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◆ζ(゚、゚*ζターン・ターン・レフトのようです

ようですスレで人気作者になれば(ry (作品投下前)/インデックスページ/ようですスレで人気作者になれば(ry (投下終了後)

1 :◆GRQp4x4KeM:2009/06/22(月) 02:21:06.19 ID:lu0yd6vi0

オーブンはすでに、黄粉とごまの香ばしさをまとった軽く甘い香りを漂わせている。
食欲を誘う、いい香りだ、思わず口の中を唾液が広がる・
焼き上がりまでは、あと少しのようだった。


干しぶどう入りのスコーン生地を押し伸ばし、半分に折ってもう一度押し伸ばす。


これを後もう一回やって丸型で抜きおわったころには
オーブンのなかのクッキーはちょうど焼き上がりだろう。


この間食べた、シナ・モン入りのレーズン・ベーグルが美味しかったので、
今回のスコーンにも入れてみようかとちょっと迷ったが、やめておいた。

クーさんはたしかシナ・モンがちょっと苦手だったはずだ。


\ ピ ー ッ ! /


ζ(゚、゚*ζ「できたかしら」


電子音が焼き上がりを知らせる。



3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:26:56.78 ID:lu0yd6vi0

クッキーをケーキクーラーに整列させ、
空いた天板にさっき型抜きしたスコーン生地を並べて、焼く。

スコーンのいい所はそんなに時間と手間がかからない点だ。
それなのに、美味しい。

クッキーが程よく冷めたころにスコーンは焼き上がりだろう。

メンバーが全員集まるのも、その頃のはず。

スコーンは熱々を食べるものだ。
冷めてしまったスコーンなど、炭酸の抜けたコーラのようなものだとさえ思う。

われながら、結構な時間配分にちょっと嬉しくなってくる。
これでクロテッド・クリームがあれば最高だったのだけれど。

そのあいだに、大きなケトルでお湯をたっぷり沸かしておく。
ツンねえはいつもプライド・オブ・スリランカをミルクティーで飲む。

一応他にも八女や黄金桂、ダージリンを出しておく。
あとはもう、ほんとにみんながそろうのを待つばかりだ。

矢張り我ながらぬかりがない。




4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:30:55.38 ID:lu0yd6vi0
これで三回目になる、”ブーン小説読者乙女の会”。


提唱者はクーさんだった。


偶然クーさんが慣れない手つきでPCを操り、ブーン小説を読みふけってる所に私が出くわし
まるで短編小説のワンシーンのように意気投合してしまったわたしたちが、
一緒にブーン小説を読み、感想や雑談をしながらお茶をする。


盛り上がりの末出来たそんな小さな会だったのだ、最初は。


初回にわたしが友人ヒートをつれてきて、たまたま遊びに来た、
クーさんのボーイフレンドのモララーさんも会に参加することになった。



5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:32:02.91 ID:lu0yd6vi0
ζ(゚ー゚*ζ「読者”乙女”の会ではなくなってしまいましたね」

( ・∀・)「いやいや元より、クー。
     お前はブーン系読者であっても、もう乙女っていう歳でもないだろうに」

川 ゚ー゚) 「おや、女は、いつまでたっても乙女なのだよ、知らなかったかい?」

川 ゚ -゚) 「ぶち殺すよ?」

(;・∀・)「ひぃ」


ζ(゚、゚*ζ(仲いいなあ……)


クーさんとモララーさんの老いかたは美しい。

しゃんと背筋の伸びた、二人の立ち姿
(ここでいう背筋は肉体的なものと言うよりも、そう、精神的、あるいは在り方としてのものだ) 


自分が今のクーさんたちの年齢に……七十代から八十代になったとき、
果たしてこんな姿でいられるだろうか、と思う。



7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:36:53.08 ID:lu0yd6vi0
ζ(゚ー゚*ζ「それにしても、クーさんくらいのご年齢の方もブーン系小説を嗜んでいらっしゃるのですね」


川 ゚ -゚)「うむ。私は読み物が好きでな
   特に、国内国外ミステリ純文学エンタメなんでもよく読む、本の虫とよく呼ばれたものさ
   最近ならケータイ・小説やライトノベルも目を通しているがね
   そこで、孫に薦められたのがこのブーン小説という訳なのさ」

