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◆(,,゚Д゚)「もしもし○○?今すぐ来て!」~助け屋GU~のようです 十三日目 午後

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39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:20:27.08 ID:aNle1FRK0



君は僕を超えられない。
けど、君は僕に負けてはいない。
対称じゃなく対偶で、比例じゃなくて反比例。

 生きてる世界が違うだけ。
 見えてる景色が違うだけ。


君は一生超えられない。ずっとこっちには来れない。
多分、満足しないだろう。

だから――


|゚ノ*^∀^)「もしもし○○?今すぐ来て!!」~助け屋グロウアップ~の、外伝のようです



十三日目 午後
『ムコウガワ ――女神様が微笑んだ―― 』




41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:23:29.49 ID:aNle1FRK0
('、`*川「………あんまり、良い状況じゃないわね」

――指先で軽快に歌いつつ色っぽい溜息を吐く。
接客用の机に置いてあったノートパソコンを勝手に使用しての検索作業。
当然、持ち主はグダグダと文句を言ったわけだが、拳銃をチラつかせるとこれ以上部屋を壊されたくないらしく渋々了承した。

|゚ノ ^∀^)「良くない?」

まだ家出を続けるか、それとも大人しく帰るか。
自宅を飛び出しそのままの『最強』は、艶々とした栗色の髪を手櫛にかけながら聞き返す。
バーのマスター兼情報屋の女は「ええ」と些かうんざりしたように、

('、`*川「どうにも本当に“憑かれてる”らしいわ」

( ゚∀゚)「“憑かれてる”? ……幽霊か、――それとも生霊か」

('、`*川「そこで生霊が普通に出てくるのがアウトローね……まぁいいけどさ」


“何かは不明だが、何かに憑かれている”。さわりだけ言えば、そういうことになる。
この三人の中に専門家がいれば予想程度はできたのかもしれないが……それは、無い物ねだりならぬ無い者ねだりだ。
情報屋と、裏稼業ではなくなった男と、――強いだけの少女。
どこかの「助け屋」のように問題を上手くはないにせよ、優しく処理することなどできない。



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:26:26.67 ID:aNle1FRK0
('、`*川「それに良い状況じゃないのはね、」

盗人猛々しく、我が物顔で部屋の冷蔵庫を開けビールを取り出す。
プルタブを引き開け、一口だけ含み、飲み込んだ。
普段から付き合いで良い物を飲みすぎている所為か、あまり美味しいとは思えなかった。

それとも……
――胸糞悪い事情を知って、舌先が麻痺してしまったのだろうか。


('、`*川「憑かれてるだけならまだ良かったのよ。問題は、その先」

ぼんやりと光が灯る画面を向ける。
公卿姫御子。両親の職業は、会社員兼――霊媒師。

|゚ノ ^∀^)「これって……」

('、`*川「『神おろし』か『追儺(おにやらい)』か。どっちでもいいけど――」

 ……公卿司・公卿弓矢。
 数年前に死亡。死因は事故死とされているが、詳しい原因は不明。

('、`*川「――生きたまま身体を切り刻まれることになりそうね」



43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:29:26.11 ID:aNle1FRK0
……………


――凍てつくほどに、寒い夜だった。
冬は星が綺麗に見える。……そんなことを昔言われたことを思い出した。もっとも、何故かは忘れてしまったが。
けれど、理屈などどうでもいい。


 満ちた月が綺麗な夜だった。
 十三番目のレモナの星座がはっきりと見える夜だった。


|゚ノ ^∀^)「――み~っけた」

先ほど、――と言っても数時間は経っており辺りはすっかり真っ暗だが、とにかく同じ公園だ。
噴水の縁に腰掛ける彼女にレモナは声をかける。
髪が一総だけ白い。その、異様なまでに小柄な体躯は、もしかすると「依巫(よりまし)」として仕方ないことなのかもしれない。


ヽiリ,, -ノi「…………」


――公卿姫御子。あるいはスパム。
泣き腫らした眼を見るに、まだ“取られては”いないらしい。



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:32:29.45 ID:aNle1FRK0
レモナは、コツンと小石を蹴り飛ばす。
ふらふらと歩き回り……やがて、手近な木にもたれかかった。

|゚ノ ^∀^)「で? 一人で押さえ込もう、ってことかな?」

ヽiリ,, -ノi「………ぅ」

|゚ノ ^∀^)「近くに人がいると前と――親の時と同じ結果になった時に困るから、せめてもの配慮ってこと?」

今ならはっきりと分かった。…この周辺には、明確な意思を持って「人払い」が施されている。
しかし陰陽道でも神道でもない。西洋儀式魔術における結界でもない。
これは、ただの。

|゚ノ ^∀^)「『鬼道』だね。両親を死なせた力も使いようだね♪」

彼女の両親が憑かせたのか、祓ったのか。それはもはや分からない。けれど結果として二人は犠牲になった。
ここに来た理由は単純。ペニサスやジョルジュに言われたからではない。
一体どういう気持ちなのだろう、と。レモナは気になったのだ。


