまに気を悪くした声が返ってくる。
よほど不機嫌なのか、敬語を忘れたぶっきらぼうな口調だ。
  _
(; ゚∀゚)「あー……ああ、怒らせたんなら謝るよ。
     さっきは助かったよ。ありがとうな。今度は、別の用事」

もはや、返答はない。
切られる前にと、慌てて後を続ける。
  _
(; ゚∀゚)「俺がいま用事があるのは、君だよ。話したいのは、君自身。
     社長じゃなくて、君と話がしたい」

電話の向こうで、溜息に似た小さな吐息が聞こえる。
  _
( -∀-)「しぃの為に……大事なことだ。頼む」

ジョルジュは受話器を軽く耳に押し当て、相手の返答を待った。



26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:37:45.98 ID:NzY1ZkG10

                      - 3 -

駅前の喫茶店の二階、喫煙エリア。
ジョルジュはその一角のテーブルに頬杖を突き、窓の外を眺めていた。

テーブルの上には、飲みかけのコーヒーと灰皿。
吸い殻は、既に灰皿にうずたかく盛り上がっている。
  _
( ゚∀゚)「……」

テーブルの下に垂れ下がっていた右腕を軽く曲げ、上げる。
その途端、上腕部から右の鎖骨にかけて痙れるような痛みが走る。
だが、耐えられないほどではない。
  _
(; ゚∀゚)「……つっ。
     でもまあ、これなら何とかなるかな」

呟きながら、時間を掛けて腕を曲げ伸ばしする。
ドクオに蹴られた右の鎖骨は、癒えていない。治癒を待つ時間もない。
だが行動を起こすには、腕を吊ったままでいるわけにはいかなかった。
  _
( ゚∀゚)「まあ、いざとなりゃ縛って固めて……おっと」

彼の目の前に、人影が立つ。
  _
( ゚∀゚)「待ってたよ。
     悪いね、呼び出しちまって」

見上げて声を掛けるその視線の先には、メイド服姿の女。


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:41:38.55 ID:NzY1ZkG10



从 ゚-从「……」



高岡だった。
「彼女」は軽く頭を下げ、周囲に何人かいる客の視線をよそに彼の正面に座った。
  _
( ゚∀゚)「しかし、あっさりオーケーしてくれたんで助かったよ。
     コーヒー、飲めるかい?」

从 ゚-从「要らない。喉、乾いてないから」

言葉少なに答え、沈黙する。
ジョルジュはその顔を、次いで身体を見た。
  _
( ゚∀゚)「……」

しぃよりは、幾分年上のようだった。
髪は長く、身長も高い。
そして、その体型、体格は、紛れもなく女性のものにしか見えなかった。

首から肩の輪郭は丸みを帯びており、顔付きも男性にはない柔らかさがある。
そして、給仕服のその胸を両の乳房の膨らみが押し上げ、陰影を成していた。


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:43:46.80 ID:NzY1ZkG10
しぃは、未成熟で中性的な雰囲気を持っていた。
細い身体には、まだ性差といえるほどの特徴がはっきりと現れていない。
彼がしぃを少女と判断したのは、その体型と服装のせいだ。

同じデザインの給仕服を着てはいるが、違う。
しぃと高岡とでは、彼が女性と見誤った理由が全く異なった。

从 ー从「私の身体、気になる?」

彼の視線を見て取り、高岡は自嘲気味に微笑む。
  _
(; ゚∀゚)「あ、いや。違……いや。謝るよ。
     すまない。無遠慮だった」

誤魔化しようがない。否定はせずに、素直に頭を下げる。
高岡は無表情だったが、僅かに表情を緩めたようだった。
  _
( ゚∀゚)「本当、助かったよ。頼れる相手があまりいなくってね」

しぃは、ギコの屋敷にいる。
取り戻すためには、屋敷に乗り込まなければいけない。当然のことだ。

だが、それは簡単なことではなかった。
正面からトラックででも突っ込むならいざ知らず、恐らくは警備の配置された屋敷に
誰の助けもなしに気付かれずに忍び込むなど、普通の人間にできる芸当ではない。


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:45:56.00 ID:NzY1ZkG10
  _
( ゚∀゚)「電話で話したとおりだよ。
     俺は、しぃに頼まれた。だから、あいつを連れ出したい。
     そのために、君の協力が必要なんだ」

从 ゚-从「……」

ジョルジュが思い付いた策は、二つだった。
正面から強行突破するか。それとも、他の方法で入るか。

だが、後者を選択するためには、協力が必要だ。
屋敷の構造を知る人間の、協力が。
  _
( ゚∀゚)(感謝してるよ。二重の意味で、ね)

掻い摘んで状況を説明しながら、奥の手を使わずに済んだことに安堵する。

高岡はしぃを奪還するための唯一の鍵であり、足がかりだった。だから、もしも素直に
頷かないのなら、その時は手段を選ばずに頷かせる心積もりですらいた。

恫喝だ。

それだけの材料は手元にある。
言うまでもなく、高岡の恥部は「彼女」自身の姿にある。そしてその物証は、ジョルジュ
自身が持っている光学ディスクに収められているからだ。

高岡は無表情に、俯きがちのまま彼の言葉を聞いていた。


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:48:20.68 ID:NzY1ZkG10



――事の経緯と、そして幾つかの質問。最後に、頼み事。
   高岡は少し顔を上げ、長い前髪の間から、やや上目遣いに彼の目を見、そして
   時折頷き、訊かれた内容には言葉少なに答える。


  _
( ゚∀゚)「……と、まあ。俺の話は、それだけ。
     たいして難しいことじゃない。頼んでも、いいのかな?」

从 ゚-从「……」

表情には変化はない。その目を真っ直ぐに覗き込み、黙って見詰め続けるジョルジュの
前で、やがて高岡は小さく、ゆっくりと頷いた。
  _
( ゚∀゚)「よし。ありがたいぜ。
     すまないな。急にこんな――」

从 ゚-从「――謝らなくていい。
      あんたの為じゃ、ないから」

しかし、彼の感謝の言葉を遮る。
  _
( ゚∀゚)「……」


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:50:41.18 ID:NzY1ZkG10
从 ゚-从「あんたの事情なんて知らない。
      でも、しぃが……あの子がそう言ったなら、そう望んでるなら、手伝う。
      それが……あの子のためだと、思うから」

掠れた声でそう呟き、ジョルジュを見る。

その瞳には、暗く空虚な感情が沈んでいるように彼には見えた。
少年少女の年齢を脱しているようには見えない若さ。
それとは不釣合いなその瞳を見たジョルジュは、しぃの瞳と、言葉を回想していた。



(*゚ー゚)『ジョルジュさんの眼。ボクが鏡で自分を見るときと、同じ。
    昔の辛いこと、無理矢理忘れようとして、空っぽになった……そんな眼』



高岡も、しぃと同じ境遇だろう。

あのギコの仕打ちを受けて、何を考えていたのだろうか。
何を思って、自分自身の身体を女のそれに作り変えることを、受け容れたのだろうか。
そして、どんな気持ちでギコの言いなりになり、しぃの身体を責めたのだろうか。

体験したことのない者には、想像は叶うまい。

ジョルジュは安い慰めの言葉を掛けようと開いた口を引き結び、ただ頷いた。


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:53:11.06 ID:NzY1ZkG10
  _
( -∀-)「ありがとう。俺の話は、これでおしまいだよ。
      また連絡するよ。その時は、頼む」