その場でブーン小説読者混歳男女の会、と言う名称を変えようか、
と言う話も一瞬だけ持ち上がったけれど、それは結局お流れになった。

あくまでこの会はわたしとクーさんという、
二人のコアなブーン系ファンな”乙女”によって主催されている会なのだから、と。

第二回には、あたしの姉のツンねえが
クーさんの孫息子の彼女、ペニサスさんを呼んで、「案外世の中は狭いのね」と笑いあいもした。


ζ(゚ー゚*ζ「でも、もしかしたらこれはわたしたちが、
      気づかぬうちに狭い世界の中にだけとどまっているってことなのかも、ともおもいません?」

川 ゚ -゚)「そうかもしれないね。
    だが、ものごとは様々な見方ができるものだ。
    わたしたちは出会うべくしてであったのだということかもしれないよ」

きっかけがなければきっと、出会いすらしなかったであろう

―それはあらゆる関係にいえるのだろうけど、なんというか、ここでいうきっかけ、
                  というのは、偶然性を多分に含んだもののことである―



8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:36:54.03 ID:REpG6Rp4O
支援を贈る


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:43:23.41 ID:lu0yd6vi0
クーさんとモララーさんの会話は大変趣深いものです。
面白くもあり、哀しくもあり、ユーモアであり、教訓を含んでるのです。

ζ(゚ー゚*ζ(年齢を美しく重ねると、こうなるものなのかな)

私はそう思いました。

そしてなにより、お二人はすごく仲がいいのです。

二人を見ていると、馬が合う相手と言うのは、
年齢も性別も超越するものなのだなあと思う。


とにかくこのようにして、
このブーン系小説読者乙女の会の短い歴史は紡がれてきたのです。


そして話は冒頭に戻ります。



10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:44:22.21 ID:1BF+/5eo0
そんなんじゃまんこうpはできないな


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:46:40.57 ID:lu0yd6vi0
ぴんぽーん。

スコーンが焼きあがったとほぼ同時

我が家のチャイムが鳴り響きました。


ζ(゚ー゚*ζ(! みんながきた)


とてとてとて。

スコーンをオーブンから取り出すためにつけていた
厚手の手袋を口であむっと咥え、はずし。

玄関まで走り、扉の鍵を外してドアを開けます。

扉の先にいたのは男の子でした。

('A`)「こんにちは。うちのじいさんもう来てますか」

ζ(゚ー゚*ζ「あの、なにか」

('A`)「あれ、聞いてないんですか」

ζ(゚ー゚*ζ「たぶん」



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:48:02.85 ID:kl5jrdQzO
中途半端に普通の内容で反応に困るんだけど


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:50:53.29 ID:OMqueHTvO
>>1はJK読者とのセックスが目当ての、カス野郎かと思ったのに
意外とまともだと……?
支援


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:52:54.06 ID:lu0yd6vi0
困ったな、といった風情で、目の前の男の子はかすかに首をかしげた。
年のころは自分と同じくらい。
きっとクラスにひとりはいる、あまり女子と喋ったりしそうにない、悪目立ちしなさそうな、タイプ。

それでいて、クラスのどのクループとも等分に付き合えるくらいの位置から、
周囲を静観していそう、そんな、雰囲気。わたしは彼が誰なのか、知らない。

背中のほうで、りりりりん、と、電話がわたしを呼びだした。

('A`)「モララーの、孫なんですけど」

ζ(゚ー゚*ζ「はあ、お孫さん。……じゃあ、入られます?」

('A`)「あ、はい。お邪魔します」

とりあえず彼をリビングに案内して、いるとRiRiRiRi…と音が響きました。

('A`)「電話、鳴ってるよ」

ζ(゚ー゚*ζ「う、うん」

私が以前雑貨屋さんで一目ぼれに購入した、
今時珍しいダイヤル式の掛け電話。

指摘されガチャリと受話器をを取ると、ツンねぇから電話でした。

クーさんとモララーさんと一緒に乗ったバスがちょっとしたトラブルで遅れる、とのこと。
今日はツンねえはそもそも仕事で来れないし、ペニサスさんも遅れてくるといっていた。