 意図せずして『親殺し』になるのは――
 ――どのような気持ちなのだろう





46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:35:27.51 ID:aNle1FRK0
悪意も敵意も害意もない。何も無い天使は、――残酷に。
どこまでも純粋で何も考えてないからこそ使える刃でスパムの心を抉る。

|゚ノ ^∀^)「刺し違えてでも“ソレ”を止めるーって決意があるのは分かるよ? …でもさ、一度失敗してるのに今日成功できると思うのかな?」

ヽiリ,, -ノi「………さい」

|゚ノ ^∀^)「結局ね、それぐらいが君の限界なんじゃない? 犠牲を無駄にしない為にも、諦めて――」




ヽiリ #゚ -゚ノi「――うるさいっ!!」

――水面が小さな拳で叩かれ、パァンと水飛沫が舞った。
何か怒っているらしいが……レモナにはそれが何故なのかがよく分からない。
理屈では分かっても、理解はできない。

ヽiリ #゚д゚ノi「アンタに私の何が分かるんだッ!何も知らないくせに!!」

|゚ノ ^∀^)「…………」

ヽiリ,, -ノi「私はッ……私は……」



48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:38:27.48 ID:aNle1FRK0
スパムの胸の内から、ドス黒いものが湧き出した。
それは憎悪や憤り。
両親を殺してしまったことだけではない。もっと曖昧で、もっと漠然としている。

ヽiリ # дノi「――自分の両親が、気づいた時には血だらけだったんだ!」

 この不条理で理不尽な世界。
 “世界そのもの”に対する――憤怒。

ヽiリ # дノi「――そしてそれをやったのは他でもない私だったッ!!」

行き場の無い怒りが、言葉という形を借りて。
噴出し、しんとした空気を揺らしていく。


ヽiリ #;д;ノi「――何が悪かったって言うんだ!私も、パパもママも、何も悪いことなんてしてないのに!!」


気がつけば――涙が頬を伝っていた。
たたらを踏み奥歯を噛み締める。目の前の何か分からない誰かを、睨み付ける。

ヽiリ,, -ノi「わたし、ぁ……」

――もう言葉は出なかった。



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:41:27.59 ID:aNle1FRK0


|゚ノ ^∀^)「……“何も悪くなかった”?」

――今まで黙って聞いていただけのレモナが呆れたように発言をリピートした。
馬鹿らしいと吐き捨てるように。あるいは、小さな子供が一生懸命作った砂の山を容赦なく蹴り飛ばすように。

|゚ノ ^∀^)「よく分かんないケド、それは違うよ。単に“負けた”って時点で大したことなかったんだ」

人差し指でクルクルと前髪を弄びつつ、コートを脱ぐ。
肌寒かったが止むを得ない。伝わってくるドロドロした感情が不快で仕方ないのだ。


 下賤で下劣。低級で低俗。
 くだらない後悔と葛藤。吐き気がするほど穢らわしい


|゚ノ ^∀^)「――“弱い”ってことは、既に一つの『悪』なんだよ」


それは――最強故の。
生を受けた瞬間より強者だった彼女にこそ、最も相応しい論理だった。





51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:44:29.33 ID:aNle1FRK0
ヽiリ # -ノi「アンタなんかに私の気持ちっ、が……――あっ!!」

反論とも言えぬ、支離滅裂な感情を紡ごうとした瞬間。
全身が――痙攣を起こした。


――ペニサスは少女は「てんかん」だと言った。
それは一部のみ正しい。確かにスパムは大脳付近に異常があるが――しかし、その異常はこの“乗っ取り”が原因に他ならない。

:ヽiリ; дノi:「あ、ぅぁ……。やだ、もう――やだ……」

“イレモノ”に比べ“ナカミ”が強大過ぎるのだ。
スパムという容器に入り切らないほどの強烈な異形が身体を侵食する。



:ヽiリ; дノi:「――――ううぁぁぁあああああああああああああ!!!」



――結局。レモナの意見が正しかったらしい。
奇跡なんてものがなくても世界は回る。『弱い』という『悪』である少女はあっさりと――乗っ取られた。



52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:47:35.77 ID:aNle1FRK0
……………


ヽiリ *゚∀゚ノi「――ふははっ!……随分と怒っておったのぅ」

濁った瞳が撫で回すようにレモナに向けられる。
そういう類の視線は初めてではなかったが、これは別格だった。
レモナ自身に通じるものもある――異形の威圧感。世界から選ばれ・弾かれたモノだけが持つプレッシャーだ。