テーブルの伝票を手に取り、会計を済まそうと腰を上げる。
その時、立ち上がりかけた彼の目の前で、高岡が再び口を開いた。

从 -∀从「……少しだけ、話したよ。あの子が戻ってきた夜に」
  _
( ゚∀゚)「……」

从 -∀从「初めて、自分のことを分かってくれる人に出会えたって、幸せだって。
      初めて自分を人間扱いしてくれて、真剣に接してくれて……」

自分自身の言葉を噛み締めるように、高岡は言う。

从 -∀从「……初恋……だって。
      まるで女の子みたいに……顔、真っ赤にして、笑ってた」
  _
(  ∀ )「……そうか」

それきり、高岡は何も喋らなかった。
ただ指先で前髪をかき上げて、静かな目でジョルジュを見上げた。

彼も、何も答えずに高岡の視線を受け止めた。


38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:55:47.78 ID:NzY1ZkG10
高岡を喫茶店の入り口で見送り、携帯電話を取り出す。
ショボンの番号に掛けると、呼び出し音がワンコール鳴り終える前に繋がった。
  _
( ゚∀゚)「よぉ、待たせたな。
     こっちの仕込みは終わった。頼んどいたモノは揃ってるな?」

    『ああ、ついさっき最後のひとつが届いたところさ。
     これからそっちに行く。遅くなるけど、いいかい?』
  _
( ゚∀゚)「構わない。待ってるぜ。
     ……あとな、もう一つ頼みたいことができた。詳しくは来たら話す」

    『……全く。君も人使いが荒いね。
     分かったよ。後で聞かせて』

終話ボタンを押し込み、通話を終える。
目を細め、周囲を見渡した。

日が傾いた商店街の街並みに垂直に伸びたビルからの影が、暗い鋭角を建物の影に、
行き交う通行人の身体に落として刻む。

身体の奥底から湧き上がるものを抑えるように、ジョルジュは中空を睨んだ。
また、右肩が痛んだ。



40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 22:57:52.67 ID:NzY1ZkG10

                      - 4 -

日中。

西洋風の吹き抜けのホールに、二階の大窓からの陽が差す。
照らすのは上品な淡い色の壁紙、壁際の観葉植物、木製の家具類。
そして、その落とす影のように暗い色のスーツの男達の背中だ。

奇妙な緊張感が、彼等の周囲に満ちている。

その中で、一人が動いた。
大儀そうに両肩を揺らし、太った身体を傍らのソファに収める。
家具の価値には全く頓着する様子を見せず、革靴の足を正面のテーブルに投げ出した。

( ^ω^)「しっかし。本当にあの探偵崩れ、乗り込んでくるのかお?
      あれだけドクオに痛めつけられて、いい根性してるお。
      あいつ、肩骨折してるんだお?」

目を細めて首筋を掻きむしりながら大きく欠伸をする。
ブーンだけは、緊張とは無縁の様子だった。

('A`) 「さあな」

ブーンに背を向けポケットに両手を差し入れたまま、ドクオは答える。
答えながら、光学ディスクを届けに行った時のジョルジュの表情を思い出していた。

懲りてはいない。
彼は、そう感じている。


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:00:22.88 ID:NzY1ZkG10
彼等は急遽ギコに命じられ、ホールに控えていた。

近いうち、ジョルジュがこの屋敷に乗り込んでくる。
捕らえて、連れて来い。抵抗したら半殺しにしても構わない。

彼らの社長から罵声に近い口調で与えられた指示が、それだった。

(´<_` )「どうでもいいが、来るなら早くして貰いたいモンだね。
      日がな一日見回りなんて退屈極まりない仕事はもう飽き飽きだ。
      なあ、兄者」

かつ、かつ、と神経質な靴音を立てながら、三人目の男が言う。
喋りながらも足を止める様子はなく、ホールを歩き回り続けている。

呼ばれた男は、二階の廊下に続く階段に腰掛けて携帯電話を覗き込んでいた。
握る手元は、忙しなく動き続けている。

( ´_ゝ`)「まあ、たまには良いだろう。
      夜通し街を歩き回って人捜し、よりは好待遇だと思うぞ? 弟者」

(´<_` )「まあ、違いないな。
      これでその探偵とやらが遊びに来てくれれば、退屈しないで済むんだがな」

足を止め、両開きの玄関のドアを見る。

( ´_ゝ`)「俺は腹が減ってきた。
      どうせ来るんなら、菓子折でも持ってきて欲しいな。頼んでおくか?」

( ^ω^)「ひひっ、そりゃいいお。ついでにピザでも配達させるかお?」


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:04:24.22 ID:NzY1ZkG10
三人は乾いた笑い声を立てる。
その彼らの会話を余所に、ドクオは無言で窓から庭を見ていた。
その表情は虚脱しているようにも見えるが、無気力ともまた違う。

ホールの奥、壁際に、さらにもう一人の人影がある。

从 ゚-从「……」

高岡だ。

騒ぐ三人と黙るドクオを見るでもなく、両手を腰の前で組んで立っている。
その表情には、張り詰めた緊張が見える。

だが、それに四人は気付かない。
正確に言えば、気付いてはいるが意に介していない。

装いこそ女ではあるが、紛れもなく男の高岡としぃ。
二人がこの屋敷でどのような扱いを受けているか、黒服の男達は知っている。
それゆえに、二人を人間とは見なしていない。

犬猫の様子が普段とは違うことに気付きはするが、敢えて理由を尋ねはしない。
それが他人のペットであれば、尚更だ。

从;-∀从「……」

両手に、力を籠める。
胸の奥では、ジョルジュとの会話を殆ど必死で反芻していた。


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:06:35.34 ID:NzY1ZkG10
彼は、確かに来ると言った。

しかし、その日までは聞いていない。
それは、今日なのか。それとも、明日なのか。

それ以前に、本当に――



――来客を告げる電子音が、ホールに響いた。



ドクオを除く男達の表情が変わる。
冷えた緊張感が、瞬時にホールを満たした。

( ^ω^)「なんだおなんだお、本当に来たのかお?」

携帯電話を畳み、スラックスのポケットに収めて兄者が立ち上がった。
弟者はその後ろに、背中を守るように付き従う。

( ´_ゝ`)「なんだ、早速か。気が利く奴だな、気に入ったぞ」

(´<_` )「ウチに来て妹とファックしていい、ってヤツか?」

( ´_ゝ`)「本当にしたら殺すけどな」

先程までと同じ軽口だが、顔に笑いはない。


47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:08:46.09 ID:NzY1ZkG10
从;゚-从「……!」

緊張に、高岡の全身が強ばる。
ドクオはその高岡の横顔を無表情に見、壁に据え付けられたモニタ付きのインターフォンを
顎で示した。

('A`) 「出ろ」

从;゚-从「……。……は、い」

頷き、モニタに向かう。
門扉のインターフォンに内蔵されたカメラが、来訪者の顔を正面から捉えているはずだった。
高岡は何度か瞬きをし、喫茶店でのジョルジュの言葉を再び回想した。


  _
( ゚∀゚)『いいか? よく聞いてくれ。……スタートの合図は、インターフォンだ。
     宅急便の配達員が、屋敷に行く。荷物は――』



震える手で、タッチパネル式のモニタに触れる。

从;゚-从「……」

('A`) 「……」

果たして。
……インターフォンのモニタに一面に映し出されたのは、運送会社のトレードマークが
入った段ボール箱の側面だけだった。


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:11:09.78 ID:NzY1ZkG10
高岡の後ろから、ドクオは僅かに眉を寄せてそれを見る。
遅れて覗き込んだ兄弟は、顔を見合わせて苦笑した。
屋内の状況を知って知らずか、暢気とも言える声がスピーカ越しに届いた。

