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◆(,,゚Д゚)「もしもし○○?今すぐ来て!」~助け屋GU~のようです 十二日目 午前

前の話/インデックスページ/次の話

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 20:55:05.27 ID:apKxPqXf0


どこかの世界の、いつかの時間。
弱虫ですぐ泣いて、ほんの少しだけ変わっていて、……何よりとても優しい男の子がいました。
彼の周りには人も人じゃないモノも沢山いて、みんな彼と同じく“ほんの少しだけ”普通ではありませんでした。

…でも。きっとそういうものなのでしょう。
人には言えない事情や取り返せない過去なんて、誰でも一つぐらいは持っているものです。
変わることも、進むことも、強くなることも、中々できないもので。


――それでも今日も、きっと明日も明後日も、彼等は助け合って生きていきます。
「きっと誰だって心の底では寂しいんだよ」
……これは、そんな物語。


(,,゚Д゚)「もしもし○○?今すぐ来て!!」~助け屋グロウアップ~のようです



十二日目 午前
『潜入、公立西部VIP淳中等教育学校 ――学園の管理者―― 』




17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 20:58:31.95 ID:apKxPqXf0
――どこかの世界のいつかの時間。
言ってしまうと生徒会室だ。末者達が通う高校の、階数にして六階に位置するその場所。


ミ*-∀-彡「…………」

春休みにも関わらず、登校し生徒会活動を行う彼。
如才ない会長は窓から外を眺めていた。時間としてはちょうど夕刻。部活動が終わり、生徒が帰る時間だ。
…にやにやと。それは偽善的な微笑みを浮かべた男だった。


寝癖なのか何なのか判別に困る髪型。
身体中から「適当加減」が滲み出ており、いかにもな“ただの若者”。
顔立ちも普通そのもので唯一目立つとすれば……いや、目立つところなど一つもない。とにかくは――普通の高校生である。

ミ*゚∀゚彡「なぁ、スパム。『駕籠に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋を作る人』って言葉、知ってる?」

ヽiリ,,^ヮ^ノi「知らない」

答えたのは、部屋の隅にある机でパソコンを叩いていた少女だ。
いやに小柄な体躯で、常時ニコニコと笑みを絶やさないことから実年齢よりも年下に見られることが多いが、彼女は今年高校生になる。
髪の毛が何故か一総だけ真っ白。その部分を束ねた妙な髪形が特徴と言えるだろうか。
それ以外は特に何の変哲もない少女だった。


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:01:08.41 ID:apKxPqXf0
少女が答えられないのを見越していたように、一応生徒で最も地位の高いはずの彼は言う。
振り返ることなく窓の外を見たまま。
正しくは――、

正門の前、背後からラリアットのような攻撃を受けている“血の凍るような美少年”を。
数人で仲良く連れ立って歩いているように見えるが、その実、彼は中心人物でありながら振り回されているだけである。


イ从゚ -゚)

――瞬間、視線が交錯したような気がした。
六階から見下ろす生徒会長と、つい先日まで孤立していた美少年。

ミ*-∀-彡「……適当に言っちゃうと、不平等だから世の中は成立してる、ってことかな?」

言いつつブラインドを下ろす。
生徒手帳には「津出諷」と書かれてあり、「ふー」と気の抜けた呼称を持つ彼は、面白そうに呟いた。
他人事だからこそ――楽しいという風に。

ミ*^∀^彡「秩序が多くあると大変だねぇ」

ふーは笑う。他人事でしかない事実を確認するように。
どんなことでも他人事にしてしまう自分を――嘲笑するように。


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:04:17.46 ID:apKxPqXf0
……………


从*-ーノリ「ははぁ、全打席ホームランにする方法、ですかぁ」

裏家業のような慈善事業のような趣味で性質で遊び。
そんな「助け屋」の社長はボロアパートから少し離れた自販機の前にいた。

…ちなみに解説しておくと。
・三月も終わりの時期にある占い師の弟子――というか今現在隣にいるルカが訊ねてきて依頼を申し込み、
・それが特に何でもないことだったのでタダで引き受けると答えたら、
・流石に悪いのでジュースでも奢りますよ、と言われた次第だ。