つまり、しばらくは見知らぬ男の子と二人きりになりそうです。



15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 02:58:02.97 ID:lu0yd6vi0

ξ゚⊿゚)ξ『あ、それとね、そっちにこれからドクオさんのお孫さんが行くってさ。
     ドクオっていう子なんだけど、
     VIP高の。別々に行くことになってたらしくて』


ζ(゚ー゚*ζ「その子なら、もうきてるよ」


ちらりとそちらに目をやると、
彼は持ってきたらしいケータイで静かにオムライスにアクセスしていた。

ξ゚⊿゚)ξ『わお』

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ、待ってるね。スコーン冷めちゃうから先食べてるよ」

ξ;゚⊿゚)ξ『ちょっと待ちなさいよ!あたしも楽しみにしてるのに』

ζ(^ー^*ζ「じゃね」


言葉を遮るようにちん、と受話器を置いた音で、
ケータイから顔を上げたドクオくんとやらと目があった。


ζ(゚ー゚*ζ「連絡、今、きたよ。ショボン、くん?」

('A`)「そうですよ」



18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 03:04:17.87 ID:lu0yd6vi0
ζ(゚ー゚*ζ「そっか」

('A`)「変わった電話ですね、それ」


ζ(゚ー゚*ζ「雑貨屋で見つけたの。アンティークっぽくて、いいでしょ」

('A`)「へー、使えるのがうってるんすね格好良いな」

ζ(^ー^*ζ「これ見つけたときね、わたしもそう思った」


―――そう、一目ぼれしたんだ。電話だけじゃないけど


「クーさんとモララーさんは遅れてくるって、さ」
言うと同時にビー、とオーブンの電子音がスコーンの焼き上がりを知らせたので、
お互いにちょっとほほえみあって互いの仕事に戻りました。

ドクオくんは、ケータイでオムライスにアクセスしパラドックスを読み耽り。

わたしはスコーンを取り出してお皿に盛る。
クッキーも同様に盛り付けて、きちんと沸ききったお湯でダージリンを入れる。
そしてそれら全てを彼の目の前のテーブルへと、運ぶ。

ぬっくりとした時間が、徐々に色を帯び私の家で流れます。



19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 03:11:25.07 ID:lu0yd6vi0
コト。


ζ(゚ー゚*ζ「好きにつまんで、飲んでね」

('A`)「これ、今焼いたの?」

ζ(゚ー゚*ζ「そう」

('A`)「じゃあ、いただきます。アッ、美味しい。
   ……なんか、いきなり押しかけるみたいなかたちになってごめんね」

ζ(^ー^*ζ「いいえ、別に大丈夫。よくあることだし」

ζ(゚ー゚*ζ「パラドックス、読んでるんだ?」

('A`)「うん、ヴァニラさんの作品は短編長編問わず良作が多くて、好きなんだ
  僕も、見習わないと」

ζ(゚、゚*ζ「私もパラドックス大好き!
      ……って、ドクオさん作者さんなんですね」

('A`)「まだ駆け出しダケドね
  …やっとこ書いたものにまとめさんがついてきてくれたとこさ」

ζ(^ー^*ζ「いいですね、私もいつか読者を愉しませる作者になってみたいです」



20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 03:12:24.50 ID:lu0yd6vi0

長閑な休日の昼下がり。

初めて喋る男の子と二人きりでお茶をする。
夢の中にいるとうな錯覚に襲われそう。

世間は本当に狭いです。
よりにもよって、それが電車の中で一目ぼれした相手だなんて。


心臓が脈を早め、少し胸の奥がむずむずこそばゆい。
吐息も私の想いを知ってか知らずか、熱を帯びています。


ツンねえたちはまだ、来る気配を見せない。


――ものごとは様々な見方ができるものだ。
   わたしたちは出会うべくしてであったのだということかもしれないよ――


クーさんの言葉が私の脳内で木霊した。
                                  

                                     (終)





21 :◆GRQp4x4KeM:2009/06/22(月) 03:13:44.35 ID:lu0yd6vi0
初投稿です。終りです。おやすみなさい。



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 03:14:28.54 ID:1BF+/5eo0

ケツ貸してやるよ


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 03:14:47.89 ID:Ib2bT/ekP

セックスしたいとかゆってたからどんなゆとりだと思ってたけど結構面白かったw
次はもっと長いの書いてみてくれw


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/22(月) 03:16:58.33 ID:pE6ZnrjHO
悪くはない、乙


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