    『こんちはー。宅急便です』

从;゚-从「……」

高岡は振り返り、おずおずとドクオの表情を窺う。

ドクオは目を細める。
解像度の低いモニタに映る、箱を支える左手。
時折その影から見える身体の体格を、しばし観察する。

('A`) 「入らせろ。
    ブーン」

ブーンは頷き、大儀そうに立ち上がると、入り口の両開きのドアに向かった。

高岡はパネルを操作し、門扉のロックを解除する。
荷物を持った男が屋敷の入り口、両開きの木製のドアに辿り着くには、数十秒から一分の
間があるはずだった。

ホールの中央、ドアの正面にブーン。
奥の階段脇に高岡、そしてドクオ。
階段の反対側の脇には、携帯電話を握ったまま手すりに肘を突いた兄者、その後ろに弟者。

五対の目が、重い木製のドアを見た。

その彼等の目の前で、ドアがノックされた。


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:13:20.67 ID:NzY1ZkG10
ドア越しに声が響く。

    『毎度どうも。荷物のお届けに上がりましたー』

('A`) 「開けろ」

ドクオに視線で促され、高岡が進み出る。
四人の視線を浴びながらゆっくりとドアに向かった。

从;-∀从「……っ」

他の四人に背を向ける。
誰にも表情を読み取られないのを確認して、高岡は一度、強く目をつぶった。
肩を上下させないように堪え、細く長く、深呼吸する。

入り口のドアノブを掴む。
汗ばんだ手で滑りかけるノブに力を籠め、ゆっくりと押し開いた。

大きな段ボール箱を左腕一本で身体の前に抱えた配達員が、そこに立っていた。
箱に遮られ、誰からもその顔を見ることはできない。

(   )「どーも。阿狐ファイナンスさんから、花のお届け物です。
     えーと……お祝い物みたいなんで、揺らすと危ないっすね。
     中に置かせて貰っていいすか?」

从;゚-从「は、はい」

箱の向こうからの言葉。


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:15:46.35 ID:NzY1ZkG10


  _
( ゚∀゚)『荷物は――花だ。
     最近グループの傘下に入った、阿狐ファイナンス、って会社の名前を借りて送る。
     ……それで、だ。ここからが大事だ。よく聞いてくれな。荷物が行ったら――』



脇に下がり、高岡は男を見送る。
運送会社の制服に、キャップを深く被った男。

从;゚-从「……」

その高岡の目の前を擦り抜け、箱を抱えた男は屋敷に踏み込んだ。
片腕で箱を器用に支え、ホールの中央に向かう。
その段ボール箱を、配達員の正面から伸びた手が不意に押し止めた。

( ^ω^)「――おっと、そこまででいいお。
      ご苦労様、だお」

正面が見えていない男は、無言で立っているブーンの存在に気付いていなかった。
予想しない抵抗にたたらを踏み、立ち止まる。

( ^ω^)「そんなに気を遣わなくていいお。
      重かったお? こいつは、ここで預かるお」

男の手から箱をもぎ離し、床に放り投げる。

大きさの割に軽い音を立て、箱は角を凹ませて床を転がった。


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:17:52.43 ID:NzY1ZkG10
从;゚-从「あ……!?」

(;   )「お、ととっ――!」

( ^ω^)「ん? どうしたんだお?
      配達員のクセに、荷物を手放すのはイヤかお?」

(   )「……あ。いや、待ってください。
     箱に伝票があってですね、ハンコ貰わないと……」

言いながら俯き、転がった箱に歩み寄ろうとする。
だがブーンは最後まで喋らせずに歩み寄り、胸倉を掴み上げた。

( ^ω^)「ハンコ? んなモン後で幾らでもくれてやるお。
      とりあえず、ゆっくりくつろいで行くと――いいおっ!」

男が目深に被ったキャップを剥ぎ取る。
そのまま拳を固め、晒された顔に向かい振り上げる。

(# ^ω^)「この――!」



――その拳が、止まった。






58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:20:15.39 ID:NzY1ZkG10
(; ^ω^)「……あ、ありゃ?」

頓狂な声を上げ、目の前の男を見る。

('A`) 「……」

ドクオは黙って片眉を上げた。
その配達員は――



(;´・_ゝ・`)「……あ、ああ、あの。ハンコ……」



無精髭の私立探偵とは体格、声こそ近いものの、正反対の柔和な顔立ち。
配達員は、ジョルジュではなかった。

( ´_ゝ`)「おい、ドクオさんよ。あのヘタレ顔がその探偵とやらか?」

('A`) 「……違う」

声に微かに苛立ちを滲ませ、ドクオは首を振る。

床に転がった段ボール箱に近寄ると、側面を蹴り上げた。
箱はひしゃげて破れ、収められていた荷物がその隙間から覗く。
さらに屈み、隙間に手を掛けて箱を破いた。


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:22:25.85 ID:NzY1ZkG10
('A`) 「……ち」

入っていたのは、竜舌蘭だった。
床に落ち、蹴り飛ばされた衝撃でビニールの包装が破れ、千切れた花弁が箱の内側に
散乱している。

(´<_` )「あーあ。社長の花、ぼろぼろだぜ。
      ドクオさんよ、あんたが立て替え払いでもするか?」

('A`) 「黙れ」

吐き捨てて立ち上がり、玄関ドア脇の窓から屋敷の庭を見る。
門扉の脇に、運送会社のバンが止まっているのが見えた。

从;゚-从「……」

('A`) 「そいつはいい。
    外の車を、見てこい」

(; ^ω^)「わ、分かったお」

屋敷の周囲にも、数名の見張りがいる。
懐から携帯電話を取り出しながら、ブーンは玄関を走り出ていく。
解放された配達員が、情けない声を上げて床に尻餅を付いた。

弟者が、兄者の肩越しに何事かを囁く。
兄者はドクオと哀れな配達員に交互に視線を走らせ、低く笑った。


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:24:33.16 ID:NzY1ZkG10
('A`) 「……」

彼は、苛立っている。
兄弟の視線に気付く様子はない。

違和感を覚えていた。

この配達員は、ジョルジュではない。単なる誤認であるのなら、何の問題もない。

だが。
それなら、何故この男はジョルジュと誤認されるような行動を取ったのか。

この配達員の背格好が探偵に似ているのは偶然だろうか。
傷付いた探偵と同じ右腕を使わずに荷物を運んでいたのも、偶然だろうか。
偶然以外の解答はあり得ないはずだが、不自然だ。

兄弟は、既に侵入者の報に興味を失い、ドクオを横目に見ながら会話を続けている。
窓の外では、ブーンが両腕を振り上げ、黒服を伴って門扉の外に駆け出して行った。



――その場に残された誰もが、配達員の登場に気を逸らしていた。

従って、ブーンが配達員に掴みかかってからの騒ぎに紛れ、思い詰めた表情の給仕が
姿を消していたことに気付く者は、誰一人としていなかった。


63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:26:55.30 ID:NzY1ZkG10
――何人かの黒服の姿が、遠くの路上にある。

ジョルジュはそれを見て衣服の襟を正し、ルームミラーを覗き込んだ。
  _
( ゚∀゚)「平日の昼間っからご苦労なこった。
     そうじゃなきゃ、ここまで苦労した甲斐もねえけどな」