(,,-Д-)「ありえないよね……。皆は大体分かったらしいんだけどさ」

从*゚ーノリ「――んん?」

何かを思いついたのか、首を傾げる。
クリクリとした大きな眼には好奇の色が浮かんでいた。

从*゚ーノリ「……ああ、あると言えばありますね」

(,,゚Д゚)「本当に?」


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:07:08.41 ID:apKxPqXf0


――すると突然、

从*゚дノリ「じゃーんけーんっ!!」

(;゚Д゚)「え!?」

ぽん、と。大きな掛け声。
反射的にギコが出したのはグー。
対しルカが出したのはパー。つまりは彼女の勝利で、満足そうに微笑んだ。

从*^ーノリ「――こういうことです」

(;-Д゚)「???」

从*゚ーノリ「勝てると思った時にしか勝負をしなければ、負けはありえません!」

三すくみ拳。
その中でも「じゃんけん」に限定すれば、不意打ちの場合、大抵出せるのはグー。
不意では複雑な指令ができない。ただそれだけの話なのだが。
…ピンチヒッターだった“八重垣八雲”という少年が言っていたこともどうやらそうらしい。


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:10:10.23 ID:apKxPqXf0
「何故野球をしないのか」という問いには単純な答えがある。
全打席ホームランを打ちたい。――だから、“打てると確信した時にしか打席に立たない”から。
敵がレモナだったからこそ、彼は予告通りにホームランを打てたのだ。


しかし、

(;゚Д゚)「(――アレ?)」

从*^ーノリ「他にも、最強とか万能とか無敵とかって言うぐらいのポテンシャルの人なら、全打席ホームランも無理じゃないですねぇ」

(;-Д-)「(似たような話、前にも聞いたことある――?)」


…もはやルカの話など耳には入っていない。
その既視感。デジャビュ。
いや違う。記憶喪失故などという理由ではなく、むしろそれは未視感だ。

(,,-Д-)「(強さ云々時点に、“そもそも勝てない勝負をしない”って……)」

そこまで到達すれば、それは「勝負」ではないのだろう。
ただの必然。結果に至るまでの過程でしかない。
目先で刃を合わせているように見えながらも――実際はまるで別の場所を見据えている。


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:13:12.31 ID:apKxPqXf0
从*゚ーノリ「――聞いてます?」

(;゚Д゚)「ああっ、ごめん」

声をかけられ、想起・検索作業を中断するギコ。
馬鹿なことは自覚しているので、これ以上は無駄と判断したのだろう。ルカの方に向き直る。
自販機で買った缶ジュースを渡しながら少女は話を再開。

从*゚ーノリ「でも、そんな空恐ろしいこと誰が言ったんですか?」

(,,-Д-)「えと……なんだっけか…。レモナちゃんは、『葵ちゃん』とか――」

从*゚оノリ「おおっ!八重垣八雲さんですか!!」

(,,゚Д゚)「ああ、そんな感じの名前の人。…知ってるの?」

从*^ーノリ「知ってるも何も。あんな、見てるこっちが縮こまっちゃうぐらいのイケメンなんて、普通忘れませんよー」

同じ学校ですしね、と笑う。
彼女も彼も西部で最も大きな中学校であり高校、「公立西部VIP淳中等教育学校」の生徒だ。
六年ほど前に二つの高校と三つの中学を統合してできた、かなり大きな中高一貫校。

…そして、ルカの依頼もその学校に関するものである。


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:16:12.58 ID:apKxPqXf0
从*゚ーノリ「じゃ、さしずめ投手はレモナちゃんだったんですね?」

振り被って、投げる。
フォームもまるでなっていないある意味で女の子らしいシャドウピッチングを披露しつつ、女の子な高校生は言う。
二度ほど頷き肯定するギコ。

(,,゚Д゚)「うん。打たれて、悔しがってたって言うより……」

从*^ーノリ「“不思議がってた”って感じでしょ? そういう関係なんですよ、二人は」

一瞬恋人同士かと思ったがやり取りを見る限りは違うだろう。
美男と美女は上手く行かないのかなぁ、と呟く「助け屋」の社長は“顔が良い”の前に“人が良い”が来るお人好しだ。
彼女いない歴は長いが――それは間違いなく取り巻きの所為であろう。