顕現した化け物は竹馬の友に話しかける風に。
同属意識をありったけに込めた、愉しげな調子で話しかける。

ヽiリ *゚∀゚ノi「しかし酷いことを言うのう。お前さんにだって家族ぐらいいるじゃろうに」

|゚ノ ^∀^)「……家族?」

ヽiリ *゚∀゚ノi「そうじゃ。お前さんのような化け物を産んだ母上殿を、わしは見てみたいわ」

皮肉だった。けれど、戦うしか能のないレモナには通じない。
彼女は――何気なく返答した。

|゚ノ ^∀^)「いないよ、そんなの」



53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:50:42.72 ID:aNle1FRK0
ヽiリ ;゚∀゚ノi「……は?」

|゚ノ ^∀^)「だーかーらっ。僕に、両親なんて、いないの」

ぶつり、ぶつりと文章を切りながら言った。
滅多に語らぬ自身の身の上話。

|゚ノ ^∀^)「僕にとっての子宮は小さい試験管だった。僕にとっての子供部屋は気持ち悪いぐらい白い実験室だった」

ヽiリ ;゚∀゚ノi「お、おい……」

|゚ノ ^∀^)「僕にとっての育ての親はコンピュータで、僕にとっての初めて見た自分以外の人間は――」



 ――初めて殺した人間だった。
 
 遊び道具は猛獣と傭兵だった。食事は変な薬だった。
 
 ベッドは真っ赤な液体が満ちた硝子のケース。子守唄は規則的な電子音。管理してたのは二番目に見た人間。
 
 家と言えるものは研究所だったけど、それは最初の一回目に能力を発動した時になくなった。





54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:53:30.18 ID:aNle1FRK0
|゚ノ ^∀^)「――だから僕には家族を失う痛みなんて分からない」

想像すらできないよ――と。
同情して欲しいわけでも傷を舐めて欲しいわけでもない。
実直に事実を述べるだけで、何もない。最低限すら――ないのだ。


一つの理由もなく、僅かな決意もなく、あらゆる過去もなく、万別の大義もなく、あるべき意識もなく。
ただ、『最強』であるだけの少女。


ヽiリ *-∀-ノi「ふふ。わしも面倒な境遇じゃったが……上には上の不幸がおうのぅ」

|゚ノ ^∀^)「“不幸”?」

それこそ馬鹿らしいと言わんばかりの語調。
いい加減その言葉は飽きた。思ったのはそれだけで。

|゚ノ ^∀^)「『不幸』なんてのは……不運な人間が傷を舐めてもらう為につけてるアクセサリーみたいなもんでしょ?」

それが――最強ということ。
何も無く、何も存在せず、純粋に――。

|゚ノ*^∀^)「『不幸』なんてのは、理由ではあるけど結局言い訳だよっ♪」



55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:56:29.80 ID:aNle1FRK0


ヽiリ *゚∀゚ノi「くははっ」

僅かな戦慄。圧倒的な高揚。
そして滅多にいない同属への親近感。

ヽiリ *゚∀゚ノi「目的の前に、面白い勝負ができそうじゃのぅ……。のう、同属?」

|゚ノ ^∀^)「……え?」


――“しかし”
それすらも、レモナは凌駕する。


|゚ノ*^∀^)「ああ……ちょっと待ってね、」


そう言うと同時に。
レモナは自らの右腕を――へし折った。





56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 21:59:29.98 ID:aNle1FRK0
一切の加減をせず、もたれていた木の幹に右腕の前腕部をぶつけた。
後ろ向きに。裏拳でも放つかのように、力強く。
木は僅かに揺れたが――それだけだった。衝撃はほとんどレモナの腕に返ってきた。

ヽiリ ;゚∀゚ノi「お前さん、何を……」

|゚ノ*^∀^)「~~~♪」

言葉など聞こえていない。間違いなく言えるのは痛みの所為ではないことだ。
能力も発動していない、即ち強化もしていない右腕は、年相応の少女の生み出す当然の結果として折れている。

――次に。
親殺しのマザーグースを鼻で歌いながら、彼女は左手でその手首を持った。
そのまま手前に引く。


 ごぎっ ぶちぶちぶちっ


骨が完全に折れた音。
そして、無残に形を変えた尺骨が肉を切り裂き皮膚を突き破った音。



57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 22:02:29.72 ID:aNle1FRK0
大量に流れ出る鮮血。
その奇行を目の当たりにした化け物は理解できない――否、理解したくなかった。