ルームミラーに映る彼の顎には普段の無精髭はない。
丁寧に剃られ、髪も整えられていた。
  _
( ゚∀゚)「ギコ社長殿の短気に感謝だぜ。
     上司は無能な方が扱いやすいって言うけど、ありゃ真理だな」

ルームミラーに映る黒服のうち一人が、懐から携帯電話を取り出し耳に当てる。
じきに慌てた様子になり周囲に声をかけると、慌てた様子で歩調を早めた。
彼はそれを、目を細めて見据える。
  _
( -∀-)「さて、と。
      あとは出たとこ勝負……だな」

目を伏せ、腕を組む。
これから起こす行動の成功を祈り、しばし瞑目した――


64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:27:28.74 ID:aFT9sgYr0
これはショタしぃのだったよな

続けてくれたまえ


66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:30:28.88 ID:NzY1ZkG10
(# ^ω^)「ああ、そうだおっ! 運送会社! 外の車だおっ!
      そいつを止めるんだお……うるさいお! お前らは黙って従ってりゃいいんだおっ!」

携帯電話を握り締めたブーンが怒号を発しながら門扉を駆け出す。周囲の黒服に指示を
飛ばしながら、門の外、数十メートルの位置でアイドリングする運送会社のバンを指差した。

バンは屋敷の反対側、すなわち右側の路上に停車している。運転席の様子は、近付くまで
覗き込むことはできない。黒服にバンの進路を塞がせ、そのまま彼は道路に面した助手席の
閉じたウィンドウを力任せに拳で叩いた。

(# ^ω^)「開けろ! ドアを、開けるんだおっ!」

窓の内側、運転席には、帽子を外した男が深く腰掛けている。日光を照り返すウィンドウ越しには
その顔立ちは視認できない。その男には声は届いておらず、腕組みをしたまま顔を伏せている。

(# ゚ω゚)「こいつ……!」

痺れを切らし、ドアを蹴り付ける。ドアの取っ手を掴み力任せに引いた。
ドアはロックされていない。硬い音を立てて開き、運転手は横顔をいきり立つブーンに晒す。

運転席の男は顔を起こし目を擦る。
思いだしたように整えた髪を撫で付け、無言でブーンを見た。



( ∵)「……?」



運転席の男もまた――ジョルジュではなかった。


68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:33:42.30 ID:NzY1ZkG10
  _
( ゚∀゚)「よ。約束、守ってくれたみたいだな。
  サンキュな。緊張したかい?」

从 ゚-从「……」

左腕を軽く上げて挨拶するジョルジュを、高岡は眉をしかめて見遣った。
その表情は疑問を通り越し、むしろ嫌悪に近い。
  _
( ゚∀゚)「あー、悪かった。そんなカオしないでくれよ。
     敵を欺くにはまず味方から、って言うだろ? 手垢のついた言葉だけどさ」

从 ゚-从「私は、あんたの味方じゃない」

高岡は、渋面で即答した。



――高岡がジョルジュを出迎えたのは、屋敷の裏門だった。



屋敷の正面入り口、ブーン達がバンを追い飛び出した、そして先日ジョルジュがビラを
舞い込ませた門扉。そことは屋敷を挟んで反対側に位置する、使用人用の通用口だ。

門は平常時は閉ざされており、内部の人間が鍵を開かない限りは侵入はできない。その
ため、外部からの侵入者を警戒していた屋敷の人間にとって重視すべき場所ではなかった。


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:36:30.07 ID:NzY1ZkG10
無論、屋敷の周囲を巡回する者はいた。
だがそれも、先程の騒ぎで正面入り口前に集められている。
結果として屋敷の「守り」は、正面以外は疎かになっていた。

そして、それだけではない。

从 ゚-从「……その服装」

高岡は彼の服装を見遣り、少し眉を上げた。

彼の身なりは、これまでの物とは違う。髭を剃り、髪を整えている。
そしてくたびれたジャケットではなく、ダークグレイのスーツを身に着けていた。
ちょうど、屋敷の警護に当たる男達が着ているのと全く同じ物だ。
  _
( ゚∀゚)「ん? ああ、似合うだろ?
     ……ウソウソ。目眩ましにはなるかと思ってね」

答え、髭のない顎を撫でる。

他人の服装を見れば、どの程度金がかかっているか分かる。
よほど手の掛かったオートクチュールでもなければ、ブランドまで判断が付く。

目の前にいる人間の服装を値踏みし、値段を弾き出す。
それは、前職からのジョルジュの癖だった。

裏口から侵入したとは言えども、全くの無警戒だったわけではない。
だが、遠巻きに見られる程度であれば、十分すぎるほど偽装効果はあった。
あとは下手に警戒などせず、堂々と裏口を潜ればいい。


71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:38:49.03 ID:NzY1ZkG10
从 ゚-从「……」

高岡は無言で彼の顔を見る。
そして、先程の玄関ホールでの出来事を思い返した。


  _
( ゚∀゚)『荷物が行ったら――君はこっそり、裏口に回って鍵を開けてくれ。
     配達員は、そのまま放っておいていい。理由は、そのときになったら分かるからさ』



从 ゚-从「……なんなの、あの人たち。偶然とは、思えないけど」

ジョルジュの彼女への依頼。
その結びを回想し、高岡が疑問を発する。
  _
( ゚∀゚)「ああ、あれね。もちろん、れっきとした運送会社の従業員……じゃないぜ。
     あれはね、『役者』。つっても、テレビドラマに出たりはしないけどね」

从 ゚-从「……役者?」
  _
( ゚∀゚)「そう。ただし、サクラ専門の……ね」

答え、髭のない顎を撫でる。


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:41:21.16 ID:NzY1ZkG10
  _
( ゚∀゚)「ほら、良くあるだろ? ワイドショーのインタビューに答えたり、徹夜でファーストフードの
     新製品の発売日に並んだりさ。変わったのだと結婚式の披露宴で、新郎新婦の友人の
     水増しをするために呼ばれたりとか。ああいうの専門の、役者がいるのさ」

从 ゚-从「……」
  _
( ゚∀゚)「ちょっとは警戒してくれないと囮にならないしな。
     体格がよく似たヤツに右肩を怪我した振りして、顔も隠してもらって、ってワケ。
     んじゃ、お邪魔するよ」

高岡は、話を続けながら屋敷の入り口に向かう彼の口元を見詰め続けていた。
話の内容は、良くは分からない。

だが、変装に、陽動。これほどまでの手段を講じてまで、彼はしぃを助け出すつもりなのだ。
そのことに改めて驚きを覚えていた。
そして、彼のことを語ったしぃの笑顔を、思い出していた。

从 ゚-从「……あんた。そこまでして」

思わず漏れた高岡の声に、振り返る。
屈託のない笑顔で応えた。
  _
( -∀-)「そうだよ。そこまでして、俺は……ははっ、自分でも驚いてる。
     まさか、人さらいの真似事なんてね」

高岡は気付くだろうか。
彼がただ義理のためにしぃを助けに行くのではないと、察するだろうか。
だが、どうでもいいことだ。


74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:43:50.34 ID:NzY1ZkG10
  _
( ゚∀゚)「そろそろ、行かせて貰うよ。あいつの居場所、前に聞いたとおりだよな?」