从*-ーノリ「八重垣さん、ちょっと前までは寂しん坊だったんですけどねー……」

(,,゚Д゚)「(寂しん坊?) どういうこと?」

从*゚ーノリ「平たく言えば孤立してたんです。ぼっちちゃんですね」

普通の「友達が少ない」とは真逆。対極に位置している孤独。
有能で魅力的過ぎて、触れれば斬れるほど近寄り難い、抜き身の秋水。
…ギコなどとは何一つ被らないキャラだった。


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:19:06.77 ID:apKxPqXf0
从*゚ーノリ「ま、それはどうでもいいです」

真面目にファンクラブがあるような美少年を「どうでもいい」の一言で粉砕。
パン、と一度手を打って、話を依頼に戻す。

从*゚ーノリ「……話題が戻ってしまいますが、」

方向転換。
ボロアパートに向けて歩き始める二人。
すれ違った黒髪美人の若奥様に会釈をしつつ(占い手伝いの癖)、何故かルカが歩調を合わせつつ、話を戻す。

从*゚ーノリ「今日の依頼。――会って欲しい人、というのも『全打席ホームランを打つ』類の人です」

(,,゚Д゚)「え?その……葵ちゃんと同じ?」

从*^ーノリ「いえ。ちょっと違いますし、負けず嫌いなレモナちゃんとは本当に真逆の会長さん」

ギコが見るに、どうやら分かりやすくカッコいい「八重垣さん」よりも、妙な感じのある「会長さん」の方が好みらしい。
……いや。まぁ。なんと言うか。
恋愛朴念仁、典型的草食系男子、ギャルゲ主人公タイプのギコが女性にして言えることなど皆無。過分だが。

精々あの占い師との微妙な関係について「クリスマス何してたの?」と問いかけて動揺を誘うくらいのもので。
大したスキルはないのだ。(ちなみに「皆でパーティーしましたっ」と元気良く答えられた)


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:22:10.95 ID:apKxPqXf0
从*゚ーノリ「たとえば私は喧嘩に負けたことがないですけど――そんな感じ、です」

(;-Д゚)「う~ん??」

从*^ーノリ「殺人鬼が苦手なもの、な~んだっ?」

ギコ達の住むアパート。
軋む階段を二段飛ばしで上がりながら、シュッと指を指す。

从*゚ーノリ「正解は死人です。人殺しである殺人鬼は死んだモノは殺せない、って話です」

(#゚;;-゚)「――それは『死体』を『人間』としてカウントしない、という前提があって成り立つ問いです。ちょっと卑怯なのです」

人でありながら人ではなく、
妖でありながら妖ではない、
――でぃという猫又の少女は扉を開けて恭しく目礼をした。

(#゚;;-゚)「そのような『始まらないから終わらない、終わらないから始まらない』などという言葉遊びは……」

从*^ーノリ「まあまあ」

来たら分かりますって、と。
依頼人は、後方のギコと前方のでぃを交互に微笑みかけたのだった。


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:25:11.48 ID:apKxPqXf0
……………


公立西部VIP淳中等教育学校。
春休みも真っ只中、部活動を真面目にやる生徒しかいない時期だ。
晴れているのでグラウンドは賑やかだったが――校内は閑散としたものだった。

(,,゚Д゚)「ふわ、おっきい学校……」

(#゚;;-゚)「六年前に周辺の二つの高校と三つの中学を統合してできた最大規模の中高一貫校」

从*^ーノリ「よく知ってますね!」

(#゚;;-゚)「いえ」

パンフレットが、と目線の先には確かに簡素な案内板と机。
出鱈目に広いこの学校のことが簡潔かつ丁寧に説明されており、でぃの持つ地図もかなりの出来栄え。
誰が作ったのか知らないが、素直に感心してしまうギコ。