だが、まだ終わらない。

|゚ノ*^∀^)「足りないかな~……」

ありえないことを呟いた。
服を捲り上げ、起伏に富んだ白い肉体を露出させる。
可愛らしい水色のブラジャーの下部分。膨らみの終わりから、ゆるりと撫でていく。

ヽiリ ;゚∀゚ノi「一体…お前は……っ!!」

|゚ノ*^∀^)「――んっ」

指先で感触を確認し――その一番下。第十二肋骨。
左手に力が入り、コキコキ、という小さな音。それに続いての、


 ぶちっ、 ぐしゅっ


……外れた肋骨二本を、身体の外へ出した音。
言わずもがなだが人間のあばらに開閉機能はない。無理矢理な力技だった。



58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 22:05:31.66 ID:aNle1FRK0


ヽiリ ;゚∀゚ノi「いいい一体何をしておるのじゃ!お前さんは!!」

|゚ノ ^∀^)「え?」

――血の池の中に立つ少女。
全身合わせて五本ほどの骨が夜風に触れている。

ヽiリ ;゚∀゚ノi「そんな……訳の分からない真似を……」

対峙する化け物が抱いた思いは至極もっともなものだったのだろう。
百人いれば九十九人は賛成する感想。
けれど、最後の一人。レモナから言わせてもらえば――“何故自分の行動を理解できないのかが理解できない”。


最初から異常。
それが異常として生まれ異常として生きるということ――。


|゚ノ;^∀^)「葵ちゃんがね、」

レモナは。全身を走る痛みに耐えながらも笑みを絶やさず。
ハイになっていない常時の状態では、人間に準じた激痛を感じるにも――関わらず。



59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 22:08:30.56 ID:aNle1FRK0
|゚ノ ^∀^)「僕の友達なんだけど、昔言ったんだぁ」

大切な人を失くすのはどんな気持ちか。
レモナが訊ねたのは、そんな単純なようで深い問いだった。

|゚ノ ^∀^)「葵ちゃんだけじゃなくてね、ペニちゃんもジョルジュさんも皆言ってたんだ」

口を揃えて皆が言った。
大切な人を失くすのはどんな気持ちか?



 ――それは、身を切り裂かれるような苦痛。



|゚ノ*^∀^)「だから、やってみたの。……これで僕も分かったことになるのかな?」


……思えば律令法。
かつての親殺しの刑罰は生きたまま身を刻まれることではなかったか。
つまり、“人でなしの心”の代替として“人である身体”に刻み付けろと。そういうことではなかったか。


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 22:11:29.88 ID:aNle1FRK0
ヽiリ * ∀ノi「は、はは……狂っておるぞ、お前さん」

|゚ノ*^∀^)「知ってるよぉ♪」

ヽiリ * ∀ノi「は……」


ヽiリ *゚∀゚ノi「――あははは!!あははははっあはははははっ!!!」


――どこからともなく取り出された神獣鏡。
夜空に舞った鏡は月夜を映し出す。鏡は反射し増える。増えて増えて増え続ける。
昼間の再現か。今度も同じように三次元的な魔方陣を描き配置される。

|゚ノ ^∀^)

血溜まりに立つレモナは微動だにしない。
ぐしゃぐしゃになった右手をジーンズのポケットに突っ込み、黙って光景を見つめていた。
筋が切れたのかロクに動かせないのだ。

ヽiリ *゚∀゚ノi「あははっはははははは!!!」

百枚の銅鏡はポジションを変え続け――やっと、静止した。
幾つかの“向こう側”には満月が写り少し眩しい。



61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 22:14:31.54 ID:aNle1FRK0
ヽiリ *゚∀゚ノi「あはっははは!お前さんに敬意を表し、教えてやろう!!」

風が吹き荒れる。円形の嵐。
それは哄笑する化け物を纏う夜風の衣だ。

ヽiリ *゚∀゚ノi「わしの本体は――最初の一枚じゃ!それさえ破壊すればわしは消え、娘は解放されるっ!!」

|゚ノ ∀)「興味ない」

ヽiリ *゚∀゚ノi「ただし間違えれば再生するし、もし身体を傷つけることがあればこいつは死ぬ!!」

……一種のゲームを提示したことになるのだろう。
殺さずに倒す。戦うだけの存在であるレモナにとって難易度はハード程度とは言えない。
公園ごと吹き飛ばせば一瞬で終わるが――その場合、当然スパムは肉片さえ残さずに世界から消える。


ヽiリ *゚∀゚ノi「――さぁ、ゲームじゃ化け物っ!!存分に殺し合おうぞっ!!!」


|゚ノ ∀)「…………」

深夜。月の綺麗な夜。
化け物同士の殺し合いが幕を開けた――。



62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/01(土) 22:17:31.55 ID:aNle1FRK0



十三日目 午後



『強い』ということについて考えたことはある?
……僕はない。

“強い”っていうのは、つまり――“強い”ってことだよ。
事の原因も至るまでの経緯も戦いの内容も、そして生み出される結果も。
全部等しく意味がない。意味はあるのかもしれないけど、僕には興味が湧かない。


だから。
それで誰がどうなろうと、知らない。



―― 勝者と敗者に祝福を ――




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