从 ゚-从「変わってない。
      二階の東側……入ってすぐの階段を登って、屋敷の反対側の部屋」
  _
( ゚∀゚)「ん。いろいろ、ありがとな。
     後は俺を通したのが社長サンにばれないように、その辺に隠れてなよ」

从 ゚-从「……」

ジョルジュは左手を上げ、返答を返さない高岡に向けて肩越しにひらひらと振る。
そのまま開かれた戸から屋敷に、一歩、踏み込んだ。



从 -从「――待って」



その背中に、別れを告げたばかりの相手の声が掛かる。
足を止め、無言で振り返る。
  _
( ゚∀゚)「何だい? まさか、危ないから行かないで……なんて、言わないよな。
     言われたら考えちゃうけど……なんてな」


75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:45:57.96 ID:NzY1ZkG10
从 ゚-从「……」

高岡は、自ら彼を呼び止めておきながら動かない。
ただ腰の前に両手を組み、微動だにせずに彼の目を見る。
猶予はない。だがジョルジュは、ただ高岡の言葉の続きを待った。

高岡はやがてゆっくりと項垂れ、目を閉じる。
午後の太陽が、顔と給仕服の白い襟元に濃い影を落とした。

从 -从「……お願い。あの子のこと」

彼は、答えなかった。ただ頷いて、高岡に背を向けた。



音を立てずに裏口のドアが閉じた後、そこには俯いたままの高岡が残された。
その口元が微かに動き、何事かを呟く。

从 -从「……には。
      ……もう……」

だが、それを聞く者は「彼女」自身をおいてはいなかった。





77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:50:41.94 ID:NzY1ZkG10

                      - 5 -



――パーティは、終わった。

   今は、限られた「特別なお客様」だけが、この部屋にいる。



从* -从「う……くっ……」

(* - )「はっ、はぁっ、はあ――っ……!」

私たち二人の声。
それを見つめているだろう社長と、そして何人も何人もの、ぎらついた視線。
その正確な人数は、私には分からない。

(,,゚Д゚)「……くくっ」

部屋は明るい。けれど、目の前に誰がいるのかは、私も……おそらくあの子も、
知ることができない。

私は、部屋の真ん中に立たされている。

服装はあの時のままの給仕服……そして、股間の革製の拘束具もそのまま、私が
射精してしまった時のまま。股間を被ったその部分の脇から精液が漏れて、太股を
伝って流れる感触が生温かい。



78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:53:06.00 ID:NzY1ZkG10
从* -从「……っ……!」

私たちは、目隠しをされている。股間を拘束するのと同じ黒い革の、大きな眼鏡の
ような形をしたアイマスクで両目を覆われている。だから、周囲は何も見えない。

そして、両脚を大きく開き、長いスカートとエプロンの端を持って、胸の高さまで
引き上げ、精液に濡れた拘束具を……部屋の中にいる「お客様」達に向かって……
晒け出している。

肛門に突き刺さったバイブレータは、ぶぅぅん、と、振動しながらくねる。
拘束具から突き出たその取っ手の部分が、緩やかに波打ちながら回転している。

从* -从「……、ふっ、は……っ」

(*///)「っ、うっ、く、ううぅ……ぅっ!」

きっと、しぃも同じだ。
同じようにバイブレータで責められ、目隠しをされて、見えない誰かに向かって
その縛り付けられた股間を、広げているに違いない。

(,,゚Д゚)「なんだ、もうお漏らしをしているのか?
    恥ずかしい奴だ。我慢はできなかったのか……くく、くっ」

楽しくてしかたがない、と言うように、社長の声がする。
私をこうしたのは社長自身なのに。そして周囲の人たちも、それを知っている
はずなのに、くすくすと笑うだけだ。

……変態。

そんな囁き声が聞こえて、私は唇を噛んだ。


79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:54:58.17 ID:NzY1ZkG10
(,,゚Д゚)「しかし……これでは、楽しみようがないな。なあ?
    皆、不満そうだぞ? なあ……高岡……しぃ」

そう、声が聞こえる。
同時に乾いた指が私の腰に回されて、腰の後ろにある、金属の留め具に触れる。

从; -从「――っ!!」

かちり。
そう音がして、締め上げられていた股間が解放された。

从;///从「あ……ぁ、ああぁ……!」

汗を吸い込んで湿った革が外されて、部屋の空気を、ひやり、と感じる。
精液が溜まったペニスの部分の覆いが床に落ちて、そこに溜まっていた精液が
とろとろと流れ落ちるのを感じる。

閉じ込められ続けていた私のペニスは、白濁した精液を滴らせて、どろどろに
なって……また、勃起する。
私と同じことをされたのだろう、正面から、しぃの押し殺した悲鳴が聞こえる。

(; ー )「あうっ、う、ぐ……っ……」

ペニスと同じように、肛門に収まっていたバイブレータも支えを失った。

外れた革の拘束具は、開いた両脚の膝の辺りに絡まっている。そのベルトに振動を
伝えて揺らしながら、バイブレータが自重で、少しずつ、私の直腸から押し出される。
少しずつ、少しずつ……自重で下がり、抜け落ちようとする。


81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:57:00.45 ID:NzY1ZkG10
从*///从「う、くうぅ……っ、はぁ、っ!」

見られたくない……こんな恰好で、こんなものを排泄器から吐き出すところなんて、
誰にも見られたくない。脚を開いた不格好な姿勢のまま、私はどうにかしてそれを
体内に押しとどめようと、両脚の内側に、括約筋に力を入れる。

けれど、その努力も虚しい。
いままでずっと、長い時間責められ続けてきた私の筋肉は弛緩しきってしまっていて、
どんなに力を入れても思い通りに動いてくれない。

(,,゚Д゚)「どうした? まだ、無駄な抵抗でもするのか? ん?
    まあ、いい。見ていてやる。……手は、使うなよ」

手を使えば、抜け掛かったこれを止めることはできる。
けれど、手はスカートを持っていなければいけない。だから、両手を動かすことはできない。

从*///从「ふッ、はあっ……はっ、あっ、く……っ!」

少しずつ、男性器を模したバイブレータの黒い本体が、私の股間を押し開く。
そして、徐々に体外に押し出されてくる。

嫌だ。見られたくない。こんなもの、こんなものを出す所を見られたくない。

でも、もう限界。


83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/14(日) 23:58:56.51 ID:NzY1ZkG10
从*///从「っあっ……嫌……いや……っ!」

どんなに力んでも止まらない。
それどころか、逆に締め付けた分だけ振動が肛門の筋肉に伝わって、直腸がえぐられて、
私は……もう……嫌……見られたくない……!