実を言えば、少女の依頼とはその製作者――生徒会長と会ってもらうこと、である。
風変わりな会長は噂に聞いた「助け屋」に興味を持ったらしい。
その為、今日は最低限の人員しかいない。社長と通訳代わりとガイドだ。


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:28:16.83 ID:apKxPqXf0


進む一行に迷う素振りはない。
パンフレットが優秀なのもあるが単に――学校で一番高い場所に位置するのが生徒会室なので、階段を上り続ければやがては辿り着くのだ。

从*゚ーノリ「あの人のお気に入りらしくてですねー、大抵いつもあそこにいますよ」

生徒会室。
より正しく言うならば“旧”生徒会室か。
統合による増改築に伴い、正面玄関近くに新しい部屋が出来たのだが、なるほど風変わりらしく伝統的な方を好むようである。

从*^ーノリ「…うん。師匠の初恋の人がいた場所ですか」

(,,゚Д゚)「ルカちゃんは気にしないんだね。そういうの」

从*゚ーノリ「え?」

心の底から意外そうな顔をする。
それは別に「私が初めての人じゃないとヤダ」ということではなく、――そもそも彼等は恋人同士でもない。
…とりあえずギコの知る限りは。

从*^ーノリ「もちろん、気にしませんよ。過去は過去ですから」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:31:10.03 ID:apKxPqXf0
从*^ーノリ「ま、久々の再会で過去の恋人に靡いちゃうのは最低だと思いますけどねー」

(;# ;;-) ギクッ

無自覚に、けれどピンポイントに心を抉る発言をする。
きっと毒舌の神に愛されているのだ。いや、そんなものがいるとはあまりにもぞっとしないが。

从*゚ーノリ「初めては大事にしないと駄目ですよ? 記念日系は。相手のも、自分のも」

(,,^Д^)「ギコハハハ!大丈夫、俺記憶喪失で誕生日覚えてないから!!」

…笑い話じゃない。
聞いてる方は全然笑えない。

(,,゚Д゚)「……でぃちゃんは?」

(#゚;;-゚)「私も同じです。特に覚えてはいないのです」

捨てられた子にとっては当然と言えば当然。
…ところがどっこい。朝比奈家の人間、現当主も御大も『正体不明』も死去した彼等の両親も――ギコの親友である彼でさえも。
皆、でぃの誕生日どころかスリーサイズまでキッチリ把握していたりするのだ。毎年色々言い訳をつけて気づかれぬようプレゼントを渡している。
今でも家にある服がすんなり着れるのは偶然でもなんでもなく、ただ“彼女の為に買い揃えてあるから”だ。
つまりは、朝比奈家とは一族全員、末代まで続くであろう――ツンデレだったのである。


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:34:09.17 ID:apKxPqXf0


――身の上トークを交えながら、四階、五階と上っていく。
踊り場の窓から見える景色は裏山。広葉樹が多い山では桜がもうすぐ咲きそうだ。
六階にあるという生徒会室から見ればさぞ綺麗なのだろう。


从*゚ーノリ「じゃ、行きますか」

その、部屋の前。コンコンとノックをし、返ってきたのは男の声。
適当なトーンに適当な色を滲ませた、普通の返答だ。

(,,゚Д゚)「おじゃましまーす」

立派な扉を開け――部屋に入る。
中にいたのは勿論高校生。

ミ*-∀-彡「御足労煩わせ申し訳ないです」

奥の机、立ち上がり頭を下げる姿は、決まり過ぎた学生というよりも一流商社マンが近いだろうか。
「御足労」の意味が分からなかったギコール・ハニャーンは適当に愛想笑いで流す。高校生より馬鹿だった。
ソファーに着席を勧める会長は――やはり、普通の高校生にしか見えない。



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:37:07.62 ID:apKxPqXf0
(#゚;;-゚)「(プギャーさんの忠告も、過保護過ぎの戦場慣れ過ぎですか……)」

“普通であることが不自然”という印象は、一重に事前に受けた注意の所為。
かの八咫烏は一通り話を聞き「自分は行きたくないですし出来ることならば行かせたくもないです」とまで言い切った。
話を聞いた、にしても名前や評判や見た目を聞いただけなので、やはり神経質になり過ぎだったのかと――、


