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◆がしょーんがしょーんのようです

ショートスたーリーのようです インデックスページ

15 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:43:32.27 ID:wUFDO5Nq0
博士は、10年もかけて、その機械を完成させた。
天才と名高い博士が作った機械は、世間の期待と脚光を浴びながら、ついにその初稼動の時を迎えた。

( ´∀`)「みなさん、世界を大きく躍進させる研究が今、完成しました」

世界中が注目するなか、博士はカメラに向かって切り出した。



16 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:45:42.34 ID:wUFDO5Nq0
( ´∀`)「私達はこれまで、多くの問題を抱えてきました。政治や、戦争。貧富の差や、それによる差別。
      それらをすべて解決してしまう機械を、私は作り上げたのです」

拍手が沸き起こった。
皆、目を輝かせて演説を聴いていた。
さっそくその成果を見せてくれ、とせがむせっかち者もいた。

( ´∀`)「まあまあ、そう焦らないでください。焦っても良いことなど一つもありません」

博士はゆっくりと、その機械のスイッチを入れた。
しかし、機械は動かなかった。



17 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:47:40.54 ID:wUFDO5Nq0
「どうしたのです。故障ではないのですか」

( ´∀`)「まあまあ、そう焦らないでください。焦っても良いことなど一つもありません」

やがて、機械は立ち上がって歩きだした。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」

群集は、興味と期待で後をついていった。
やけに不細工な歩きで、恐ろしいほどゆっくりだった。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」



19 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:51:34.49 ID:wUFDO5Nq0
やってきたのは荒れ果てた土地。
機械はスコップを手に、地面を掘り始めた。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」

ちょうどいい深さまで掘り終えた後、おもむろに苗木を植えはじめた。
群集はがっかりしてしまった。

「斬新な機械だというから期待したのに、苗木を植えるだけなのか。
そもそも、もっと別な機械のほうが素早くやってしまうじゃないか」

機械は耳を貸さなかった。そもそも聞いているのかすら怪しい。
劇的なアイデアというわけでもなく、3ゲットをするでもなく、ただただ木を植えつづけた。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」



20 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:54:45.09 ID:wUFDO5Nq0
機械の植林は完璧だった。
ミリ単位で正確な水の量と、土地に完璧に対応する肥料を使い、ゆっくりではあるが、確実に緑を増やしていった。

しかし、世間の興味は薄れ、次第に忘れ去られていった。
もっと忙しいもの、例えば芸能や論争に明け暮れ、そんな機械どころではなくなったのだ。
もはや、たまにやってきた子供が石を投げ付ける程度で、誰も見向きもしなかった。
それでも、機械は木を植えつづけた。


ある日のこと。
機械がビルを壊しはじめた。
木を植える場所がなくなったのである。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」



22 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:56:49.69 ID:wUFDO5Nq0
「この野郎、なんてことをする。やい、お前の機械は、頭のネジが2・3本飛んでるんじゃないのか」

案の定、近所の住民が博士の元に怒鳴りこんできた。
博士は、ゆっくりと手で制した。

( ´∀`)「落ち着いてください。機械は正常に作動しています。
      あなたこそ、焦ったってなにも良いことはありませんよ」

機械は、ビルを破壊し続けた。
ビルだけではない。コンクリートで舗装された地面を、壊しにかかったのだ。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」



23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/27(土) 19:57:08.15 ID:046xEiEAO
星新一の影響受けすぎじゃね?


24 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 19:58:31.30 ID:wUFDO5Nq0
博士は逮捕された。
裁判の席で、博士は機械を止めるように指示された。

( ´∀`)「それはできません。焦って事を動かしては、後々良いことには繋がりませんから」

機械は、すでに街一つを破壊し、そこに木を植えていた。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」

人々は、仕方なく住居を移さなければならなかった。



25 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 20:00:37.87 ID:wUFDO5Nq0
そして、事件が起こった。
ある男が、博士を殺してしまったのだ。
男は、ビルの持ち主であった。


世間は慌てざるを得なかった。
博士が死んだことで、機械を止める方法が失われてしまったのだ。
博士の遺品を調べても、それらしきものは見当たらない。


世界中の全勢力をあげて、機械を止めにかかった。
だが、相手はあの博士の傑作である。
一朝一夕には止められない。

破壊しようとする試みも、失敗に終わった。
機械はどんな兵器も受け付けなかった。
攻撃が終わると、破壊された木々を修復した。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」



28 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 20:02:54.68 ID:wUFDO5Nq0
人々は諦めた。
機械を天災のように扱い、住み処を変えるように点々と移ることで対応した。
それだけだった。それ以外できることはなかった。


しかし、年々機械の緑化のスピードが上がって来た。
いや、機械自身が慣れていったのかもしれない。
抵抗する術はなかった。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」



29 :がしょーんがしょーんのようです:2009/06/27(土) 20:04:41.58 ID:wUFDO5Nq0
緑化が進むにつれ、野性動物が増えていった。
彼らには政治も戦争も、貧富の差も差別もなかった。
彼らは必要以上に求めず、必要以上に奪わず、そして必死に生活していた。


機械による緑化は、まるで動物達が、奪われた住み処を取り返しているように見えた。
機械はなにも言わず、淡々と木を植えつづけていた。

|::━◎┥「がしょーん がしょーん」


ついに地球が木でいっぱいになると、機械は地中深く潜り、機能を停止させた。
次に目覚めるのは100年後か、1000年後か、あるいはずっと目覚めないのかもしれない。



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/27(土) 20:07:11.06 ID:wUFDO5Nq0
みっつめが終わりました
ハッピーエンド?です

>>23
大当りです。あの人の作品大好き。


次はちゃんとハッピーエンドのつもりです
だからちょっとふいんきが変わるかも




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