――――ずるりッ。

弛緩した肛門の入り口が、あっさりと、バイブレータの先端の膨らみを押し出した。

从*///从「は、ぐぅっっ!!」

私のその、入り口の筋肉は、潤滑剤と一緒にバイブレータを一気に吐き出した。
膨らみに一気に押し開かれた刺激が悲鳴を隠せないほどの鋭い快感を身体に送り、
腰を跳ね上がらせる。

くずおれるになるのを堪える私の耳に、床に落ちたバイブレータの鳴動音が残っていた。



84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:00:49.67 ID:RsMU/GEa0
すぐに何人かの手が伸びて、私は着ていた給仕服を剥ぎ取られ、床に転がされた。
絨毯に横倒しにされた私の目の前に、誰かの身体が音を立てて落ちてくる。

(: ー )「やぁっ……っくっ!」

顔に着けられたアイマスクに、同じような素材のものがぶつかり、声が上げる。
しぃだった。やはり、私と同じように目隠しをされている。

从; -从「……しぃ……っ」

(* - )「……? あ……高岡さん、っ」

私たちは声を掛け合い、互いの存在を確かめる。手探りで姿勢を起こして裸の
身体をまさぐり合い、互いの手に触れると、それを握り合った。

(; - )「高岡さん、怖い……。
     何も見えないの、ボク……怖いよお……」

从 ゚-从「……っ」

両手に、あの子の手がすっぽりと収まっている。その手は小刻みに震えている。

……私には、何もできない。この子の手を、震えを止めてあげたいのに、何も。

(*///)「ボクっ、あっ……う、やッ?」

あの子の手が、ぐい、と強く引かれた。
後ろに立った誰かが、私からあの子を引き剥がしたのだ。
そう気付いた瞬間、私の両手も暗闇の中から、強い力で上に引かれた。


86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:02:39.06 ID:NzY1ZkG10
(*///)「あぐっ……う、たかお、か、さ……ぅ! う、うぶッ!?」

柔らかいものに口を塞がれたような、しぃの悲鳴。何をされたのかは想像するまでもない。
すぐに、私も同じ「もの」を、口に捻じ込まれたから。

从*///从「あ、ふッ……ううぅっ、ンむ――ッ!」

ねっとりとした、独特の匂いをした粘液が絡みついた、勃起した男性器。
私の後頭部の髪を掴んだ手の持ち主が、それで激しく、私の口を犯す。

从*///从「うッ、んぐッ、ふ……あ、はっ!」

目が見えないせいで、動きの呼吸が掴めない。何もできないまま、私はその手の
なすがままになった。口に含んだペニスを傷付けないように、反射的に歯を浮かせ、
口を窄める。

ぐじゅ、ぐじゅ、と口に溜まった唾液が音を立てる。

从*///从「ん、ふッ、んんッ、んんん、ッ――!!」

四つん這いになり掛けた姿勢の私。その私にペニスを加えさせているのとは
別の誰かが、私のお尻を掴み、握り締める。女性のもののように柔らかく、大きな
そこを左右に押し開いて……その手は……弛緩した私の肛門に、指を押し付けた。

从*///从「んんんんんん、んううううぅぅっ!!」

そこには、もう力は入らない。拒むこともろくにできず、私の直腸にその指が、
すんなりと侵入した。指の関節の節が入り口の輪状の筋肉を擦り、根元まで潜り
込んだ。


87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:04:17.14 ID:NzY1ZkG10
从*///从「んッ! んんんん、ぅ――ッ、ぅぁ――ッッ!!!」

お尻と口を犯され続ける私の、膨らんだ胸の先端の乳首が……また別の腕に、
ぎゅう、とつままれ、上に引き上げられた。

そこは、触れられれば、おそらくは女性のものと同じように快感を感じる。
興奮すれば、硬く張って敏感になる。膨らんだそこを、平べったくなってしまう
くらい強く、力を込めて押しつぶされ、乳房が持ち上がってしまうほど引かれる。

痛い……!

それでも、口をペニスで犯されている私は、首を振ることも叫ぶこともできない。
三対の腕に押さえつけられ、口を、お尻を、乳首を、何の遠慮もなく責められて、
私は声一つ上げられない。

口の中で、唾液まみれのペニスが大きく膨らんで脈打った。

びくん、びくん、と震え、開いた先端から溢れ出た精液が頬の内側の粘膜を叩く。
強い匂いと、舌にまとわりつくような感覚が、舌が痺れるほどの苦味と塩辛さを
伴って私の口いっぱいに広がる。

从;///从「んくッ、んぶぅ――っ……!」

そのペニスの持ち主は、まだ硬さを保っているそれを口から引き抜いてくれない。
目に涙を溜め、えずきそうになりながら、それを何度かに分けて飲み込む。
濃い精液が食道の内壁に粘りつき、いつまでも残っているような感じがする。



88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:06:03.51 ID:RsMU/GEa0
くくっ……と、社長の笑い声が、すこし遠くで聞こえる。
あの子の声にならない声は、社長よりずっと近くで続いている。

まだ。
まだ……「お客様」は、いる。

从*///从「こほっ……ふう、ぁ……あ……っ!」

お尻に差し込まれた指が、まだ直腸に残っている潤滑剤を掻き出すように動く。
両方の乳首を苛めていた手は、乳房全体を掴み、形がいびつに歪んでしまうほどの
力で弄んでいる。

不意に右肘の上辺りを骨ばった腕が掴み、持ち上げた。

从*///从「あ……、う……っ」

閉ざされた視界の向こうで、支えられた右腕の先が熱いものに触れる。
それは、勃起したペニスだった。触れ……と、無言でそう命令されている。

从*///从「ん……くぁ……っ……!」

乳房と肛門を責められて、不自然な体勢のまま、そのペニスを右手で包み込むように
握る。勃起した、乾いたそれを、ゆっくりと、前後に往復させてしごく。

亀頭が完全に露出するまで下ろし、大きなストロークでゆっくりと動かす。
何度も、何十度も、その誰かのペニスが膨らみ、震えるまでそれを繰り返す。


90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:08:41.88 ID:RsMU/GEa0
細かい震えが掌に伝わってきて、右腕を掴む手も震え始める。
それに気付いてからは、徐々に手の動きを早めた。先端に溢れるさらさらとした液体が、
私の右手に合わせて、くちゅっ、くちゅっとリズミカルに音を立て始める。

すると、急にその手は私の腕を振り払った。頬の脇に、熱く、むせ返るような匂いをした
ものが近づけられる。それが私の顔に向かって、勢いよく液体を飛ばした。

断続的に液体……精液が飛び、私の頬と、目にかぶせられたマスクと、前髪に掛かる。
唇に射精された精液は垂れ下がり、顎から乳房に滴り落ちた。

从*///从「ぁ……は、っ!? っ……!」

両方の乳房の戒めが解かれる。それに続いて、胸元にもまた別の誰かの精液が飛んだ。
熱を持った飛沫が、胸の谷間に、腫れ上がった乳首の先端に掛かる。
その乳首に向かって、さらに突き出された他のペニスが激しく射精した。

从*///从「ふ、あぁ……ッ……ああ、はぁッ……」

……お尻を指で広げられたまま、私は口で、上半身で、女性の乳房で、女性のお尻と
太股で、何人もの精液を受け止める。
男でも女でもない私の身体は、見も知らない男達の精液にでどろどろに汚されていく。

乳房の間に溜まった精液が胸の谷間を通り、へその窪みを流れて、勃起した男性器にも
掛かる。お尻の谷間を、生暖かい粘液の固まりが、皮膚に跡を残して落ちるのが分かる。

それに私が感じるのは……くらい、暗い、欲望。


91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:11:10.32 ID:RsMU/GEa0
もっと……もっと、汚してほしい。

この身体は、こうやって汚されるためにあるのだから。

そのために、私はこうしているのだから。

嫌だ、なんて、もう考えられない。
ただ、もっと、壊れるほど、この身体を苛めてほしい。
それしか、考えられない。

あの子のことを……除いては。

誰かが私の顎を掴み、上に上げる。
照明の熱が火照った顔になお熱く、脳髄の内側まで粘液に浸されたように朦朧とする。

(,,゚Д゚)「……おい。これだけ可愛がって貰って、お礼もお願いもできないのか?
    悲しいな。お前達をそんな恩知らずに育てた覚えはないぞ?」

笑っている。私たちの飼い主の……無邪気でどこまでも残酷な、からかうような声。

(*///)「……う……あぁ……」

从* -从「……」

私は。


93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:14:10.82 ID:RsMU/GEa0
从* -从「……い……しま……す」