――その瞬間だった。
客人を座らせ、茶菓子を並べ、お茶を煎れて――不自然なほど自然に言った。

ミ*-∀-彡「別にそんなに警戒しなくても。不信感があるのは分からなくもないですけどね。でも、過保護なのには同意です」

(,,^Д^)「ギコハハハ。そうですね~」

かちゃん、という湯飲みを落とす音。幸い中身は零れていない。
――戦慄。でぃは手が震えているのに気がついた。
思うことはただ一つ。

(;#゚;;-゚)「(今、口に出してないことに同意された……?)」

ミ*-∀-彡「別に心が見えるとか言う素敵スキルはありません」

(;#゚;;-゚)「(また――っ!?)」



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:40:08.87 ID:apKxPqXf0
相変わらず自分は座ることなく、立っている。
迅速な行動の為の下準備のように。

ミ*゚∀゚彡「…えっと、藤木直人でしたっけ? 人の嘘を見抜ける役をやってたのって」

从*^ーノリ「日本テレビのドラマの話ならそうですよー」

(;# ;;-)「(そんな、当主様じゃあるまいし……)」

ミ*^∀^彡「僕も朝比奈のご子息のように才能に恵まれていれば良かったんですけどね。ハハハ…」


――偶然、と言うには出来過ぎていた。
そう。例えるなら先ほどの話題、いつ実家に帰ってもサイズがぴったりと合う服があるような、そんな。

 双子との意思疎通。
 莫逆の友との雑談。
 目の前に自分がもう一人いるような、ありえない感覚。

ミ*^∀^彡「…ま、怖がらずに。適当に力抜きましょうよ」

善人としか思えないほど明るく津出諷は笑った。
それが偽善的な笑みだと気がついたのは――今のところでぃのみだ。


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:43:06.94 ID:apKxPqXf0


十二日目 午前



――鏡に向かっているのと似たような感じ、とでぃは言う。
阿吽の呼吸。鏡に映った自分に問いかけようとも答えは返ってこない。当たり前だ。
そうなることを分かっているからこそ自然であって、ありえない状況で起これば不自然でしかない。

見透かされ、揺さぶられの篭絡。
言葉遊びの矛盾論理。自然があるからこそ不自然があり――不自然があるこその自然。



…それはまた、次のお話であるのだが。




34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:45:07.10 ID:P2kfGlPqO



35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/27(土) 21:46:05.51 ID:apKxPqXf0
ありがとうございました。
なんか眠くて仕方ないのでもう消えます。


【雑談・持論展開】
独り善がりな正義、と聞いて好感を覚える人はあまりおられないでしょうが――自分は大好きです。
自分もそのタイプですし、言ってしまうと「地方公務員」あたりの人々は皆そうです。
……まぁ僕の見解でしかないですが。

十重二十重に偽った正義です。これの何が素晴らしいかと言えば、清々までの自己満足にあります。
「此度の問題は自分の責任なので責任取って仕事辞めます」ということが往々にして成立するということ。
…本当に利己主義な、自分と向き合っている人間は言い訳をしません。「俺が俺の為に行動したのだから達成できないのは俺の所為」と。

僕が王道・主人公を忌避するようになったキッカケは、きっとそれでしょう。
誰かの為と叫んで危険に飛び込む姿は危なっかしくて背筋が冷えはらはらして目も当てられない。
ただの人間なのだから、自分達のように独りを慎む――公私混同で滅私奉公する必要は何処にもないというのに何故、という疑問が。
好き嫌いとか善悪好悪とかじゃなく“性質的に”相容れない。…随分昔にそう思い、今も思い続けています。
本当に主人公が沢山いれば僕達なんていらないんです。社会的に上手くいくかどうかを度外視するなら。正義は強者を助けないのですから。


――さて。学園の管理者の登場。
別に何も起こりませんが、秩序が多くあるのも困りもの、という話を。
何も起こりませんとも。ギコは正義とも悪とも無縁な――馬鹿なお人好しですから。



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