私は……嬉しい、はずだ。少なくとも、身体は悦んでいる。
それにこれが私のすべきことで、それを全うするのだから。

なのに、あの子がそばにいてくれるようになってからは、いつも……こうだ。

从*;-从「お願い……します。
      私に、もっと……もっと……ください……っ……。
      私たち、ご主人様のペットを、もっと、可愛がって……ください……」

私の表情は、笑顔。
けれど涙がアイマスクの隙間から流れて、言い終えると同時に頬を流れた。

(*///)「ボクに……っひ、っぐ……も、もっと、おしおき、して、下さいッ。
     お客、様っ、どうか……お願いッ、です、っ……!」

あの子の声が、聞こえる。
恐怖で引きつって、唾を飲み込みながら、震える声で哀願している。

助けたい。
そう思うのと同時に、後ろ暗い快感に、背筋が震える。

私は……異常だ。


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:16:38.37 ID:RsMU/GEa0
何本もの腕が私の腰と腕を掴んで引く。
私は両脚をだらしなく開いたまま腰を後ろに突き出した、前のめりの姿勢になった。

从*///从「は、くっ……!」

上半身がバランスを失い、床に両手を突きそうになる。
慌てて伸ばした両手が、ぬめる液体のまとわりついた柔らかい皮膚に触れた。

(; - )「きゃ……っ? っ、高岡、さん……?」

アイマスクの向こうから、あの子の囁き声が聞こえた。
声と一緒に、小さな両手が私の両肩に掛かる。力が抜けた腕は、あの子の身体と一緒に
ぐらぐらと揺れている。私と同じように、不安定な姿勢をさせられているのだろう。

両手にあの子の体温を感じる。

从 -从「……しぃ……」

たくさんの男たちに、私と同じように弄ばれて、精液にまみれた全身。
それでもこの子は、今この場で唯一の私の味方だった。

肩に腕を回して、身体を預ける。
私たちは下半身を囚われたまま、互いの上半身を支え合うように抱き合った。
アイマスクを着けさせられた顔同士が、こつん、と当たった。

(* ;o;)「たかおか、さんっ……、うくっ、やだ、ボク、もうやだよ、怖いよ……!
     何も見えなくって、みんな、ひどいこと、ばっかり……ッ!」

耳元から聞こえるあの子の声は、震えている。


96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:18:48.80 ID:RsMU/GEa0
从*///从「……ああ、しぃ……ッあっ!」

横から、誰かの手が私の乳首を嬲る。力任せにではなく、柔らかい指の腹で
勃起した乳首の側面を撫で上げるように、繰り返し刺激する。乳首に纏わり
付いた精液のぬめりが、その刺激を増幅した。

从*///从「っ、ふッ、あ、ぁああっ!」

(* o )「っあ、高岡さんっ、たかおか、っ、さん……ッ!」

これだけ激しく執拗に犯されて、けれど私はまだ射精していない。
私自身のペニスはもう、痛みを感じるほど充血して膨らんでいる。

大きく開いた脚の間、両脚の付け根。
どろどろにほぐれた私の肛門の筋肉に、熱い肉の塊が触れた。

太い、脈打つペニスが、私の直腸の入り口をゆっくりとこじ開ける。
めりめりと音を立てそうなほど太いペニスが、他人の精液を潤滑剤の代わりに
して、不格好に晒された私の内臓に侵入し始める。

痛い。不快。恥ずかしい。汚い。気持ち悪い。嫌だ。許して。辛い。泣きたい。
そして……気持ちいい。

私が憎悪する私自身の身体が何人も何人もの男に犯されることが、そしてそれを
この子の目の前で強要されることが、私には……これ以上ないほどの快感で……。

从*///从「ああッ、うううあぁッ!!」

堪えることができない。吠えるような声を上げて、しぃの肩に強くしがみついた。


99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:20:32.65 ID:RsMU/GEa0
肛門に挿入されたペニスの持ち主は、真後ろから刺し貫くように腰を前後に振る。
引き抜かれるたびに直腸が引きずり出されてしまいそうなほどめくれ上がり、
突き込まれるたびにそのペニスが腸壁を突き破ってしまうのではないかと思う。

(*///)「ぁぁ、あ……あああ……っ!!」

あの子の肩が一度大きく跳ねて、肩に回された腕に力が篭もる。

(*///)「ああ、あぐっ、ひぃっ!
     ぅ、い、いやああぁぁぁ……っ、あッ!」

私と同じように、身体ごと前後に揺さぶられる。
それで私は、あの子も私と同じようにお尻を犯されているのだと気付く。

从*///从「ああッ、あッ、ぐぅッ、あうッ!!」

(*///)「ああうぅっ、ボ、ボクッ、いや、やぁだ、あッ!」

もう力を入れることができないお尻に、ペニスが荒々しく出入りする。
後ろから突き上げられた私たちは、追い立てられるように上体を起こした。

すると腕が、私の太股を後ろから大きく抱え上げて持ち上げる。
私は、今度は片脚の膝だけを深く曲げ、思い切り持ち上げた不安定な姿勢になる。

从*///从「あ、ぐッ!」

重力と私自身の体重で、太いペニスが根元まで肛門にめりこんだ。
引き上げられ、落とされる。後ろから突かれている時と違って、逃げ場はない。


100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:22:17.13 ID:RsMU/GEa0
(*///)「ああ、あ、いた、痛いっ……やだ、やあ、ああああぁぁっ!」

あの子の身体も引き起こされ、私たちは、抱き合うような姿勢になって密着する。
腰の両側にあの子の両脚が当たり、絡む。私よりも小柄で軽いしぃは、恐らくは
両脚を、私の片足と同じようにM字に抱え上げられた姿勢で、同じように犯されている。

この子も、私と同じように精液で汚されている。潰れた乳房と下腹に、私の身体にあるのと
同じぬめりを感じる。密着したしぃの上半身は、勃起したペニスにあの子の下腹の皮膚と、
そしてあの子自身の勃起したペニスが時折触れた。

私たちの身体の中間に、誰かの腕が割り込む。
その腕は私の下腹を、太股を撫で……そして、勃起した私のペニスを掴んだ。

从*///从「ひ……あ、ぎッ!」

何の遠慮もなく、上下に動かされた。

从*///从「あ、ぐっ、くッ、あ、ああッ、うあああぁっ!」

機械的に、無感情に、その腕は私のペニスをしごく。
何も考えていないように、ただ等間隔で、腕を上下に動かす。

从*///从「あああああ、ああああ、ぁぁああああ、ああああぁ――ッ!」

舌を突き出し、喘ぐ。
口の両脇からだらだらと涎が流れ落ちるのが分かる。




103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:24:08.35 ID:RsMU/GEa0
体中を犯されて、それでも触れられなかった私のペニスに、一気に、単純で強い
刺激を与えられる。それは、すべてが崩れ落ちてしまいそうなほどの快感だった。

从*///从「あああ、あぁぁっ、うあああ、ああああ……ッ!!!」

片足立ちの姿勢で肛門を犯され続ける。
弛緩しきった肛門に、硬直したペニスが、ずん、ずん、と突き込まれる。
同時に、ペニスに機械仕掛けのような摩擦を与えられ続ける。

大きな指輪をはめた手が私の手を掴み、身体の前に導いた。
何も考えずに私はそれに従い、そこにあったものを……勃起した、わななくしぃの
ペニスを、喘ぎながら握った。

(*///)「ひッ……あ……ああ……っ!!」

可哀想な子。愛おしい子。

助けてあげたい、こんな目に遭わなくても済む場所へ、連れて行ってあげたい。

でも、今は、私の感情は……肛門とペニスに与えられる快感に押し流される。
ただ気持ち良くなりたくて、気持ち良くなって欲しくて、無心に手の中にあるそれを
必死で愛撫した。

从*///从「しぃ……しぃっ……ッ!!」

大勢の精液にまみれたしぃのペニスを両手で包んで、転がすように摩擦する。
くちゅ、くちゅ、と水音が立って、しぃのそこは敏感に、鋭く反応する。

(*///)「だ、だめ、ダメえっ、高岡さん、ダメ、だ、よっ!
     だッ、ん、んんうあああっ、ああああぁぁぁっ!」


106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:26:14.16 ID:RsMU/GEa0
……許して。
……もっと。もっと、気持ちよくなって。楽になって。
私は。私は……。

从*///从「ッ……しぃっ、しぃ、ッ……!!」

直腸に根元まで埋められたペニスが、さらに大きく膨らんだ。
内側からこじ開けられるような圧迫感に、私は背中を仰け反らせた。
背後から私を犯す男の肩に頭を預けて、それでもしぃのペニスを愛撫する。

しぃのペニスが、掌のなかから跳ね上がった。

(*///)「あ、や、ダメ、やめ……あ、ッああああぁぁっ、ダメぇっ!
     ダメだよ、高岡さんッ、ボク、もう壊れちゃうっ、うああぁぁっ――っ!
     そこッ、だめッ、熱いよ、お尻もッ、壊れちゃうよおおぉぉっ!」

……逃げられない。許してくれない。だから、せめて。

お尻の穴が熱い。ペニスが熱い。
視界は塞がれて、耳の奥でさざ波のような、ノイズのような音が鳴っている。

从*///从「……。大丈夫……っ。怖くない……よ、ッ」

囁いて、しぃのペニスを掴む。
掴んで、くすぐるように指先で撫で、さする。

(*///)「やあだ、ッ、いやッ、やだやだやだやだ……ッ……!
     熱い、お尻が、あついのッ、もうッ、おかしくなっちゃうよおっ、ひ、ぃあああぁっ!!」


107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:27:56.82 ID:RsMU/GEa0
身体の内側で、弾けるような感覚。

从*///从「ッ、っーー!!」

一気に、大量の精液を直腸に射精された。
熱を持った液体が、じわじわと下腹部に広がっていく。女性を妊娠させるための
男性の体液が、全くその用をなさない私の内臓に、どくどくと注ぎ込まれていく。

从*///从「ッ、あ、ッ……ぁ……ッ!!」

射精が終わると同時に、ペニスをお尻から一気に引き抜かれる。
くびれの部分が腸壁を擦り、腸に放たれたばかりの精液が掻き出された。
ペニスを摩擦する手の動きは止まらない。

私も、もう、射精を、我慢できない……!

从*///从「ぁ……う、はあぁ、ああああぁぁ、ッ……あ……!」

自分の腰が浮く。直腸に残っていた精液が筋肉の緊張に押し出されて、飛ぶ。
しぃの腰に片手を回して、ペニスを掴む手ごと身体を押し付けた。
腰を擦り付けるように動かしながら、残った片手でしぃのペニスをしごいた。

(*///)「ああああぁぁぁあああ、ぐッ、やっ、たかッ、ううあッ!!
     あッ、あッ、ああッ、あッ、あ、は、か……ッ!!!」

持ち上げられたしぃの両脚が、私の腰に絡む。
私のペニスを横から捉えた手の動きが、早くなる。


108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:30:25.45 ID:RsMU/GEa0
从*///从「あああッ、はあっ、あッ、あああ、あ……あッ、うあああああぁぁッ!!」

(*///)「やああぁぁっ、ンああああぁ――ッ!
     や、やだッ、お尻、がッ、かはッ、や、やあああああ……あああああぁぁっ!!!!」
     あ、ああッ、ううううああああやああああああぁぁ――ッ!!!」

しぃが、全身を大きく上下に痙攣させる。私の手の中にあったペニスが勢いよく射精した。
白い体液が、断続的に私の下腹部を汚していく。

そして私も、同じように、誰かの手ににペニスを握りしめられたまま、しぃの腹に向かって
射精していた。腰に絡んだあの子の足が引きつるように震えているのを感じながら、性交を
するように腰を前後に動かしていた。

从*///从「あ……ああ、っ……っ」

(*///)「っ……うう、.っ……あ、ぁ……っ」

互いの身体を密着させて、痙攣させる。

そして私達はそのまま同時に、床に崩れ落ちた。


109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:33:30.43 ID:RsMU/GEa0
从* -从「……っ……」

私は下腹部に掌を置く。そこには、しぃの精液が残っている。
それは他の男が出した物とは違って、汚いものだとは思わなかった。

从* -从「……」

……私は、この子を助けたい。

……けれど、私は……悦んでいた。
目隠しをされて犯され、しぃを射精させることを、確かに望んでいた。
この掌にあるのが、その紛れもない証拠だ。

私をそう躾けたのは、社長だ。
でも、しぃを責めたのは、紛れもなく私自身の意志だった。

私には、この子を助けることはできない。
私には、もう……できない。

(*///)「……うっ、うっ……っ、う、うっ」

絨毯に俯せになったしぃの、押し殺した泣き声が、くぐもって聞こえた。
私は、彼女の身体に触れようとして手を伸ばし……止めた。

从 ;-从「……っ……!」

ごめんね。

私には……あなたを助けることは、もう。


111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:36:04.90 ID:RsMU/GEa0



――屋敷の裏口に、高岡は独り立ち尽くしている。
掠れた声で、再び呟いた。

从 -从「私には。
      私には、もう助けられないから……だから。
      お願い……あの子を、助けてあげて……」

ジョルジュと名乗った男は、飄々とした態度の軽薄そうな男に見えた。
だがその意志と行動力は、高岡の想像を遙かに上回っていた。

強い意志と、それを隠すかのような浮ついた、油断のならない笑み。
その奥底に隠されている物を、高岡は知らない。
だが、しぃは知っている。そして、そのしぃが、彼に助けを求めている。

だから彼がしぃを助け出しこの屋敷を出ることを、高岡は初めて不確かな奇跡に
ではなく、祈った。

                                   <第六話 終>



112 :◆BXpnga8YvJwe:2010/03/15(月) 00:41:25.36 ID:RsMU/GEa0
回り道しすぎて、遅くなりました
次こそクライマックスということで、ここはひとつ


   
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:23:19.94 ID:zqFOtSte0
   何故かエロさを感じないんだけど

   支援


>>101
むう それは困る
ごめん

と、あと

今回のHシーンは、昔呼んだ漫画に影響を受けてます。が、タイトルも作者名も
失念してしまったので紹介できない
今回のと似たシチュエーションの漫画を読んだことある人、いたら教えてください


113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:47:51.06 ID:qRobS7FO0
お疲れ!
作者愛してる


114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:49:33.53 ID:xWJmH+Vq0
支援


115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/15(月) 00:50:15.75 ID:xWJmH+Vq0
って終わってたか 乙


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